W杯、日本対ブラジル戦。日本は確実にメンタル面で問題を抱えていましたね。
おはようございます。だんちです。
W杯サッカー、日本代表対ブラジル代表戦。テレビ観戦しましたが。いやー。惨敗でしたね。
日本代表は、とにかく経験が不足していましたね。それは、こういう試合を何度も何度も経験していってやっと積み重ねられていくものなんでしょうね。
それにしても、日本代表の問題点がはっきりと見えた試合だったように思います。
彼らは、プロスポーツ選手として肉体を鍛え技術を磨いて、大会に臨んだわけですが、「心技体」ということでいうと、とにかく「心」が伴っていないように見えました。
戦う集団になっていないんですね。
以前、中田ヒデが「W杯で戦う準備ができていない」と言っていましたが、まさにその通りだったということなのでしょうね。
僕は今大会、日本代表や各国代表のメンタル面に注目していたのですが、日本代表のメンタルは非常にレベルの低いものだったように思います。
そのレベルの低さ、気持ちの甘さがどこから来るのかは、僕にはよく分かりません。
でも、試合前テレビに映し出されたロナウジーニョの恐ろしい目つきを見ると、少なくともブラジルとの明確なメンタルの差は感じ取れたように思います。
ブラジルには「戦争に負けてもサッカーで負けるな」なんていう格言があるらしいのですが、それくらいサッカーで「戦う」というメンタルが当たり前のものになっているのでしょう。
対して、日本代表のメンタルレベルの低さを、ジーコ監督のチーム作りにのみ原因を求めるのは、僕は短慮かな、と思います。
日本にとってサッカーは、その始まりは「学校体育」だったわけですが、その辺りまで原因を遡らなければならんかもしれないと思うんですね。
というのも、日本のサッカーは…んー、言ってしまえばまるで「お育ちの良ろしい少女」のようにお上品なんですよね。
日本のサッカーの土壌は、最近は変わりつつあるけれどもずっと高校サッカーで、学校の先生が指導をするしレフェリーをする。そうなってくると、正々堂々、反則しないで「競技する」ことが是とされるわけですね。
そういう歴史を積み重ねてきた上で、Jリーグ。
レフェリーを務めるのはかつての日本リーグでプレーしていたような、元競技者達。彼らはちょっとしたタックルや異議にも、すぐ笛を吹くしカードを出す。
そんな中でプレーするJリーガー達がW杯に出て、すぐ計算されたファールなんかできるようになるはずがないし、削りに行けるはずがないし、体を思い切りぶつけられるはずがない。
8年前のフランスW杯。中西がスーケルを独走させてしまったことを振り返って「足を引っ掛けるなりなんなりできなかったのか…Jリーグでフェアにフェアにプレーしていることが、ああいうところで出てしまった(趣意)」ということを深く反省していました。それは、8年経ってもなかなか変わっていない部分なのでしょうね。
3試合通じて、日本代表は本当にクリーンに戦いました。
あまりにもクリーンすぎる程に。
その根本を辿ると、日本ではサッカーはまだまだ「スポーツ」であって「戦い」にはなっていない、というそういう歴史背景からくる「メンタル」の問題に行き当たるのだと思えます。
ただ、そうなってくると、ここが分岐点にもなるよなぁと感じます。
視点を変えるならば、日本代表程クリーンなチームも珍しいと思うんですよ。それはそれで特徴だろう、と。
ならば、いっそその路線を極めてみるのも、それは一つの道なのかもしれません。
クリーンにフェアに「競技」して勝つ。
もし、そんなことがW杯で実現するのであれば、それこそサッカーの歴史が変わるくらいの「スペクタクル」である、とも思います。
それとも、学校体育的なお上品サッカーから脱皮して、骨をへし折る「バトルサッカー」を目指すのか。
監督選びも含めて、その辺り、今後の基本方針を明確にすることが求められるのかもしれませんね。
個人的には、いっそのこと日本人らしい「クリーンなスポーツサッカーで勝つ」路線を極めてみるのが、道としては面白いし、向いているのかな、とは思います。
まぁ、その路線で結果が出せるようになるには、気の遠くなるような時間が必要でしょうけれども。
思えば、僕が学生の頃は、「運動中に水を飲んではいけない」なんて言われていました。
そんなスポーツ超後進国の日本がW杯サッカーの3戦目まで決勝トーナメント進出の可能性があったなんて、奇跡のようにすら思えます。
試合前のロナウジーニョの恐ろしい目つきを見た時に、「あぁ。日本代表にとって、ここは『場違いだ』」と思い、結果は見るまでもなく分かりました。
あの「場違い」なところに行き、完膚なきまでに倒されたことが、日本サッカーにとって大きな経験になることでしょうね。
とはいえ。最後にどうしても、これだけは言いたい。
ブラジル戦を前にした中田ヒデのHPの日記を見て、僕は涙を滲ませてしまいました。
そこには、「守るべきなのは誇り」である、と語られ、それは自分自身のことではなく、彼を今まで支えてきてくれた人達に報いることだという内容のことが書かれていました。
今日を含めて3試合の彼のプレーを見ていて、どうしても言いたくなりました。
「中田英寿さん。あなたの誇りは、守られましたよ」
と。
ピッチにいつまでも倒れこんで、悔しさに目を真っ赤にしている彼の姿を見て、僕は涙が止まりませんでした(実は今も泣いています)。
僕は、彼の誇りを目にすることができて、日本人として、サッカーファンとして、そのことを誇りに思います。
素晴らしいプレーでした。
W杯サッカー。本格的な戦いはこれからです。
勝者には勝者たりうる理由がある。敗者日本は、勝者を見続けていくことで、そこから多くのことを学べるのではないかと思います。
そういう視点を持つことも、W杯に参加したからこそ。負けたことを認め、その上でこれからの試合を見ていくと、いろんな発見があるかもしれないですね。
まだまだ、楽しみは尽きません!
