ぱにぽにだっしゅ!は本格お笑いだ!
「ぱにぽにだっしゅ!」第18話を楽しみながら、日本シリーズが早く終わって良かった…などと胸を撫で下ろしておりました。
本当に、最近の僕は「ぱにぽにだっしゅ!」と「ARIA The ANIMATION」ばかりを録画して何度も何度も繰り返し見ています。
ただ、「ぱにぽにだっしゅ!」はそのネタの詰まり具合が尋常じゃないこともあって、感想を書くというのは難しいよなぁと思っていました。
でも、すごく好きな番組だし、何か感想を書きたい!そう思ってこの番組についていろいろ考えてみました。
で。思ったのが「そうだ!これは最近見ることができなくなっている本格お笑い番組なんだ!!」ということでした。18話の感想というより、全体を通しての感想ということになるものですが。
シリーズ構成の金巻兼一さんのホームページを見て、そこで金巻さんが芝居の台本を書いたり音楽活動をしたりしていることを知りました。それで、すごく納得したということがありました。
「やはり、舞台で直接お客さんの目に触れるところで戦っている人は違うよな」と。
「ぱにぽにだっしゅ!」のあのテンションの高さ、不条理なまでのネタの詰まり具合は、舞台に通じるものがあるように思ったんですね。
で、コメント付きの仕事の経歴なんかを見ていて、実写ものの脚本についてのコメントも見て、「なるほど」と思うことがありました。
それは、実写もので脚本を書いたものの、現場の事情で脚本はほとんど使わなかった。実写ものの企画書や脚本を山ほど書いたが、全部流れてしまった。決定稿まで行っておきながら現場の事情で流れたものもあった。ギャラはほとんど踏み倒しで、実写業界ではそういうことは当たり前だ。というものでした。
それを読んで、「あぁ。なるほど。だから実写もので面白いものが少ないんだ。いい脚本家が出てこないんだ」と思ったんですね。
最近の実写ドラマで面白いと思ったことって、ほとんど無くって。
たまに、お、これ面白いじゃんか。と思っても、ほとんど舞台出身の脚本家さんだったりするように思います。
実写ドラマなんかを作る現場に、面白いものを作っていけないなんらかの事情があって。それにより脚本家を蔑ろにしてきたために、才能のある人は離れていってしまい、気がつくと、面白いものを書ける人がほとんどいないという状況になっていたのでしょうね。
「実写もの」の詳しい事情は分かりませんが、どうやら、才能や能力がある作家を生かすことができない、そういうところのようですね。
で。そういうことがあるからか、アニメーションの脚本の方に、舞台や実写など、各所にいる才能のある人が流れ込んでくる現象があるのかもしれません。
金巻さんは元々アニメーションの脚本からスタートしているわけですが、結局彼の才能が実写の方に持って行かれることがなかったのは、アニメーションファンからしたら幸いなことだったのかもしれません。
その金巻さんですが、この「ぱにぽにだっしゅ!」について、「こういうの、書きたかったのです。」とコメントしているのがすごく嬉しく、納得です。
「ぱにぽにだっしゅ!」を見ていて「これを作りたかったんだ!」という作り手側の雰囲気を感じてきていたのは、間違いではなかったんだな、と思いました。
では、彼らは何を作りたかったのか?
