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2006年5月 9日 (火)

「ARIA THE NATURAL」第6話を見た。

 こんにちは。だんちです。
 今週は時間変更にきちんと対応できて、最初から最後までちゃんと見れました!
 それでは感想です。
 先週に続いて、「先輩が後輩を育てる」ことについて描かれていたように思います。アテナのアリスに対する思いやりはそこで終わるものではなく、その思いやりを受け継ぐアリス達により、後の後輩達へも与えられ未来に繋がっていくのだと思います。それにより、組織という一つの生き物が成長し、生き続けていくのでしょうね。
 その意味で、「育てる」ということはとても「自然な(NATURAL)」ことなんだな、と感じました。

 基本はアリス目線の物語で、アリスの成長がメインに描かれていました。
 でも、このお話はアテナ目線で見ることもできるし、その目線で見るとまた違った深みを感じ取ることができるのだと思います。
 アリスが周囲に対して緊張感を持ち、嫌ってしまい、そのことで自分も嫌われている、と思い込んでしまったわけですが。アテナが指摘した内容は「人は鏡。自分の心を映す。自分が嫌っていると、自分も嫌われていると思ってしまう」というものでした。
 それはつまり、アリスの心がアテナにも映ってしまっていて、それによりアテナもとても傷つく思いをしていたのだと見えました。

 そのことは、直接アテナは口に出しては言いませんけれども、逆のことがあったため分かるわけですね。
 それは「アリスちゃんが嬉しいと私も嬉しい」というところ。
 これもまた、「人が自分を映す鏡」になっている描写でした。
 だから反対に、アリスが会社の同僚のことでネガティブなことを言ったりしたりすると、とたんにアテナは悲しそうな複雑な表情をして、そこにアリスの心が映っていることが見えてくるのでしょうね。

 アリスが会社の中で、嫌だな、居心地が悪いな、と思っていることは、アテナにダイレクトに伝わっていて、アテナも辛い思いになっていたことが、見ていて伝わってきました。
 そこで彼女がアリスに言った「笑ってごらん」ということは、まさに彼女が振舞ったことそのものなのだと思います。
 アリスのことを「いつか分かる時もくるだろう」と放ったらかすこともできるし、首ねっこ摑まえて「あんたが心を入れ替えろ!」と叱り飛ばすこともできるでしょうけれども、アテナはそうはしない。

 アリスの目線まで下りていって、対等の立場で声をかけ、心を篭めて諭す。

 アリスの心が映ってアテナや周囲が嫌な思いを持ってしまうと、今度はまたその思いがアリスに映ってしまって、更に嫌な気持ちになってしまう。ネガティブな思いが一旦生まれてしまい影響し合うと、深刻なくらいそういった感情は膨らんでしまうのだと思います。
 でも、それは誰かがどこかで飲み込んで断ち切らなければならない。
 アテナは、アリスの嫌な思いが映る時は、それが表面に出ないように我慢をし、アリスの嬉しい思いが映った時は喜びを持って前面に出すようにしていました。
 ネガティブな想いは全て飲み込み、ポジティブな想いをどんどん伝えていく。
 そうやって振舞うことで伝えたかったのかもしれません。
 でも、アリスにはなかなか伝わらない。

 本当はアテナはああいうお説教じみたことは言いたくなかったのかもしれない。
 それでも、ああやって伝えていくわけですが。
 アリスには相当堪えたようですね。
 自分が持っている悪感情が同室でもあるアテナに伝わってしまっていて、それをずっとアテナは飲み込んできていたこと。悪感情に傷つく思いをしたとしても、ずっとアリスに心を開いて接してきていたこと。
 そういったことが、アリスにもしっかりと伝わったのでしょうね。
 自分がいかに子供でいかに後ろ向きだったかを思い知らされたわけですね。
 そして、そのことが、先輩を傷つけてしまっていたことも、思い知ったのだと思います。
 だから、アリスはあれだけ自分を恥じる表情を浮かべたのでしょう。

 アテナの思いやり、心の強さに触れ、アリスは心を入れ替え、成長することに対し一歩踏み込みます。
 そこからどれだけ成長できるかは、彼女次第なわけですが、大事なことを学んだのだと思います。
 やはり、前回の灯里同様、アリスも道の途中で挫折する可能性を持っているわけです。
 実際、今回のアリスは成長することに対して投げ出してしまっていて、挫折一歩手前だったと見ることもできるかもしれません。
 でもそこで、人間的に成長することを教えられる先輩がいる。
 目の前の問題を上手いこと誤魔化して、ただ仕事として表面的に成り立たせることを教えるだけだったら、アリスは簡単に挫折してしまったかもしれません。
 だけど、アテナはもっと普遍的な、人間的成長をすることが仕事をよりよくやっていける道だと真正面から教えます。
 そのことは、最初に書いた通りで、未来に繋がるものだと思います。
 アテナからアリスへ。そしてアリスからその後輩達へ。人を人として育てること、成長させることが伝わっていくのであれば、オレンジ・プラネットという会社組織は生きた組織として発展し続けることでしょうね。

 アリスの心の成長を描いた今回のお話でしたが、僕は自分の年代的なこともあってか、アテナの姿勢、振舞いに深く感銘を受けました。
 アテナが会社全体のことをどれだけ考えているのかなどは不明ですが、やはり会社のエースなわけだから、全体感を持っているのだと思います。その視点でアリスの成長を見つつも、個人として対等の立場でしっかりと正面からぶつかる。
 その全体感のことで言うと、寮長に相談して灯里と藍華を寮に泊めたのは、アリスの状態を深刻だと受け止めて、会社全体の未来のことも考えてのことだったのかも、とも思います。
 そう考えると、アリスが将来エースになった時にメンタル面で打たれ弱かったりすると、会社を背負って立つことができないという、5年10年先のことを見据えた視点もあるのかも。
 なんだかアテナがすごい大人物に見えてきました。

 未来のことも見据えた全体感は、人間という生き物にとってはとても自然なことなのだと、見ていて感じました。
 自分がいなくなってからも、未来は続いていく。
 そのことに思いを馳せることができるのが人間ならば、会社の将来、後輩の将来を考え、案じ、心を砕いて振舞っていくことは、とても自然なことなのだと思います。

 未来を食い潰す輩が、その者のいる組織や業界をダメにしていく例は、どの業種にもあるのだと思います。
 でも、それは実際はとても不自然で、人間としてはおかしい、成り立たないことなのでしょう。
 改めて、自分が何を思い、どう振舞うべきかを、アテナを見ていて考えさせられました。
 そんなことに思いを至らせて、またもや改めて思うのは、やはり「ARIA」は社会派アニメーションだよな、ということだったり。
 若い視聴者の方は、僕が書いていることは「考えすぎ」に見えるかもしれませんが、10年20年経って、改めてこの作品のことを思い出してくれたらいいなぁと思います。

 なんだか長々と書いてしまいましたが、これにて「ARIA THE NATURAL第6話」の感想を終わります。
 それでは、またです!

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