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2006年5月28日 (日)

「朝比奈ミクルの冒険」について改めて考えてみた。

 こんにちは。だんちです。
 昨夜、寝る時布団に入りながら、つらつらと「涼宮ハルヒの憂鬱」アニメ放映第1話、「朝比奈ミクルの冒険」について考えていました。
 で、なんとなくまた思うことがあったので、書きとめてみます。
 浮かんだ印象だけが先行していて、言葉にしていく上で整理して表現できるかはかなり疑問ですが。そこは言葉を置いていく作業を、まずはとにかく実行してみたいと思います。

 以下は原作未読者が作品について好き勝手に思うことを書いている文章です。ご自分で作品の意図を考察するために変な先入観を持ちたくない方は、読まない方が良いかもしれません。

 とりあえず思ったことをどんどん箇条書きにしてみます。

・シリーズ全体を通した作品の性質を端的に表現している第1話なのではないか。
・ハルヒが監督として思ったことを形にしようとしている。
・キョンがそれを撮影している。
・望むのはハルヒ。それを見ているのはキョン。あるいは「形にする」のがキョン。

・この映画では、ハルヒとキョンは、二人一緒に、画面の「こちら側」から「あちら側」を見ている。
・世界が「ハルヒの見ている夢」であるとするならば、この時の「夢」は、ハルヒとキョンが並んで一緒に見ている夢ではないか。

・そこで描かれているのは、宇宙人(に該当する)の有希、未来人のみくる、超能力者の古泉の姿。
・彼らは、本当にそうである姿を「演じる」形で画面に登場する。
・事実が、フィクションとして描写されていて、「本当が嘘になって」いる映画。
・映画の中では、有希、みくる、古泉は、「宇宙人、未来人、超能力者(本当)」ではなく、「それを演じている普通の高校生(嘘)」である。
・それはハルヒが見ている彼らの姿。ハルヒが望んでいる彼らの姿。(本当と嘘の逆転)
・ハルヒにとって彼らが「普通の高校生である」ことが「本当」。宇宙人、未来人、超能力者であることが「嘘」。
・彼らが普通の高校生の友人として傍にいることを、ハルヒは望んでいる。

・宇宙人、未来人、超能力者と出会うことを求めていたのは、求めた時にあった何らかの「本当(現実)」を「嘘」にするための強烈な現実逃避の象徴であったとして見た場合。この映画を撮影している時のハルヒは、実は既にそういった要素を必要としていない。
 (メモ:映画のエンドロールで、ハルヒが「この物語はフィクションであり…」とナレーションするところで、キョンが「実は現実である」ことを知っていたため、ナレーションを繰り返させようとする。その際、ハルヒは「なんでこんなこと言わなくちゃいけないの?こんなの当たり前じゃない」という発言をしている。彼女にとって、彼ら三人が何の疑いもなく「普通の友人達」であることが窺える。又は、この時点で、彼女にとって「宇宙人、未来人、超能力者」は当然のように「フィクション」になっていると見れるのかもしれない。)

 おまけ…
・みくる、有希、古泉を劇中で三角関係に仕立て上げている点、キョンを独占しようというハルヒの意図も見られる。

 以上、箇条書き終わり。
 OPの歌詞にひっかけて「本当」と「嘘」という言葉をキーワードとして使ったりしましたが、OPの歌詞の意味とはまったく違った使い方をしていると思っています。その点ご容赦を。

 箇条書きしたことを繋げていくと、じゃあどうなるのか、についてはとりあえず投げっ放しにしておこうと思います。自分にとっても先入観になってしまいますからね。
 ともかく改めて考えてみて、最初に見た時の印象が更に強くなった気がします。
 最後まで見てから、改めてこの「朝比奈ミクルの冒険」を見直したら…。無茶苦茶泣けてしまうかも。

 月曜深夜(TVK視聴のため)が今から楽しみです!!
 ではでは、またです!

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コメント

「未来から来た戦うウェイトレスである」→SOS団のお茶くみ係
「実は悪い魔法使いである」→・・・悪い?キョンを奪うのかな?

実は、孤島症候群の時の感想で有希が悪者になるのでは?と感じたのは、この1話の設定が何か意味をなすのかな?と思ったわけで、キョンを対象に考えればこういう展開も考えられるんですね。
そういえば、意味不明な古泉と有希の掛け合い(窓から出てくるシーン)も気になりますね。

投稿: だいぢん | 2006年5月29日 (月) 10:31

はじめまして、AAA9868と申しますー

いや、すげぇ。
原作未読とのことですが、ココまで深く考察しているとは。
私は既読なのでどうしてもそっち視点になってしまうのですが、未読者の感想というのも新鮮ですねー
私は原作読み始めた当初からハルヒ派だったんで、アニメの「涼宮ハルヒ、メインヒロイン復活計画」とでも形容できる内容には大変満足です。もう毎回毎回お腹いっぱい(笑

ともあれハルヒ、そして京アニには今後とも期待ですね。

あと、ハルヒがツンデレなのは疑いようがありませんが、真のツンデレはキョンだと思うのだがどうか。

投稿: AAA9868 | 2006年5月29日 (月) 11:55

>だいぢんさん。こんばんは。コメントどうもです^^
なるほど。だいぢんさんがブログで予想されていたことは第1話の構図から来ていたんですね!
面白い視点だと思います。全然そんな風に思っていませんでした。
SOS団がそんな構図になっていくとしたら、それもなかなかダイナミックで面白そうですよね。

≫そういえば、意味不明な古泉と有希の掛け合い(窓から出てくるシーン)も気になりますね。

気になりますよね。以前コメントを下さった方も書いてくれていましたが、キョンのことを話しているんですよね。今改めて見てみると意味がもっと分かるんでしょうね。今度また見直してみます。
いろいろなヒントが見えてきそうですよね^^

>AAA9868さん。初めまして。コメントありがとうございます!
また記事を読んで下さってありがとうございます^^
未読者としての感想を新鮮に感じていただけて、楽しんでいただけたのでしたら書いた甲斐があります。
見ている部分が深いのかどうかは、自分では分からないことですけれども、「思春期の女の子って、こんな感じだよなぁ」という印象がぶれることは無いので、すごく分かりやすくてとても楽しく見れてます^^
僕も毎回毎回ハルヒの可愛さに釘付けになってお腹いっぱいになってます。「生身の女の子の可愛さ」が感じられて、すごく好きです。たまりません!

≫あと、ハルヒがツンデレなのは疑いようがありませんが、真のツンデレはキョンだと思うのだがどうか。

僕もそう思います^^
第4話の感想のコメントの中でそのことをちらっと書きましたが、やっぱりそう思いますよね。
彼の目線で見ているハルヒがあれだけ可愛いわけですからね。口でどう言っていたって、デレてるのは明白ですよね。

二人がこれからどうやって気持ちを向き合わせていくのか、とても楽しみです^^

投稿: だんち | 2006年5月29日 (月) 21:33

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