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2006年8月 4日 (金)

「ウィッチブレイド」第16話を見た。

 こんにちは。だんちです。しばらく体調不良があったのですが、かなり回復しました。
 コーヒーが好きでよく飲むのですが、後片付けを面倒臭がってコーヒーメーカーをあまり洗わず、粉だけ換えて淹れていたんですね。
 どうも、それが原因だったらしく、ここしばらくずっとお腹の調子を崩してぐったりしていました。
 はたと、「あ。熱されるからと思って油断していたけど、もしかしてこれが原因か?」と思って、洗って保管してあった手で淹れるドリップのに変えてみました。すると、お腹の調子が突然回復。
 やはり、夏に洗い物をサボるのは危険ですね…。油断すると大腸のあたりに新しい命を宿してしまって大変なことになってしまいます。
 皆様も、季節柄食べ物飲み物にはお気をつけ下さい。

 さて、そんなわけで回復してきたので、先週の「ウィッチブレイド」の感想を書いてみたいと思います。

 印象を、短くまとめると、「正義」と「悪」というものが、「家族」「親子」という軸を持って描かれている。というものになります。

 陣営が完全に二つに分かれて描写される中で、その差は「親子」というものに対して、どういうスタンスを持っているのか、に表れているように思います。

 雅音陣営は、皆、雅音と梨穂子と麗しい親子関係に心を寄せ、彼女達を守ろうとします。
 斗沢も、カメラを彼女達に向けると、自然と優しい表情になるわけですが、それは雅音に対して何らかの思いがあるとか、そういうことではなく(あるいは、そういうことだけではなく)、未来を築いていく、「親子」という愛情のある関係に対して、自然と「守りたい」「大事にしたい」という気持ちを持つからのように見えます。
 鷹山も、家族旅行の前だっつぅのに、深刻な話をわざわざして雅音と梨穂子の関係を彼なりに守ろうという意思を見せます。
 それが、どういう理由によるのかは、彼らは特に言葉にはしないわけですが。
 でも、雅音と梨穂子が睦まじく暮らしている様子が描写される中で、周囲がその二人を守りたいと思うことは自然に受け止められるのだと思います。

 対して、ファーザー陣営と和銅なんかは、「親子」というもの、特に「子供」という存在に対して利用しようというスタンスを持っています。
 和銅と西田の密会の様子なんか、まさに「悪だくみ」のシーンなわけですが、あそこのシーンはなんとも印象的でした。
 というのも、彼らは仕事の目的を果たすために、野心を持って働いていて、あのシーンは、「すごく普通に働いている姿」に見えたからです。逆の言い方をすると、ああいう仕事の仕方というのは、すごく悪いことなんだ。という、普遍的「悪」というものを感じ取らせようとする見せ方であるように思ったんですね。
 分かりにくい書き方してるかな…。
 つまり、子供や親子関係なんかを利用して金儲けしようとしたり、企業野心のために利用しようとすることは、僕らの社会では「経済活動」の名の下に実は当たり前のように行われているのではないか、それは未来を摘み取るようなものであって、本来は「悪」なんではないか、と見せているように感じるんです。

 その描き方は、僕はものすごく面白いと思います。

 というのは、今までに無い正義と悪の描写の仕方だと思うからです。
 通常、正義と悪の戦いがある場合、まず悪があって、その悪に対抗する立場として正義が存在します。
 悪の無いところに正義は存在しないわけです。
 僕は学生時代、法学を学んでいましたが、法学の世界でも「不正義を規定することはできても、正義を規定することはできない」とされるくらい、正義を規定して認識することはとても難しいものであると感じます。それは勿論、物語の世界においても。
 だから、物語の世界で正義を描写する時、主人公の心であったり、情緒であったりが「仮の正義」とされることが多かったように思います。もしくは物語を越える程の超常的な何かをぼーんと持ってきたり。
 物語を作る者にとって、正義とは何か、悪とは何か、というテーマはシンプルでありながら、非常に難しく乗り越えるのがほぼ不可能な命題であるように思います。