そのことに思いを馳せた時に、「そうか!本格お笑い番組を作りたかったんだ!!」と思ったんです。
金巻さんが舞台や実写を経験している脚本家であることを知ったことで、一気にそう思えました。つまり、テレビ業界全体であったり、エンターテインメント業界全体であったりを、それなりに見渡した上で、自分の能力で何ができるのか、何をしたいのか、をもって、「ぱにぽにだっしゅ!」に取り組んでいるように感じたんです。
今まで僕は「ぱにぽにだっしゅ!」を楽しく見ながらも、「これは何なんだろう?」と思っていました。
可愛い女の子達がいっぱい出てきているし、画面もスタイリッシュだったりもするし、アニメーションだし。だから、なかなか気付けなかったんですが。
もしかすると、「ぱにぽにだっしゅ!」は、昔楽しく見ていた「8時だよ!全員集合」や「おれたちひょうきん族」などの「本格お笑いバラエティー番組」の系譜を継いでいるのではないだろうか。と、18話を見るくらいまできて、やっとそう思うに至ったんです。
そのように思ってみると、実際「ぱにぽにだっしゅ!」を見ている時は、アニメーション作品を見ているというよりはお笑い番組を見ている感覚に近い気がします。
作り込んだネタ。稽古を重ねた芸。身体を張ったギャグ。
そういったものを見る楽しさを、毎週毎週味わっているように思うんです。
翻って。
じゃあ、普通に毎日のように放送されているお笑いバラエティー番組はというと、全く見ていません。
元々そういうのを見ない人間だというわけではなく、最近のバラエティーをただ単純に面白いと思えないからです。
若手お笑いブームというのもあってか、若手芸人が大量に投入されていて、賑やかな番組は多いように思いますが。とにかく、つまらない。
何がつまらないって、番組の構成、つまり脚本の部分がすごくつまらないように思うんです。
芸人達が頑張ったって、どうやったって、面白くできそうもないような企画を無理に、しかも時間の無い中でやっているように見え、痛々しくてチャンネルを変えることがよくあります。
彼らに、ネタを練り込み、芸を稽古する時間をきちんと与えれば、それなりに面白いものに仕上げていけるんだろうなぁ、とは思うんですが。それ以前のところ、番組構成のところに、やはり人材や才能が不足しているのでしょうね。
それこそ、金巻兼一さんのような人が10人くらいでも、バラエティー番組の構成にいるならば、毎週毎週すごく面白いバラエティーが見れるように思うんです。でも、実写ドラマなんかであるのと同じような問題がきっとあるのでしょうね。気がつくと、才能がいない。
で。そういう才能はどこにいるのか、というと。
「ぱにぽにだっしゅ!」にいる。と、そう思うんです。
「こういうの、書きたかった」ということだけを取ると、「ただ好きなことを書いている」と受け取れてしまうかもしれませんが、「ぱにぽにだっしゅ!」という作品を見ていると、そういうエゴではなく、人を楽しませることの本質に対してチャレンジしたいという、エンターティナーとしての義務感とかチャレンジ精神というようなものを感じます。
それは、「笑いは必要なんだ!」という主張だと思いますし、「笑い」を世の中に届けようという、才能を持った者の使命感のようなものがあるように感じるんですね。
笑いは、必要なもので。
なんだっけ。なんだったか、脳のどうたらがこうたら。そういうのがあったはず。
笑うことで脳が活性化するとか、そういうのだったっけ?
細かいことは忘れましたが、「笑う」ということは、人間生活の中で必要なものです。
だから、お笑い番組は絶対に必要です。
「ぱにぽにだっしゅ!」は、そういう、人間に必要な「笑い」を届ける使命を、スタッフ全員で背負いながら作っている、そういう作品であるように、僕には見えます。
その意味では、実は「ARIA The ANIMATION」と、存在意義において近い作品だと言えるかもしれません。
どちらの作品も、見る人の心を癒そうとするもので、しかもそれを明確に意識して作っているように思えます。「なんとなく」で作っていたら、ああはならないと思うんですね。
「ARIA」の癒しが精神のマッサージのようなものだとすれば、「ぱにぽにだっしゅ!」は服用した瞬間にばっちり効く栄養ドリンクのようなものでしょうか。
作品の性質は違っていても、どちらも見る人に対して元気を与えようとするものだと思うのです。
そういう、人にポジティブなものを与えようと意識して頑張って作っている作品だから、この二つの作品をものすごく好きになって、何度も何度も繰り返し見てしまうのではないだろうか、と思います。
「ぱにぽにだっしゅ!」は「本格お笑いバラエティー番組」である。
と、考えてみたことで、なんだか謎が解けた気がしました。なぜ、あそこまで詰め込むのか。なぜ、あそこまで作り込むのか。なぜ、あそこまで本気なのか。
「ぱにぽにだっしゅ!」を作っている人達は、「芸人」なんですね。
笑いのために、全てを賭ける。
笑いのために、持てる才能の全てを注いでいく。
「ぱにぽにだっしゅ!」は、過去からの笑いの芸が引き継がれ、そして未来の笑いの原型となっていく、アニメーションの枠を越えた、テレビ番組として非常に大きな意味を持つ、そういう作品ではないだろうか、と、大袈裟なことを思ったりします。
アニメーション、バラエティー、舞台、漫画、ラジオ。あらゆる媒体で、明るく楽しい、そして質の高い笑いが増えていき、いつも楽しく過ごすことができるようになっていけば、素晴らしいことですよね。
「ぱにぽにだっしゅ!」がそんなきっかけの一つになっていくことを願って、これからも楽しく視聴を続けたいと思います。
…なんだか。
すごくまとまりのない文章を書いたような気がします。
ご容赦を。
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コメント
TBありがとうございました!
