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2006年4月18日 (火)

「涼宮ハルヒの憂鬱」第3話を観た

 すっかり毎週楽しく観ている「涼宮ハルヒの憂鬱」。今回も楽しく観ました。しかしキョンめー。モテモテだな!実はハーレムものだったのか。とはいえ、あまり本人嬉しそうではないけれども。いやいや。あいつはけっこう言ってることと思ってること逆っぽいしな。ときめいてやがるか?そうなのか!?
 その辺り。
 キョンのナレーションで話が進みつつも、現時点では頑として語られない部分ですが、そういう「隠して見せない」部分がまたなんとも心地良い作品です。

 今回、内容共々BGMの良さにも心を掴まれました。
 内容を引き立てるテンポの良いBGMはとてもファンキーで踊れそうな感じですよね。
 ちょっと今回の感想ではそのBGMにフォーカスして書いてみたいと思います。

 アバンの鍵盤のリフとドラムのセッションから入る曲のキラキラした感じ。いいですよね。ギターのカッティングが入るところとかたまりません。これベースラインは鍵盤で入っているみたいですね。ベーシックな部分はファンキーでありつつも、メロディはポップで、この作品に非常にマッチしたBGMですよね。あまり重めの音は入れないで軽めの音色で構成されていて、朝の感じに合っているように思います。

 AパートのSOS団でのパソコン強奪のシーン。ここのファンク曲はベースとホーンのリフからドラムが入り、そこにワウを踏んだギターのカッティングが右チャンネルに入り、リードギターが左チャンネルに入ってリフを刻む感じ。このどこかで聞いた感じがまたたまりません。
 ここはハルヒのダークさを出すためかベースリフが印象的でホーンも無意味に格好良くっていいですよね。これきっと「SOS団のテーマ」とかいうベタなタイトルがついていそう。なんかもう10分くらいのライブセッションとか聴いてみたくなります。

 ハルヒが実力行使に出るシーンではギターの裏拍カッティングから始まるファンク曲が流れますね。これはホーンのメロディは軽やかでコミカルなのに、ベースラインは重めだしディストーションギターもハード目ですよね。ベースと歪みギターのユニゾンがまた変に迫力があってたまりませんね。
 その「軽さと迫力の共存」というところがハルヒらしさを表現しているのかもしれませんね。

 パソコンを奪ってからキョンがみくるを励ますシーンでは、打って変わって音数の極端に少ないローテンポなちょっと抜けた曲。
 でも、この曲も徐々に音数が増えていって重みを増していくところが面白いですよね。同じメロディをリフレインしていくんだけど、なんだかだんだん大事になっていく感じというか。途中でドラムロールからリズムセクションが入ってくるところではいよいよのっぴきならなくようで。これはキョンのイメージに合っているんでしょうね。

 次に、ハルヒがバニーガールの服を持って来るシーンでのファンク曲。
 これは鍵盤のリフとドラムがまず入って、そこにスキャットが入って、キーボードとホーンが入る。鍵盤はベースリフを担当して、その重めの音とスキャットの軽めの音とが、やはりハルヒらしさを表していますね。
 巻き込まれるのはみくるちゃんで、脱がされるわけですが。そういう女の子同士の絡みもあってスキャットだったのかも。
 この曲でAパートを締めてCM。

 ここまでBGMを拾ってみて思うのは、基本的に「リフで構成している」こと、「ファンク曲多めである」こと、「リフとリズムが入ってから、そこに他の楽器が合わせていくセッションスタイルである」ことが分かってきました。

 CM明けてバニーガール登場のシーン。
 ティンパニーとタンバリンから始まり、やっぱりファンクになる曲。ドラムが入ってからはベースと…シタールギターみたいなのが入って。ワウカッティングのギターが入って、ホーンセクションがまたなんだか格好良く入ったりして。
 音が厚く鳴るところはぐあっと鳴らすんだけど、減らすところは減らすメリハリの利いた面白い曲ですね。
 ベースラインはやっぱり重めで格好良いリフをブリブリ鳴らしているんだけど、メインのメロディは木琴みたいな音色で間抜けなのがまた特徴的ですよね。
 ティンパニーの重めの音とどこまでも軽い木琴とで、ハルヒが本気で行動している感じと、その本気ゆえに滑稽な感じとが出ていて絶妙です。

 バニー騒動を終え帰宅するみくるの背後にかかる曲は、ここはまぁファンクじゃないですね。セッションっぽさも無いし、リフも無い。全体を見た時にも明らかに異色でコンセプトから完全に外れたBGMですね。
 この、すっかり外している感じがみくるなんでしょうね。

 みくるが欠席してハルヒが帰るシーン。まさにセッション曲って感じですよね。ドラムのフィルから入って、ベースとのリズムセクションに鍵盤のソロが乗ってくるシャッフルリズムのブルースですね。そこにギターも彩りを添えてブルージーな雰囲気を盛り立てます。
 これはそれまでファンキーに暴れていたハルヒが上手くいかないことに苛立つところなので、それでブルースなのでしょうね。

 キョンが有希から本を読むように言われてからのシーン。鍵盤のリフ中心の小曲がちらっと流れます。ちょっとしたリズムとベースとキーボードの音が入って、なんだかアーバンな感じ。雰囲気のいいジャズっぽい感じで。この辺り、キョンのまともさが表現されているのかも。