それでは、またです!
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コメント
初めまして、ミハイル暁と言います。
TDさせて頂きました~。
私も後半戦だけ見ていましたが、実力の差は歴然でしたね。
マスコミのアオリが好きになれなかったので、冷ややかに見てましたが。
でも、ヒデの姿には心打たれました。
投稿: ミハイル暁 | 2006年6月23日 (金) 10:27
ミハイル暁さん。こんにちは。初めまして。
コメント&トラックバックありがとうございます!^^
あらゆる面で差がありましたね。僕には選手の顔つき、目つきの違いがとても印象的でした。
メディアの煽りに関しては、僕は全く見ていませんでした。試合以外興味なくって^^;
ヒデの姿には本当に感動しました。倒れるまで戦う姿勢は、男としてとても学ぶものがあるように感じました。
彼には4年後も是非出て欲しいですね!
投稿: だんち | 2006年6月23日 (金) 15:21
W杯ドイツ、残念ながら日本チームは精彩を欠いていましたね。
今回の敗戦の原因はいろいろあると思いますが、私は「チームの和」あるいは
「チームワーク」という切り口から意見を述べさせて頂きます。
もちろんチームの和と言っても、みんな仲良く手を繋いで・・・などと
甘っちょろいものではありません。
”チームが一丸となって敵と格闘する力”という言葉が適当でしょう。
中田英寿選手、彼はこれまで日本チームを引っ張ってきた原動力・
中心人物であることに異論を挟む余地はありませんね。
ただ私が少々残念に思うのは彼の言動、特に発言の内容の中に
ややもするとチームの和を乱しかねないと感じる部分がありました。
彼の発言はマスコミで報じられているので今更私がいちいち取り上げる
ことはしませんが、今大会の前の記者会見での中田選手の発言は
ちょっと言い過ぎではないかな・・・と感じました。
サッカーに限らずスター的存在の選手の言動に対してやや行き過ぎと思われる
所があっても
「彼が言うのだから・・・」「彼の言うことに間違いない」などと
マスコミなどはただ盲目的に取り上げ・信用してしまう気運があるように
思えてなりませんでした。
成功も失敗も全て本人ひとりが負う事になる個人で行うスポーツならば
ともかく、チームでプレイするスポーツは何よりもチームワークが大切です。
それを乱しかねない言動に対しては例えそれがスター選手であっても
疑問を投げかける事も時には必要ではないかと思います。
ただ、彼もチームをまとめようと努力してはいた事は認めますけど。
さていろいろ勝手な事を書きましたが、私は決して今回の敗因を彼ひとりに
負わせるつもりは全くありません。監督をはじめ参加した選手ひとりひとりが
それぞれ責任を負い・反省をして、次回の南アフリカでのW杯では
再び私達を沸かせてもらいたいです。
投稿: フレア | 2006年6月24日 (土) 17:50
愚痴めいた事をさんざん書いてしまいましたが、それとは別に
各国の選手達が見せたスーパープレーは必見ですね♪
躍動感あふれるすばらしいプレーは見ていてため息が出ます。
まさに「動く芸術品」といった感じですね。
もちろん日本選手にも光ったプレーがありました。
今はただ「お疲れ様でした!」と労をねぎらってあげたいですね。
投稿: フレア | 2006年6月24日 (土) 18:10
フレアさん。
僕は中田ヒデのプレーを見て、その姿勢を見て、感動して涙を流したんです。
悪いけど、そういうことは、どこかよそで書いて下さい。
投稿: だんち | 2006年6月25日 (日) 06:06
そうですね。
おっしゃる通りだんちさんは中田選手のプレイをはじめとして
その他いろいろな事に感動されていたんですよね・・・。
今回の投稿は完全にだんちさんのお気持ちを害してしまいました。
我ながら軽率だったと反省しております。
心からお詫び申し上げます。
投稿: フレア | 2006年6月25日 (日) 09:46