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2005年9月11日 (日)

OVERMANキングゲイナー第1話「ゲインとゲイナー」

 昨日からアニマックスで再放送の富野由悠季監督作品「OVERMANキングゲイナー」ですが。
 家ではアニマックスは見れないので、レンタルビデオで借りてきて同時期に視聴をしてみました!WOWOWの本放送も全話録画してあるのですが、クリアな画面と音声で見たかったので♪

 そんなわけで感想です。

 既に全部見て物語は知っているわけですが、良い作品は何度見ても楽しいものです。
 この第1話は、富野作品の第1話らしくものすごく情報量が多く、かつ説明は少なく展開しまくります。

 分からないところは、分かりません。(「フォトンマット」って何?とか)
 だけど、すごく面白い!!!
 この30分の中に物語の躍動感が濃縮されていて、たっぷりしっかり楽しめるんです。
 見て思ったのは「こりゃ映画だよ!!」っていうことですね。

 話題になった「モブを動かしまくっている」ことに関しても、さすが富野アニメといったところでしょうか。
 「ガンダムF91」とかもすごかったですもんね。クロスボーンが攻めて来る時の逃げ惑う群集とか。
 でも、そうやって動きまくっているモブを見て、「わぁ!すごい!!」って思うかっていうと、そうじゃなくって。ものすごく自然に目に入ってきてすんなり受け入れられるんですよ。
 ああやって細かいところまで動いてくれることで、物語により惹きつけられ、集中して見ることができるんですね。

 さて。改めてこの第1話を見て思ったのは演出が非常に優れている、ということです。
 見ていて、「明るい画面」と「暗い画面」がけっこう極端に差がつけられていることを感じたんです。
 お祭りとか、ゲーム画面とか、教室とか、ヤッサバの部屋とか。
 そういうのはかなり明るい画面で作られています。
 で。
 牢屋とか、メダイユ邸の隠し倉庫とか、居住ブロックとか、ドームの外とか。
 そういうのはかなり暗い画面で作られています。

 その、明るい画面と暗い画面とがぱっぱぱっぱと入れ代わり立ち代り出てきて。非常に印象的です。
 そして、エクソダスが始まっていくと、暗い画面主体に完全に移行していくんですね。
 この、明暗の表現がすごく面白かった。

 というのも、明るい画面で描写されているのは、「自分達を縛りつけ締め付け、動きを止めてしまう」ものであり、暗い画面で描写されているのは、「行動を起こし、自らの道を切り開く」ものであるからです。

 物語の展開をこの明暗で要約してしまうと、「明るいところから暗いところへの脱出」なんですよね。
 明るいところにいれば、生きてはいける。でも、そこではただ管理され搾取され、理不尽も甘受して、ただ生かされるだけでしかない。
 そこから脱出すれば、自分達で自分達の生活を手に入れることができる。
 でも。
 それは、「暗闇への脱出」であって、明るい未来や、夢物語への旅立ちではない。
 エクソダスの最初の段階が成功し、ピープルがドームの外に出た場面。それは一つの大きなことが成し遂げられた瞬間なんですが、そこに広がるのは暗く吹雪くシベリアの荒野なわけです。
 でも、その暗く寒い荒野こそが、自ら歩み出し、何かを掴もうとすることそのものなんだ、という。そういう物語のテーマを見せてくれているように思います。

 その意味では、この第1話はテーマ的には「第1話でありながら最終回」でもあるというように感じました。
 この第1話で語るべきテーマはしっかりと語ってしまっているわけです。あとは、登場人物によるドラマを描写していくだけ。それがハッピーな物語になるのか、アンハッピーな物語になるのか、はそこで演じられるドラマ次第というわけですね。
 暗闇に逃げ出し、それからどうなっていくのか。
 それが成功しようとも失敗しようとも、暗闇へ脱出することのテーマはとても強力で興奮するし、共感もしてしまいます。
 そして、そんな強力な行動を見せてくれる物語だから、登場人物達の物語にも、ものすごく惹きつけられていくんですね。

 ともかく。
 改めてこの第1話の「明るいところから暗闇へ脱出する」というのは、新鮮で面白いです。
 「行動を起こすって、こういうことかもしれないよな」「でも、だからこそ面白いんだよな」というようなことを、見ていて思いました。

 そうそう。明暗っていうことでいうと。
 アナの部屋が最初映るんですが。このアナの部屋は明るくもなく、暗くもないんですよ。若干暗い感じの色使いではあるんですが、どちらでもない感じに見えました。
 この明暗のテーマに気付いてから改めてアナの部屋の色使いを思い返すと。アナは「どちらでもない」ということが言えるのかもしれません。
 明るくも暗くもない、中間。
 アナをそういう存在として見ていくのも、面白いかもしれませんね!

 なるべく短めに、と思いつつ、やっぱり長々と語ってしまった…。
 ではまた!!

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