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2005年7月10日 (日)

「おジャ魔女どれみドッカ〜ン」第40話

レンタルビデオで鑑賞した作品(主にアニメ)のレビューを書いていく「レンタルビデオ生活」。
第1回は「おジャ魔女どれみドッカ〜ン」第40話です。

これは東映の超実力者監督、細田守さんが演出した回で、伝説となっているようです。噂も聞いていたので、これは是非見てみたいと興味をそそられ借りてきました。

この回が伝説になっている理由の一つとして大きいのは、元々「ハウルの動く城」の監督をするために請われて出向していた細田さんが、なんだかんだがあった末「ハウル〜」の監督を降りて東映に戻ってきて手がけた最初の仕事である、ということがあります。

「ハウル〜」のために細田さんが使った時間は2年間。
その2年間で結局作品を作ることができず、ストレスや挫折感、失意もあったことでしょう。作品を作って人に見せたい欲求も高まっていたでしょうし。
そういった溜まったものが力となって結実した時、人間は非常に大きな力を発揮することがあります。
僕が細田さんのファンになったのは最近で、そういった騒動のことをリアルタイムでは知りませんでした。
細田さんが「ハウル〜」の監督をできなかったことは、ファンとしては残念なことだなぁとは思います。でも、その2年間で細田さんが得たものを是非見てみたいと興味を持ったわけです。

そして、「おジャ魔女どれみドッカ〜ン」第40話です。
非常に、良かったです!
泣きましたね。
涙ボタボタ落ちましたよ!

なんかもう。
最近は年のせいなのか、いい作品を見ていてぐっと来てしまい泣きそうになることがすごく多いのですが。しかしそれでも、涙が実際にこぼれるところまでいくことはなかなかありません。

この回はどれみとゲストキャラの「未来さん」の二人だけでほとんどのドラマが進行していきます。
そのため、非常にエピソードがじっくりと描き込まれていきます。
それはもう、本当に丁寧に。綺麗に。かつ実は大胆に。
どれみという子供といることで、未来さんという大人がどんな悲しみを抱えているのか、が浮き彫りになってくるのですが、その描写は本当にもう素晴らしい。
こりゃもう、泣けますよ。
ホントに。
未来さんの声をあてている原田知世さんの演技がまた本当にいいんです。
とても素敵なんですよ。

この話は、どれみ達が後に小学校卒業を迎えていろいろなことに悩み、考え、結論を出していくことと繋がっていて、これを見た子供達にもいろんなことを感じさせたことと思います。
僕は、大人なのでどうしても未来さんに感情移入して見るわけですが。やはり、出会いや別れ、愛情や傍にいたいという気持ちなど、そういったものの切なさを、年を取っていく程にダイレクトに感じるようになってきているように思います。
だからこそ、未来さんにガラス工芸を習って、一生懸命ガラス細工をやっているどれみの一心不乱な様子を見て、その様子があまりにも可愛らしいから、なんだかものすごく切なくなって涙がこぼれて仕方が無かったんだと思います。

そしてまた。
話も良いのですが、全体の画面の雰囲気がまた本当に素晴らしいのです。
ダイナミックな陰影の演出は、見ているこっちに様々な感情を喚起させてきます。
デジタルで綺麗に仕上がっているキャラクターとは対照的に、背景は手作業で彩色してある紙の材質までが分かるように撮影し、温かい世界観を醸し出しています。
そこにも、繊細なようでいて、実はものすごく大胆な手法が窺えます。
その大胆さが、たまらない魅力なんですよね。
何度も何度も見てしまうし、次も次もと見たくさせてくれる。
「細田守中毒」にさせられてしまうわけです。

「ハウル〜」に絡んで2年間、視聴者の目からは姿を消していた細田さんが復帰しての第一作。
それを見るに当って、「人間心理の暗黒面を刺激された細田さんが、『コンチクショウ!!』という気合いで作品を作って、見る人にぶつけてくるのでは」なんて思ってもみたんですよ。
でも、そういう感じでは無かったですね。
気心の知れたスタッフ達に温かく支えられて、気持ち良く、楽しく、そして、とびきり大胆に作った作品なんだな、と感じました。