>本当に、最近の僕は「ぱにぽにだっしゅ!」と「ARIA The ANIMATION」ばかりを録画して何度も何度も繰り返し見ています。
私も11話までの回が好きなもので、その中の好きなシーンを何回も観ています。
特に5、10、11話が、笑えるシーンがたくさんあって好きですね。
投稿: 伊藤 | 2005年11月 1日 (火) 22:47
伊藤さん。コメント&TBありがとうございます!
> 特に5、10、11話が、笑えるシーンがたくさんあって好きですね。
僕は、5話の時はまだ観ていなくって、11話は選挙特番ずれで観れませんでした…しくしくしく。どっちも観たいです!!
なのでDVDが出てから楽しく笑いたいと思います。
10話は僕も好きです。個人的には、ベッキーが爆弾持ちながら漏れそうになってもじもじしているところが、最高に好きです♪
投稿: だんち | 2005年11月 1日 (火) 23:03
TB、ありがとうございます。
私も【金巻 兼一】氏の脚本のレベルの高さを感じております。
この作品しかり【月詠】【地獄少女】 【藍より青し】シリーズ【セイバーマリオネット】シリーズ・・・古くは【ゲゲゲの鬼太郎】ですね。懐かしい時代を越えて本当に良い脚本を書きますよね~凄く尊敬しております!
投稿: 斑目 晴信 | 2005年11月 2日 (水) 01:18
斑目晴信さん。コメント&TBありがとうございます!
金巻兼一さんの、「芸」の確かさには、本当に感服させられますよね。非常に鍛えられた作劇家だなぁと感じます。
お芝居なども見てみたいですよね。
これからもいいお仕事を沢山して欲しいですね!!
投稿: だんち | 2005年11月 2日 (水) 01:53
はじめまして。ぱにぽにを毎週拝見させていただいています。
主要キャラのタレントへの対応関係は、こうなると思われます。
レベッカ・・・石原良純
くるみ・・・野々村真
玲・・・長井秀和
都・・・上田晋也
6号・・・KABA.ちゃん
姫子・・・山崎邦正+ジミー大西
一条さん・・・Mr.オクレ+α
五十嵐先生・・・大竹まこと
メディア・・・山口もえ
メソウサ・・・蛭子能収
南条・・・渡辺正行
鈴音・・・有田哲平
乙女・・・土田晃之
晶・・・松尾伴内
ベホイミ・・・山崎静代(南海キャンディーズのしずちゃん)
芹沢・・・山里亮太(南海キャンディーズの山ちゃん)
こうなりますが、どうでしょうか?
投稿: まるだし。 | 2005年11月 5日 (土) 17:47
まるだし。さん、はじめまして。コメントありがとうございます!
> 主要キャラのタレントへの対応関係
楽しく見させていただきました。(^^)
面白いです!!
しかもベテランを織り交ぜてなかなか絶妙のバランスで構成されていて「やるな!」っていう感じですね!
個人的に受けたのは「6号・・・KABA.ちゃん」と「姫子・・・山崎邦正+ジミー大西」辺りが。(笑)
「KABAちゃんかよ!」「足して割らないのかよ!」とか、ツッコミ入れながら笑わせていただきました。
あと、山口もえのメディアも見てみたいかも。っていうっかメイド服姿がっ!!
やっぱり、どれも面白いですね。「レベッカ・・・石原良純」「くるみ・・・野々村真」とかも。絶妙。(笑)
楽しい書き込みありがとうございました!!
投稿: だんち | 2005年11月 6日 (日) 04:29