« 「桜蘭高校ホスト部」第16話を見た。 | トップページ | アニメシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」時系列視聴感想書き込み用エントリー。 »

2006年7月21日 (金)

「ゼロの使い魔」第3話を見た。

 こんにちは。だんちです。MXテレビにて「ゼロの使い魔」第3話を見ましたので、感想を書きたいと思います。
 感想の要点は、「ゼロ」ということのテーマ性と、そこから積み重ねていく物語性、という感じです。

 今回、キュルケが才人と絡むエピソードでしたね。
 こういう形で一人一人の主要登場人物が才人と絡んでいって、様々な変化をしていくところと、物語の全体像のために必要なキャラクター描写とエピソードとを積み重ねていくのでしょうね。
 しかもそれを面白く見せてくれて、丁寧なシリーズ構成、脚本であることを感じます。

 キュルケは、多くの男達を手玉にとっているわけですが、どうも彼女は自分の感情に素直なために、そうなるようですね。
 見ていると、才人に対しての興味もそれなりに本気なんだなぁと感じられます。
 で、彼女は今までだったら、興味のある男を獲得してきていたのでしょうけど、今回は得られなかった。
 しかも、家同士は反目しあい、能力的にも話にならないくらい自分より劣ったルイズと「プレゼント対決」で負けてしまった。
 そこでキュルケが何をどう思ったかは、今回は見せられませんでしたが、それで「じゃあ、他の男でいいや」となるようなタマでもないでしょうから。きっと才人に対して、本当に本気になったりするのでしょうね。
 そう思うと、彼女も「ゼロ」になったと見れるんだろうなぁと思います。
 今までの彼女も、自分の気持ちに対して本気ではあったでしょうけど、でも人に対しては本気では無かったろうなぁと感じます。
 ああいう女の子なんだけど、一人の男に対して本気の思いを持つ、という変化が出てくるのであれば、まさに「ゼロから成長していく」物語が、彼女にもある、ということになるのだろうな、と思います。

 一方。まったくの異世界で「ゼロ」から生活することになった才人ですが、彼は前回のギーシュとの戦いで多くのものを得たことが示されましたね。
 その大きなものは「平民達の敬意」でしたね。
 ただ、それは「貴族」と「平民」の断絶が垣間見える敬意でもあって、才人はそういったところで今後いろいろ揺れるのかもしれませんね。
 才人は平民ではあっても貴族の元で暮らしているわけだし、ルイズやキュルケ達、またおそらくはギーシュとも対等に近い関係を深めていくのでしょうから。
 才人の存在がきっかけになって、貴族と平民との間にある断絶が、「ゼロから敬意を持ち合う」状態に発展していくドラマなんかも、考えられるのかもしれませんよね。

 更に、才人が得たものは、ルイズの優しい心根の一端を知ったことでしょうね。
 ルイズが自分のために高価な薬を購入してくれたことは、他に頼る者の無い世界にいる才人にとって、ルイズが心を開いていい相手であると思わせるものになったかもしれませんね。
 その辺り、まだまだ「貴族」と「平民」の断絶が邪魔するところもあるでしょうけども。

 あと、しゃべる剣ですね。
 彼はまさに「ゼロ」である「丸腰」だったわけですが、剣士として武器を得た。
 それはもう、存在証明であるくらい、重要なものを手に入れたわけですが。それを自分で選んでルイズから受け取った、というところがまた、意味があるのでしょうね。
 自分がそこで存在する意味そのものでもある、相棒である「剣」を手に入れた才人。
 一つ一つ、何かを得ていく時に、意地を見せたり、自分で選択したり。才人はその時々で重要な行動を見せているように思います。
 それが、この作品の持つ「積み重ねていく物語性」だろうな、と感じます。
 次回もまた、才人は何かをやってくれそうですね。
 それと。まだ、同性の友人を得る気配はありませんが。立ち位置的にはギーシュがそうなるのでしょうか。もしそうなったら、それも大きなドラマですよね。

 そしてルイズですが。
 彼女は、魔法の成功がゼロ。着替えも洗濯も魔法ではできない。
 そんな彼女にとって才人の存在は、唯一の成功した魔法の証明でもあるのでしょう。
 才人に着替えさせたり洗濯させたりしているのは、彼女にとっては「魔法でそれをしている」のと同じだということなのでしょうね。
 だから、今はまだ恋愛感情とかそういうのは無いでしょうけど、自分の誇りそのものなのだと思えます。
 才人を失ってしまうと、また魔法成功ゼロ回の「ゼロのルイズ」になってしまう。
 ルイズにとって才人は自分が魔法使いであることの存在証明そのものなのでしょう。
 大事で大切で、絶対に失いたくない存在。
 そして、それが年頃の男の子であることがまた、いろいろとややこしい心情を芽生えさせるのでしょう。というか速やかに芽生えてもらってもっとニヤニヤしたいものですが!