細田さんの2年間は、意味のあるものだったんだな、と思える、そういう素晴らしい、素敵な作品でした。

蛇足ですが。
僕は、細田さんを「切れ味鋭い刃物のような『刃物系監督』」だと認識しています。
「刃物系監督」とは、緩急をつけた大胆な演出により、切れ味鋭く画面を切り取って見せていき、見る人の心をバッタバッタと切り伏せていき虜にしていく。そういうタイプの監督です。
この「刃物系監督」には、他に押井監督や庵野監督が入ると思っています。

また、そういう「刃物系監督」と対照的なのが「鈍器で殴りつけてくるような『鈍器系監督』」です。
「鈍器系監督」とは、愚直なまでにドラマやシーンを重ねに重ね、キャラクターやエピソードを真っ直ぐ次から次へとぶつけてくる。バイタリティと運動量(仕事量もカメラそのものの運動量も)で見る人の心をぐいぐいと惹き付け、爽快に殴り倒してくれる。そういうタイプの監督です。
この「鈍器系監督」には富野監督や宮崎監督が入ると思っています。

まぁ、これはただの分類の話で、だからどうだっていうことではないんですが。なんとなくそう思ったんですよね。

そうそう。最近また改めてガンダムをよく見ているわけですが。
今例に挙げた5人の監督の中では、富野監督が一番恋愛を描いているように感じます。
群像活劇を描く監督ですが、登場人物のほとんどが恋をしたり愛し合ったりしているんですよね。
しかもそれがキャラクターの大きなモチベーションになっていることが多いし。
さっき、仕事しながら「逆襲のシャア」を流していたんですが、もう愛憎渦巻きまくりなんですよ。
でも、それがはっきりしているからこそ、ものすごく早いストーリー展開であっても、楽しく見ることができるんだろうと思うんですね。
その意味では、Zガンダムの次の映画のタイトルが「恋人たち」っていうのは、ものすっごく富野監督らしいし、期待させられますね。

実際、富野監督ほど恋愛という感情を物語の中で素直に表現する監督はいないように思います。
様々な監督の名前を挙げて、ふと考えたんですよね。
好きな作品は基本的に恋愛が描かれているものが多いんだな。と。
「ビューティフルドリーマー」もそうだし、「ラピュタ」もそうだし。「オネアミスの翼」も切なかったし。
「僕らのウォーゲーム」も空と太一のプレゼントの話が絡んでくるところが本当に可愛らしくって好きなんですよね〜。(でも、あいつらって結局くっつかなかったんでしょ!?シンジラレナイー!!!)

あ。
すいません。
今、思考の迷宮に入っています。
寝不足でもありますし。すっかり細田監督というテーマからは脱線していますね。

でも、やはり優れた監督の作品に触れたからこそ触発されているところがあるのでしょう。
あ。
戻れる戻れる。
そうそう。
この「ドッカ〜ン」40話には、やはり恋愛のことがあるんですよ。
未来さんの。
そこがすっげぇ切ないんですよ。
ムチャクチャ切ないんですよ。本当に。

で。やっぱり、ドラマというのはキャラクターの感情にあって。
箇条書きにできるようなプロットがドラマじゃないわけですよね。
それは恋愛に限らず、友情だったり憎しみだったり恐怖だったり、いろいろあるわけですが。
だから当然、優れた監督には優れた演技指導能力が求められるわけですね。
例に挙げた監督は皆アフレコで声優さんに適切な演技をさせることができる、そういう監督だと思います。基本的に「声だけ」しかできない役者さんは使わない感じしますよね。実際に身体を使って演技できる役者さんは、やっぱり違いますよね。
その意味では、前述した原田知世さんの演技の素晴らしさと、彼女をキャスティングした絶妙さに、うならされてしまうわけですね。

あぁ。迷宮から脱出できそうにないです…。
思考がどこまでも続いてしまうので、今回はこれにて失礼いたします。

次は、ガンダムの「MS08小隊」を、と思っています。あと、久しぶりに「劇場版クラッシャージョー」も見れたし。そのことも語りたいですな♪
ではでは、またです〜〜。

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