フルメタル・パニック!TSR第五話「うるわしきシチリア」
フルメタル・パニック!TSR第五話「うるわしきシチリア」を、さっき見まして。今回も楽しく視聴いたしました♪
その直後、現在午前1:00から感想を執筆しております。
どれくらいで書き終るかなぁ。
…ん?
…あ!!!!!!
しまった!!!フルメタの後の「ラスト・ワルツ」録画しようと思ってて忘れてた!!!!
がーん…。くっそう…仕方ない。今から録画だ!!フルメタに心を奪われて音楽ファンである自分をすっかり見失っていた…。「音楽ファン」とはいえ、僕はザ・バンドは「ラスト・ワルツ」しかまだ聴いていないんですけれども。音楽を好きになったのが30過ぎてからなので、気に入ってから遡っていくスタイルになっているわけです。なので、これからザ・バンドも遡っていきたいと思っているのです。
ここをお読みの方でザ・バンドをまだ聴いてない方がいらっしゃいましたら、良かったら是非聴いてみて下さいね。解散ライブの「ラスト・ワルツ」しか聴いていないので、それしかお薦めできない立場ではありますが。是非♪
さてさて。
本題のフルメタTSR第五話の話です。
今回のシリーズの原作「終わるデイ・バイ・デイ」は実はまだ読んでいません。
でも…。
立ち読みはしてます。ああ…すいませんすいません…。
いや、僕は小説でも漫画でも、「最初から通して読む」っていうのが苦手な読者でして。小説を一冊買ってきても、いきなり最後から読んで「最後はこうなるんだ」ってなってから、中盤を拾い読みをして、だいたいほとんど読んでから最初を読む、っていうような、そういうことをよくするんです。
ろくでもない読者ですよね…。なんでそうなるんだろう?良く分からないんですが、自分にとって気持ちのいい読み方がそういう読み方なんですよね。
まぁ、そういう読み方をしてしまうため、フルメタ原作小説の長編も、「終わる〜」をすっ飛ばして「踊るベリー・メリー・クリスマス」を読んでいたりします。「ふもっふ」から好きになったこともあって、短編はコンプリートしていますけれども。
そんなわけで。「終わる〜」のエピソードは、「読んでいない」としながらも「いくつか知っている」という、変な状態なんです。
で。今回の第五話が、「終わる〜」の最初のエピソードであることは知っていました。なので、
「お!あの話じゃん!ってことは、宗介とかなめの『ラブラブ電話』があるわけね!!」
と、楽しみにしておりました。
つくづく、あのカップルが大好きなんだなぁと思いますね。
「フルメタ関連サイトをざっくりと」のところで、エンディング曲についてのことを書いたりしましたが。いよいよ、二人の「離れていて切ない」気持ちが表に出てきましたね。
その部分の表現の仕方とか、唸らされるものがありますよ!
コツコツと伏線張っているんですよね。
第一話で宗介が作戦をこなした直後にすぐ勉強していて。アンチョコを見ているシーンがまずあって、そこでは誰が書いたのか分からない「文字」だけが出てきますよね。「いい国つくろう室町幕府」のシーンですね。あれだけだと、宗介があのアンチョコを作ったのかもしれないし、他の誰かかもしれないし。
で、一人で休憩室かどこかで勉強しているところでテッサとからむシーンがあります。ここではノートを広げているわけですが、ここでもノートは誰のものかははっきり描写しないんですよね。でも「覚えないと軍法会議!!」みたいな注意書きとかしてあったりして、「お?これはもしかして?」となるわけですよ。テッサもノートを見て「任務…ですか…」みたいになるところで、宗介の気持ちの方向(おそらく宗介自身は自覚していない)を察して表情を曇らせて。
で、最後の最後でかなめが激昂してて、ノートはかなめのものだということが示される。ノートの字とアンチョコの字が一緒なことで、あのアンチョコもかなめ特製のものだということが分かるわけですね。
今度は第三話。任務で学校から出ていく宗介。かなめとの絡みはちょっとなんですが、作戦行動の移動中、宗介はやっぱり勉強をしているんです。僕はあのシーン、すごく好きなんです。というのも、宗介は学校に、つまり「かなめのいる世界」に帰る気満々な様子に見えるんですよ。ハードな戦闘に向かうシーンとしてはどことなくコミカルなシーンに見えながら、実は宗介のかなめに対する想いが滲み出ていて、とても切ないシーンなんですよね。
そして今回の第五話。いよいよ学校は中間試験なわけです。この日のためにコツコツとかなめは宗介に勉強を教えてきていたわけですが、宗介は任務で試験をサボってしまう。
で!!!!そこでついに電話のシーンなわけですよ!!!!!
