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2006年5月20日 (土)

この笑いに未来はあるのか?

 こんにちは。だんちです。
 最近、アニメ視聴と共に、声優さんによるWEBラジオ番組も楽しんでおります。音泉アニメイトTVを中心に、あれやこれやと毎日何かしら聴いています。テレビなどと違って映像を見なくていいので、休憩時にせよ仕事中にせよ、程よい情報量がとても心地良いです。
 聴き始めたのは昨年くらいからなのですが、いろいろ聴いていると、番組それぞれの構成作家さんの個性もだんだん見えてきたように思います。番組を聴いていて「あ。これはあの番組の構成作家さんと一緒なんだろうな」と思ったりして、それぞれの色が見えてきて、それもまた面白いです。

 ただ。聴いていて、だんだん気になって仕方ないことも出てきました。長年聴いているわけではないので、最近の流行りというだけなのかもしれないのですが、「声優は物を知らない」ということを晒させて、恥をかかせて笑いを取ろうというコーナーが、ちょっと多い気がするのです。

 ある構成作家さんに顕著な気もしますが、その人だけでなく、様々な番組でそのようなコーナーが組まれています。
 そのコーナーとは、だいたいこんな感じですね。
 リスナーから「これについて説明して」という言葉を募集し、それを声優がしどろもどろになりながら、すごく見当違いのことを言う。
 で、それを笑う。

 それぞれの番組で、その笑いを成り立たせるために、いろんな工夫をしてはいます。
 間違えたら罰ゲームを与えて、無知を笑うよりもリアクションを聴かせようとしたり、そもそも最初から正解を言うつもりはなく、声優さんのアドリブ芸のコーナーの色合いにしてみたり。
 でも、やはりその基本は「こんなことも分からないのか。知らないのか」を笑うものであることは変わりません。
 その狙いは、ただそういう笑いを取るためだけでなく、声優さんの格好悪い面を聴かせて親近感を持ってもらう、というところにあるのかもしれません。

 でも、僕には「知らないことを笑う」という神経が分かりません。
 「知らない」ということの、何が可笑しなことなのでしょうか?

 また、一芸に秀でている「声優」という仕事をしている彼ら彼女らが、ちょっとした常識的なことを知らないことなど、当たり前のことだと思うんです。
 青春を芸にかけて、技を磨いて過ごしてきていたら、ちょっとした常識的なことや世間的なことなんか、見たり聞いたりしている余裕なんてないでしょう。

 とある有名漫画家の先生が、若い頃必死に漫画を描いて、テレビも何も見ずにずっと原稿に向かって死に物狂いになっていた時期を過ごしていたエピソードを聞いたことがあります。
 当然、その先生はその頃の流行や流行歌など知るわけもなく、世間的な「ずれ」が後になって出てきてしまいます。つまり、その当時あったことや流行った歌を知らないことで、笑われてしまうことがあるというのです。「え?こんな有名なことなのに。知らないの?」と。
 そうすると、その先生は激怒するというのです。「俺はその頃死に物狂いで漫画描いていたんだ!」と。
 そりゃそうですよ。そりゃ怒りますよ。人生を賭けて戦っていた掛け替えの無い時間を笑われるんだから。

 そういった観点でいえば、常識的なことや一般的には有名なことを知らなかったりする声優さんの多くが、その演技力や芸において非常に優れたものを持っている人であることも、事実であるようにも思います。

 それはそれとして。
 「知らないことを笑う」という、その「笑い」の成り立たせ方は、僕はあまりにも安易で即物的すぎると思います。
 そういう安易さは、最近テレビのバラエティ番組なんかを見ていても感じるものです。

 ちょっと恥をかかせて皆で笑う。

 それはそれで、笑う対象になる人物のキャラクターやそこから出てくるリアクションが楽しめたりするから、それなりに人を楽しませるものになるのかもしれない。聴いたり見たりしている側が「俺は(私は)知ってるよ」「俺は(私は)できるよ」「俺は(私は)あんな恥かいたことはないよ」とちょっと優越感に浸れることは、その人を一時楽しませるのかもしれない。
 でも、それで笑ったとして、それはそれで、それなりに楽しんだとして。
 その後の「何も残らない」感じは、果たしてエンターテインメントとしてどうなのか。
 「笑う」ということは人を幸せな気持ちにさせるものだけど、人を食い物にして消費するようにして笑う笑いは、気持ちに虚しさを生むのではないか。

 そんな「笑い」をやっていて、そのエンターテインメントに、果たして未来はあるのか?

 「知らないことを笑う」コーナーを、あちらこちらで聴くにつけ、そんなことを強く思うようになってきました。
 もっと楽しい笑いがあるのではないか?もっと心の底から楽しめる笑いの本質があるのではないか?
 そんなことを思います。
 このことをもっともっと考えて、そしてせっかく楽しく聴いているWEBラジオですので、思っていることをメールするなどして、少しずつでも伝えていきたいですね。

 これからも、沢山の楽しい番組に出会っていけることを念願しつつ、今回はこれにて終わりたいと思います。
 それでは、またです!

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