 ともかく、才人がいることで「自分はゼロではない」というプライドを保てるルイズ。
 才人に屈辱的なことを言われて激怒するのは当然でしょうけれども、でも彼女のプライドの高さは辛そうでもありますね。どうも名家の出のようですけれども。その辺りもいろいろあるのでしょうね。
 いつか才人の胸の中で泣いたりするのかなぁ。
 才人を呼び出せたことを、ゼロから一歩進んだ「一つ」の自信にして、成長していく姿が見られるといいなぁと思います。

 丁寧にエピソードを積み重ねていく作品の様子は、まさにこの物語のテーマそのものであるかのように見えます。今後の展開もとても楽しみです。
 毎回、吉岡たかをさんの素晴らしい仕事を堪能できるのは至福でございます。

 どうも、僕は脚本が優れている作品が好きな傾向があるようです。
 アニメーションを評価する時に、絵を使った媒体であることから、時に「クオリティ」という言葉が絵だけに向けられることがあるように思います。
 でも、アニメーション作品を物語を見せる映像作品として捉えるならば、作品全体の「品質」を問う時に、映像と共に脚本のクオリティも絶対に評価の対象になるものだと僕は思います。
 勿論、画面設計のレイアウトも、演出も、BGMも選曲も、声優の演技も、品質評価の対象になるものでしょう。
 そういった総合評価が高まっていって欲しいと思うわけですが、ともかくまずは脚本の出来がしっかりと作品「クオリティ」の一部として評価されて欲しいと念願してしまいます。
 良い脚本が無くて良い作品になることは、まずあり得ないわけですから。
 そして、評価されなければやる気を無くすのが人間だし、評価されないところには才能が集まらないものですし。

 アニメーションの未来にためにも、脚本を評価することは大切ではないだろうか、と感じます。
 良い脚本を書く人を見つけたら、どんどん誉めていきたいですね!
 頑張れ、吉岡たかをさん!

 それでは、またです!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

|

« 「桜蘭高校ホスト部」第16話を見た。 | トップページ | アニメシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」時系列視聴感想書き込み用エントリー。 »

コメント

だんちさん、こんにちわ。

今回、リアルタイムで見るのはこれくらいです。(ARIAはDVD一気見をもくろんでます。)
これもあれと同様、原作は最新刊まで読み込んでいたりします。
アニメ化の話を聞いたときにはかなり危惧していましたが、剣の声優さんには違和感を感じますが、おおむね問題ないレベルです。


さてだんちさんの感想で気になった点が一つあります。

>着替えも洗濯も魔法ではできない。

他の連中も洗濯は魔法でやっているのか、という点です。

確かにルイズは魔法を使えませんが、他の生徒も魔法を使って洗濯などしているようには思えないのです。
そもそもルイズは王国でも屈指の貴族出身ですから、ルイズの台詞にもあるように着替えと洗濯(ついでに掃除、食事の用意)は使用人が行うものという常識を持っています。
サイトにそれをさせているのは魔法が使える使えない云々より単に使用人としての仕事を与えているだけなのではないでしょうか?

ただ、だんちさんの言われるように、ルイズが成功した唯一の存在であるサイトを誇りに思っていることは確かだと思います。
ルイズは他の生徒がいる使い魔お断りの食堂へサイトを連れて行き見せびらかせています。
当然、餌は自分たちの食べているものとは比べ物にならないぐらい質素なものです。
これは使い魔に平民を呼んでしまった事を逆手にとって、学校では本来禁止されていると思われる「使用人」を使っているという意思表示を行ったのだと思います。
馬鹿にされ続けてきたルイズのささやかな逆襲のようにもとれます。

この先、サイトの食事がレベルアップするかどうかはルイズの感情(愛情?)に左右されるわけですが、とりあえずはペットレベルですね。予告を見る分にはその道は険しそうですけど(笑)。

投稿: he: | 2006年7月22日 (土) 13:17

he:さん。こんばんは。コメントありがとうございます^^

≫今回、リアルタイムで見るのはこれくらいです。(ARIAはDVD一気見をもくろんでます。)
これもあれと同様、原作は最新刊まで読み込んでいたりします。

僕はこれもまた原作は読んでいませんが、同じ作品を楽しんでいるのは、嬉しいことですよね^^
ARIAはDVDで一気視聴ですか!!おぉ!!いいなぁ。僕もしてみようかなぁ。

「ゼロの使い魔」は、原作の話をされてもリアクションができないわけですが。
原作を好きだと、心配やら違和感やらがあったりするのでしょうね。

僕の感想は、アニメ視聴から得た印象と情報からのみ、類推したりしつつ書いています。
洗濯のことも類推ですね。

アニメは監督含めてスタッフ、キャストの皆さんが一生懸命作っているいい作品になっていると思います。
アニメはアニメとして共々に楽しんでいけたらいいですよね^^

投稿: だんち | 2006年7月25日 (火) 21:00

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/68871/11003884

この記事へのトラックバック一覧です: 「ゼロの使い魔」第3話を見た。 :

» ゼロの使い魔を観る [うにゃ丼亭]
「こ、こ、この使い魔ったら、ご、ご主人様に、な、なんて事を言うのかしら?!」 ルイズ様は魔法使いです、使い魔を制するに当たっては、魔法を行使するのが順当でしょう しかし悲しいかな、彼女はその通り名が示すように、魔法を自在に行使することができません すると、彼女が才人に対して――主従関係を示すに当たって――行使する力は、財力、社会的な権力、という目に見えない力に拠るものとなってきます 具体的には、経済的な制裁、を今話では行使しております ……まあ、ぶっちゃけゴハン抜きの事... [続きを読む]

受信: 2006年7月21日 (金) 07:52

« 「桜蘭高校ホスト部」第16話を見た。 | トップページ | アニメシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」時系列視聴感想書き込み用エントリー。 »