小説で読んだ時にも「いいシーンだよなぁ」と思っていたんですが、こうやってエピソードを重ねた上で見せられると溜まりません!!
五話分の話の中で、二人が一緒にいるシーンがものすごく少なくって、たまに一緒にいる時はラブラブするのとは程遠くって。だけど、離れ離れになっている時の電話で、ちょっとだけ二人は本心を、本当にちょっとだけど、彼らにしてはものすごくストレートにお互い口にするんですよ。
「先に卒業〜」「それは困る」
のところですね。
そこには「一緒にいたい」という素直な気持ちが込められていて、とても可愛らしくて、いいシーンでした。
一緒にいられない場面が多い中で、二人を繋ぐものが「勉強」なんですよね。
だから、第五話でも任務が終わった直後のヘリの中で、宗介はもう早速勉強しているわけです。あれは、言ってみれば宗介にとっては「かなめと一緒にいる」ことだし、「かなめの世界にいる」ことだし、彼の気持ちなんですよね。「一緒にいたい」っていう。
それがここまで要所要所でコツコツと描写されてきて、ついにマオが言うわけですよ。「あんたはどうしたいの?」って。宗介は「命令に従うだけ」と答えるわけだけど、それが彼の本心でないことは(これまた宗介は自覚してないだろうけども)マオには分かるから苛立ってしまうんですね。
それは、「戦場で戦う傭兵」という立場にいながら、「高校生として学校に通い、クラスメートの女の子と毎日を過ごす」という立場にもいようとする、宗介のどっちつかずな危うい状況を浮き彫りにするものになるわけです。
この「勉強」のエピソードをさりげなく、少しずつ、だけど確実に積み重ねてきたことが、ヘリのシーンで結実してきた時に、「お見事!!」と唸らされたわけです。
この辺りも賀東氏のシリーズ構成の力による部分もあるのでしょうけど、ここまで見てくると、これは監督の武本氏の手腕も大きいのでしょうね。伏線の張り方、エピソードの重ね方など、小説家である賀東さんの得意とするところかもしれませんが、「恋に無自覚な恋」を繊細に描写している様子は、武本さんの持ち味なのかもしれない、と見ていてなんとなく感じます。第一話と第五話の絵コンテ演出を武本さんが担当していることと、先行番組の「前夜祭」の中で「二人の気持ちの変化に注目して欲しい」とコメントしていたこととでそう思えます。
賀東&武本コンビは、本当に素晴らしいですね。
ロボット戦闘アクションアニメのように展開していきながら、切ないティーンネイジャーの初々しい恋心を繊細に描写していく。
こりゃぁ、なかなかお目に掛かれないですよ!マジで!
本当にもう、多くの人に幅広く見てもらって楽しんでもらいたい作品ですよ!!
それに、表現活動を志している若い子なんかにもどんどん見て欲しいですね。何度も何度も!何十回何百回と。絶対勉強になるから。彼らも絶対そうやって学んできているよね。それが見ていてすごく伝わってきます。
この作品を見ていると、賀東さんや武本さん達が青春を「表現」に賭けてきていた様子が見えてきて、なんというかもう、気持ちが熱くなってきます。「上がるよね」ってヤツですよ。
「うおお!俺ももっともっと頑張るぞ!」と燃え立ってきます。
表現を志すとかそういうのは関係なく、仕事や勉強やそれぞれの立場でしなければならないことに対して、「頑張るぞ!」というそういう気持ちになれるものだと思います。
本当に、是非とも多くの人に愛されて、もっともっと大きい作品になって欲しいと念願しています。
2:20ですね。1時間は、やっぱりかかるなぁ。
誤字脱字は、読み返して発見する度に修正していきますね。
ではでは、また!!
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