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2005年12月22日 (木)

ARIA第12話感想

 佐藤恭野マジック!佐藤順一マジック!
 うおー。また泣いてしまいましたよ!2回見て2回とも泣いた!
 選曲の恭野さんすげぇな!なんというか、やりたい放題か!!オープニングのハミングバージョン(?)を聞いた時点でもう泣きそうでしたし、シンフォニーも良かったし。あと、エンディングの伴奏ギター一本バージョンがまたすっげぇ良かった。「シンフォニー」→「レインボウ(伴奏ギター一本バージョン)」をビデオで何度も何度も繰り返して見てしまった。

 じっくり記事を書いている時間がないのでざっくりと感想を。

 予告を見ると、次回は総集編的なものになるんでしょうかね?
 となると、前回が「ARIA The ANIMATION」の実質的な最終回だったと見ることができるんでしょうね。
 それであれほどの出来だったのでしょう。

 しかし、今回のを見て、佐藤監督自らがシリーズ構成をした意味を非常に感じました。
 時代性の認識というものが、この作品にはとてもありますね。
 「癒し」ということで作り上げてきつつ、実質最終回の前回を経て、今回は「癒しの世界から現実の自分の世界へとお帰り」と、こっちの尻を叩いてきたのだと思います。
 そこがすごいな!と本当に驚きました。
 つまり、「癒しはここまでだよ。ここからは自分の未来を自分の手で切り開きなさい」というそういう見せ方を最初から考えていたんだと思うんですね。
 現代人が生きてくる中でどうしたって心に傷を負っていって、そこには癒しが必要なんだけど、でも再び立ち上がらせてあげなくちゃいけない。そういう考えが佐藤監督にはあるのだと思います。

 今回、灯里は過去に行くわけですが、そこはアクアの過去でありつつも、僕らが住んでいるところに灯里が来るような、そういうモチーフだと思います。
 で、アクアの過去は自分達でいろんなことをしなければならないし、発展途上だし、まだ未来を信じていない。もしくは未来が見えていない。それは、水が来る来ないのところで表現されていましたね。
 あの姿は視聴する僕らのもので、「素敵な星」つまり「素敵な未来」を築いていくきっかけを求めているわけですね。
 それは、何年も待ち焦がれたもので、「素敵な星」を作るべく、必死の努力が結実した「奇跡」として表現されます。
 翻って、今の我々が暮らすこの星(あるいは国)は、建築関係の腐った仕事っぷりによって、住んでいる所がガタガタだったり、政治や行政が詐欺めいた仕事っぷりをしていたり、子供を殺そうとする輩が跋扈してみたり、自殺してぇってなる人が増えたり、働かない人が増えたり、そして出生率が急激に低下したり。
 未来なんて、どうやって信じていいんだよ?という有様なわけです。
 とても「素敵なところ」なんかではなくって。
 そんなところに住んでいる僕らは、アクアの世界を指を咥えて「いいなぁ」と眺めるしかないわけです。
 でも、そこで「素敵な未来」から来た灯里は「大丈夫です。水は来ます」と僕らに言うわけです。
 それは「奇跡は起こるよ」ということなんだけど、その奇跡は、本当に努力して未来を信じることによって手に入れられるものなんだと語られているのだと思います。水が来た時に灯里が「ここが始まり…」と言うところに象徴されているところで、そこからやっと「未来が始まる」わけですね。
 言葉にしてまとめると、「酷い建築はやり直そう。国の借金も頑張って返そう。信じて努力をすることで、自分が住んでいるところを『アクア』にしよう。自分達が住んでいるところを『素敵なところ』にしようと、まずは願って行動しよう。そして自分達の未来を手に入れよう」という、そういうことかと思います。
 だから、灯里は自分の「アクア」に帰って、僕ら(過去)から離れますし、明子は灯里に「さようなら。私のアッヴェ・ニーレ(未来)」と決別を告げるわけですね。
 それぞれがそれぞれの居場所でやるべきことをやる時が来た。
 だから、「癒し」はもう終わりだよ。
 と。
 そういう描写なのだと思います。

 そこは、「今」という時代性を反映した表現で。
 だから思いました。
 この作品は「癒し」を掲げた「社会派アニメーション」なんだ!と。

 この第12話に込められた意図は、人によってはものすごくキツイもので、受け入れ難いものがあるかもしれません。でも、これを表現したことは、本当に意味があることだと思います。
 佐藤順一監督がこんなにすごい監督だとは。改めて思い知らされました。
 時代を読める、時を見れる。
 それはクリエイターとしては最高の才能ですよね。
 以前、「才能とは人に与えようとすること」と表現しましたが、つまり「今必要なものを必要な人に与える」ということが、優れた才能ということが言えるかもしれません。
 「ぱにぽにだっしゅ!」の新房監督といい、こうして時を捉えられる監督さんの作品をリアルタイムで見られることに、本当に幸せを感じます。

 あと一回。
 そこに、次の時への進み方を示してくれるのではないか、と思います。
 「優れた才能」が発揮される、まさに「素敵な時間」を、最後の一回も楽しみたいと思います!!

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