 そしてラスト。有希がキョンに話す時に流れる曲。
 ここは今までのセッション中心のノリの良い曲とはガラっと雰囲気が変わります。キーボードによるメカニカルなリフと電子ドラムから入り、徐々に電子音が重なっていく。そこに澄んだピアノの音が徐々にリードソロを取り始める。
 この曲も構成はそれまでの曲と一緒なんだけど、音と重ね方が全く違って機械的。その機械的な音の中にピアノの音色だけに生感があるんですよね。
 他の曲とは全く違う異質で機械的な感じと、わずかにある生身の感じが有希を表現しているのでしょうね。

 こうやってBGMに注目してみると、この作品は音楽によるキャラクター描写や世界観の表現においても、非常に絶妙なのだと感じます。

 ハルヒはとにかくファンク!リフでぐいぐいと乗らせて、自分も踊るし周りも躍らせる。そのことに気付くと、エンディングでハルヒを中心に皆が踊っているのが、彼女の特質ゆえなのだということが良く分かります。

 キョンはいたってまとも。でも、実はちょっとアーバンなところも持っている?そのうっかり少し洗練されているところが彼の不幸…というかまぁ幸せに見えるんだけども、そういったものを引き立ててしまっているのかもしれないですね。

 みくるは、とにかくずれている。でもそのずれていて抜けている感じは、実はキョンと合っている部分もあるのかも。

 有希は異質。無機質。でも、綺麗なもの、生きた何かがある。といった感じでしょうか。

 現時点でのBGM全体を通してみると、ファンク曲中心で踊れるようなノリを作品から感じ取ることができます。
 それは、青春の持つ躍動感ということかもしれないですね。
 そこには「踊るのが上手かろうが下手だろうが、踊れ!」という超監督の声が聞えてきそうで、とても気持ちが良いです。
 原作未読なので、ストーリーがどう展開するかはまったく分かりませんが、とにかく観ていると胸が高鳴る感じというか、ハルヒやキョン達の青春を追体験できる感じがします。
 朝同じクラスの可愛い子に「おはよう」と言われてみたり。教室に入ると真っ先に女の子が声掛けてきたり。先輩に「お嫁にもらってくれますか?」と言われてみたり、夜に独り暮しの同級生の女の子の部屋に上がりこんでみたり。そうそう。あの、有希とキョンがエレベーターに乗っているところとかたまんないよね。
 かーっ!!!!!
 あぁ。早く来週も見たい!

 音楽のノリがとても良いことが分かったわけですが、そこに絵の動きの切れ味も加わるのですから、本当にすごいものになりますよね。この作品を観ていると、生でダンスを見ているような躍動感、興奮を感じます。
 この作品から受ける高揚感は、とにかく気持ちが良い。
 この気持ち良さを与えてくれることが、本当に嬉しいし幸せです。

 来週も、ハルヒの勢いに踊らされたいと思います。

 …と。上の1行で締めようと思ったんだけど、この1行を書いて思いました。
 「躍らせる」っていうのはエンターテインメントの一つのあるべき姿なのかもしれないですね。
 「踊ってくれるといいんだけど…」っていうんじゃなく「踊れ!」と躍動させてくれる。ものすごく力のあることをしてくれているのだと感じます。
 「心を躍らせる」
 ということなわけだけど。不特定多数の視聴者の心を躍らせるには、とてつもない力がいることでしょう。
 物を描く人間としては、それは「生命力」と呼ばれるような範疇の力であろう、と思えます。
 そこまでスタッフの力を引き出すマネージメントは、やはりさすが京都アニメーションというところでしょうか。

 そんな、躍動する生命力を感じさせてくれる作品を見るんだから。
 踊らないわけにいかないじゃないですね。
 来週のことを思うと、もう心はずっと踊りっぱなしです。

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コメント

TB張りっぱなしでご挨拶もせずに失礼しておりました。スイマセン。

早速ですが、ハルヒを通して読ませて頂く「だんちさん節」に嬉しく小躍りしておりますよ。ちょっと違った視点を深く掘り下げるこの文体に、昨年の夏が懐かしく思い出されました。今回の記事は特にやられたって感じでございます。BGMの曲調、主題、楽器構成等を分析して製作スタッフのこだわりようを浮き彫りにされたその手腕に、心より喝采を送らせて頂きます。

まだあと10週もあるのが嬉しいですね。私もだんちさんともども最後まで駆け抜けていこうと思いますよ。どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: てりぃ | 2006年4月21日 (金) 20:48

てりぃさんコメントありがとうございます!!
今回は音楽に興味のない人には退屈な記事になっちゃったかなぁと思っていたので、読んでいただけてとてもありがたいです。
しかも「喝采」までいただけて!アップしてからも何度も何度も書き直した甲斐がありました。
てりぃさんもBGMの良さについておっしゃっていましたが、本当によく作られていますよね。
個人的にはキョンが「少し洗練されている」感じがあることが面白かったです。「普通」っていうのは「洗練されている」ということとも繋がるのかなって。それに対してハルヒは荒っぽくって、キョンが無くしたものを持っている感じもあるのかもしれないなぁって。
今後も引き続きBGMに注目していきたいと思っています。

ハルヒでは、てりぃさんと一緒に僕も「Dancer」になって踊りまくり、踊らされまくりたいと思います。
こちらこそよろしくお願いいたします!

投稿: だんち | 2006年4月22日 (土) 14:05

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