 そこで、「ウィッチブレイド」では、「正義」というものに対して、「親子の関係を守ろうとすること」という、軸を据えているわけですが、そこに大人のエゴイスティックな情緒は感じられず、見ていてすっきりと受け取れるものになっているように思います。
 そう描写する前提として、「今の日本社会では、子供や親子を守ることができない!安心して子育てできない環境は『悪』じゃなのか!!」という疑問があるように思います。それがファーザーや和銅、西田に象徴させている部分ですね。
 だから、まず「悪」があって、そこから「正義」を導き出すプロセスを経てはいるのでしょう。でも、描き方として「悪」に対する相対としての「正義」ではなく、「本来はこれが正義なのでは?」というところを描くことによって相対的に「悪」の姿が明確になる、という見せ方をしているように思うんですね。
 シリーズ構成の小林さんは女性なわけですが、お子さんもいらっしゃるのでしょうか。なんとも、強いメッセージを感じるように思います。今回の脚本の方は小林さんではありませんでしたが、やはり女性でしたし。
 女性ならではの着眼であるのかもしれませんが、そこで登場する男達もその「正義」に対して、守っていこうと心を動かされていく様子は、監督が男性であるからかもしれませんね。

 正義と悪の戦いになりながら、「正義とは何か」、「悪とは何か」を、誇張した作品世界を使いながら真正面から描こうとしているこの作品は、作家的野心とメッセージに満ちていて、そのやる気度の高さに僕はとても好感と興味を持っています。
 是非、描き切って欲しいと期待しています。

 しかし、「親子関係」に対する態度で、キャラクターの持つ正義や悪というものが見えてくるのだとしたら、瀬川はちょっと微妙なキャラクターになりますね。「悪」の側に行ってもおかしくないような…。変にニュートラルで。物語の中で重要な役回りをするのかもしれないですね。

 そういった部分も含めて、次回も楽しみです!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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コメント

だんちさん、こんばんは!
番組の感想とは別で申し訳ありません(^^;
今週こちらへお邪魔したらいきなり「しばらく体調不良」という
言葉が目に付いてしまったので思わず書き込んでしまいました。

食品の衛生といえば梅雨時には結構気を遣いますが真夏の場合
ちょっと目を離すと痛んでしまうんですよね。
特に今週は前半は涼しかったのにいきなりの暑さですから
ちょっとの油断が・・・(^^;
でも大事なくて本当になによりでした。
夏の暑さはこれからが本番なので、お互い体調に気をつけて
頑張りましょう!

投稿: フレア | 2006年8月 5日 (土) 19:37

フレアさん。こんにちは^^
体調のこと心配してくださってありがとうございます!
なんだか、ずっとお腹壊しちゃってて、あれれって感じだったんですよ。
いや本当に、油断しました。
ちょっと面倒臭がると、大変なことになりますね^^;
今はちゃんと洗い物や食品の加熱処理などをやっております。
特に、僕は今回コーヒーメーカーのことでしたが、水関係はかなり気をつけた方がいいんだな、と思いました。
水って、けっこう悪くなるし、悪くなった水はかなりお腹にキますね…。
勉強になりました。
なりましたが、あんまりこういう勉強はしたくなかった…とほほ。

≫夏の暑さはこれからが本番なので、お互い体調に気をつけて
頑張りましょう!

ありがとうございます^^
やりたいことはいっぱいあるので、頑張ります!
フレアさんもお忙しいでしょうけれども、お体お気をつけ下さい。

投稿: だんち | 2006年8月 6日 (日) 17:02

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品質評価 26 / 萌え評価 36 / 燃え評価 0 / ギャグ評価 5 / シリアス評価 18 / お色気評価 71 / 総合評価 26レビュー数 38 件 リゾート合コン開催?!しかも、チョーさんの奢りで、奈月ビルの住人も全員参加することに!初めての家族旅行に心を躍らせる雅音と梨穂子。先輩「恭子さん」にタジタジの斗沢。キャピキャピの女の子たち。そして、燃え上がるチョーさんのテンション。楽しい夏の1日に、雅音は、ウィッチブレイドの宿命をよそに、平和なひとときを過ごすので... [続きを読む]

受信: 2007年11月28日 (水) 14:51

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