「涼宮ハルヒの憂鬱」第2話を観た。
TVKにて「涼宮ハルヒの憂鬱」第2話を観ました。
その感想をば。
いやもう…ハルヒ可愛いじゃねぇか!!!
いいなぁ。たまんねぇ。
その可愛さが「クラスの可愛い子」という現実感のある感じで描かれているのが素晴らしいですね。
やはりそこはもう最初ののいぢさんのデザインの素晴らしさがあるのでしょう。
特別特徴付けてデザインされているようには見えないんだけど、ああやって教室にいるだけで「ちょっと他の子とは違う」という感じがあるんですよね。
そのデザインの絶妙さの秘密を知りたくなります。
このシリーズが終わるまでには、のいぢさんが作り上げたデザインの行程を逆算していって、「デザインの手法に隠された秘密」を探り出したいものです。
その点で今回まず感じたのは、ヒロインや主人公は「特徴付けを抑える」という部分があるのかな、というところでしょうか。有希やミクルは色合いにしてもけっこう派手に特徴付けられているんだけど、ハルヒやキョンは抑制されてデザインされているように感じます。
抑制されているんだけど、ヒロインの可愛らしさ、主人公の親しみやすさがある。
それは、ものすごく丁寧にデザインされている、ということなのかな、と。
あぁ。そうか。
「特別特徴付けてデザインされているようには見えない」と書いたけど、他の女の子の方を特徴付けて際立たせているんだ。
その際立たせ方は「ニュートラルからは崩す」という形で行われているんでしょうね。
ハルヒを王道としてデザインして、他の子の方をどこか極端にデザインする。そうすることでハルヒの可愛らしさが浮き上がってくる、ということがあるのかもしれません。
でも、そういう相対的な可愛らしさもありつつも、絶対的な可愛さもあるわけですから。そこがまた素晴らしいですよね。
あー。でもそれがヒントになることなのかも。
「自分の中の絶対」というものを形にすることで、ああいうハルヒのようなデザインが出来るのかもしれません。
それができるところに、いとうのいぢさんの優れたデザイナーとしての才能を見る思いがいたします。
さて。本編の感想ですが。
やはり、第1話の構成が効いていますね。
今回が第1話だった場合、「この子達はこの後どうなっていくんだろう?」という視点になって、それはちょっと傍観する立場になるのかもしれません。
でも、前回の強烈な第1話があるから。
「なんでこいつらが、あんな映画を撮ることになったんだ?」
という、一歩入り込んだ興味を持って見ることができます。
原作未読の立場からするならば、いろいろ想像を膨らませることができて、これはとても楽しいものです。
それと、キョンのナレーションが前回同様ずっと入っていたわけですが、この見せ方も特徴的ですよね。物語をキョンの視点のみで見せていくことで、ハルヒの「変わっている」部分が、キョンと一緒になって感じることができる構成ですね。
ヒロインを「クラスメート」の視点のみで見る、というその限定された構成はなかなかに大胆な気がしますし、物語を作る上ではハードルも高いものだと思います。
キャラクターを動かす時に、それぞれのキャラクターの視点にぱっぱっと切り替えてしまった方が楽なんですよね。説明できちゃうから。
でも、キョンの視点から絶対に動かさないで、限定された視点を与えられることは、ハルヒが何を考えどこで何をしているのかを全く説明されないことになるわけですが、実際にはそれは見ていてとても気持ちの良いものでした。
「説明されない」というのは、なかなかに心地良い。
これは面白いですね。
なんだろう。物語を味わうという擬似体験に没頭できる、ということでしょうか。
「シリーズ演出」という役職に山本寛氏の名前がクレジットされていますが、監督共々彼もこの見せ方に大きく関わっているのかもしれませんね。
「分からせる」のではなく「感じさせる」ことを主眼として作っているところに、非凡なものを感じます。
気が利いているんですよね。
粋な感じがある。
物語を見せるということはどういうことか、エンターテインメントとはどういうものか、そして映像作品とはどういうものか、を知っているのだなと改めて思います。
デザインの素晴らしさもある作品ですが、物語の見せ方の基礎力においても非常に抜きん出たものを感じます。勿論そこには原作の素晴らしさもあるのでしょうね。そのあたりもじっくり楽しみつつ、勉強していきたいものです。
そうそう。
そういう気が利いているっていうことでいうと、キョンのナレーションの内容も気が利いていましたよね。
サンタは信じない、宇宙人もヒーローも信じない。いたらいいなぁとは思うけど。という感じの内容で始まって、そしてハルヒのことも「黙っていれば美人だけど、関わり合いになりたくない」的なことを何度も何度も言って。でも、彼の目はずっとハルヒを追い掛け続けていて。
そのナレーションを聞きながら彼の視点を追い掛けていくと、彼が本当は何を考えていて、何を望んでいるのかが、伝わってくるんですよね。
だから、キョンの高校一年生くらいの可愛らしさがすごく感じられて。なんだかもうあらまぁ!って感じですよ。
男の子が可愛いといいよね。その分すごく女の子も可愛く感じられて。
「巻き込まれ型」主人公のようでいて、あいつ全部自分から話しかけているんですよね(一旦ハルヒが心を開いてからは、一方的に連れ回されるわけですが)。なんで話しかけてしまったのか。「魔がさした」とは言うけど、そんなんじゃないことは見ていると分かるわけですね。そこがもう、「あら青春ね!!」って感じでたまりません。
こうなると、とことんキョンに感情移入して身悶えしながら毎週ハルヒの可愛さを堪能するしかありませんな!!
いやー。でもいいなぁ。
いいですよ。
キョンの視点をこれだけしっかりと与えてくれるから、自然にハルヒに恋ができるんですよね。
すごく健全に。当たり前のように。
自分の気持ちとは違うんだけど、でも自分のことのようにときめきを感じることができる。
こんな気持ちにさせてくれる物語に出会ったのはいつ以来だろうか。
もしかすると。
初めてかもしれません。
次回も楽しみです!!
そういえば。
髪型の会話でハルヒがゼロから数えていて、キョンが一から数えるというシーンがありましたが。
あの数え方はそのまま次回予告での話数の数え方にも出ているんですよね。
ゼロ。という発想を持っているハルヒなわけですが。それはただ単に独特だから、ということではなく、何か理由があるのかもしれないですよね。
何か切ない秘密が?
あぁ。早く続きが見てぇ!!
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