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2005年7月10日 (日)

封印は解かれた!

最近、レンタルビデオ屋によく行っています。
家の近所には無いんですが、車で15分程のレンタル屋の会員になってから、ごそごそと沢山借りてきています。
しかも!
アニメばっかり!!封印は解かれた!!(後で説明するだす)

そんなわけで、「レンタルビデオ生活」というカテゴリーを作って鑑賞した作品の感想を書き綴っていこうかと思います。
ガンダムとか、細田守(別名義含む)さんが関わった作品とか。

最初のレビューは細田守さんが監督した「おジャ魔女どれみドッカ〜ン」の第40話を!と思っております。
が、その前に「封印」について。

「練習画像」のところでも書いたように、僕は10年程前青年誌で仕事をさせてもらっていたことがあります。
当時の青年誌は(例外もあるでしょうが)、言ってみれば「アニメ完全否定主義」的なところがあって。アニメ絵やアニメ的な話は徹底的に否定する。
アニメそのものもとにかく根拠なく低く見る。
オタクはバカにする。
そういう風潮がありました。

それは、言ってみれば「自分達は出版業界でマスメディアの人間なんだ。漫画を作っていてもアニメとかオタクとかとは別なんだ」という、そういう主張だったのでしょう。

バブルは崩壊していましが、出版業界はその当時まだまだバブル気分に浸っていました。
例えば、連載を持っているわけでもなかったぺ〜ぺ〜当時の僕が、夜編集部で打ち合わせをしてはタクシーで1万円以上もかけて帰されるということが何度もありました。時間もお金も無駄に浪費する癖が抜けてなかったんでしょうね。
それはおそらく、出版業界全体に蔓延していた空気だったのでしょう。
そのしばらく後、「出版不況」が当たり前のようにやって来て、今でもその苦境にみんなで苦しんでいます。

その当時、僕は「何でこんな風に根拠なくアニメをバカにするんだろう?」と疑問に思っていましたが。
やはり、その中にいれば染まってしまうもので、バカにしたりはしなくとも、自然とアニメを見なくなっていきました。
つまり、自分で「アニメは見ない」と心に封印をしてしまうようになっていったのです。

そして、同時に僕は煮詰まっていきました。
漫画家をやっているはずなのに、ネームばかり描かされて漫画を描けない。
何を描いていいのか、何を描きたいのか、どんどん見えなくなっていく。

そんな期間を経て、最近。
改めてアニメをよく見るようになってきました。
「∀ガンダム」「キングゲイナー」「フルメタルパニック?ふもっふ」「ケロロ軍曹」…などなど。
それこそ、リハビリするように少しずつ見ていき、気がつくとDVDを買いに走ったり、気に入ったスタッフ名を記憶し他の参加作品を探すようになったり。
見ているうちに、「あぁ。やっぱり俺はアニメファンだったんだ。なんで見なかったんだろう?」と、自分の心にかけられた封印を自覚して、ちょっと愕然とするような思いがしたものでした。

僕が絵を描き始めたのはガンダムでした。
ファーストガンダム。
小学生の頃です。
ザクやグフ。アムロやシャアを毎日毎日楽しく描いて。
毎日毎日アニメを楽しみにしていて。
「大人になったらアニメとか漫画の仕事をするんだ!」
と、心に決めるようになっていきました。

なのに。
その、自分がやりたかった仕事をやることで、自分がそういう道に進むことになったものを否定するようになる。
そして、自分を見失う。
迷う。
苦しむ。

きっと。こういうことはいろんな仕事をしている誰にでも、あることなんでしょうね

結局、僕はまた楽しくアニメを少しずつ見ることで自分を取り戻して来ました。

レンタルビデオの会員になる時、不思議なくらいものすごく躊躇しました。
「うーん。どうしよう」
「会員になろう!いろいろ借りよう!」
「でもなぁ…。そんなに見るものあるかなぁ。やっぱりやめようかなぁ」
そんな自問自答を、それこそ、なんでだか、1時間くらいして。
やっとレンタルビデオの会員になりました。

これで、僕の封印は完全に解けました。
それからはもう。
アニメ借りまくり。
見まくり。

どんどん、自分を取り戻しています。

だから。
頑張って漫画を描いていけそうです。

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