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2006年8月10日 (木)

「ゼロの使い魔」第6話を見た。

 こんにちは。だんちです。「ゼロの使い魔」の第6話を見ましたので感想を書きたいと思います。

 この作品、毎回楽しく見ていて、ファンになって毎週楽しみにしています。今回も楽しかった!
 今まで積み重なってきていたエピソードが一気に展開して。見応えがありました。

 この作品は、現実世界からファンタジックな国に飛ばされた主人公の物語なわけですが、それは現実世界と虚構の世界を象徴する表現になっていると思います。

 魔法があって、美少女がいて、その少女に使役される。
 自分は剣を持つとなぜか不思議な力が働いて戦える。

 そんな世界に迷い込んでしまった才人は、現実に目を向けられない年頃の少年少女を象徴した主人公に思えます。
 「何の変哲もない高校生が、別の世界に迷い込んで、そこで出会いや経験を積み、成長する」
 なんてまとめてみると、ものすっごくスタンダードな物語像であることを改めて実感します。

 でも、奇をてらうのではなく、昔からあるような物語の王道を進むことには、とても意味があるように思えます。
 やはり、テーマとしても王道的な部分が見えてくるのだと思います。
 「別世界に行ったとしても、そこにあるのは、そこでの現実だ」
 という。
 虚構の世界を描きながら、そこで現実に向き合うことの重要性大切さを描き出す。
 そんなことを思っていると、来週はルイズがなにやら市井でバイトをするとか。それはやっぱり、「向こうでの現実を見せる仕掛けなんだな」と思えます。
 フーケがなぜあんなことをしているのか、のところが今回謎のまま残されましたので、彼女もまた出てくるのでしょうね。
 あの世界にあの世界の矛盾や問題、つまり現実がある。
 それが、明らかになっていって、それに立ち向かっていかなければならない、ということがおそらくはあるのでしょうね。

 そういう、王道を感じる中で面白いのが才人のキャラクターですね。
 自分の世界に普通に帰りたいと望んでいるし、現実世界に対して特に不満を持っているようでもないし。
 「現実は辛い」「虚構は甘い」という構図が全然ないんですよね。
 でも、そういう構図が無くても、見ていて特に気になりません。
 それは、王道物語であっても描かれ方が違うからかもしれませんね。

 通常、才人の世界が「現実」として描かれ、ルイズの世界が「虚構」として描かれます。
 だから、才人は現実に即した悩みや苦しみを持っていて、虚構の世界に来てその悩みや苦しみから一時解放されて、でも、それでいいのか?なんていう新たな悩みを持ったりしつつ成長し、自分の現実に向き合う強さを手に入れて、というようなストーリー展開がまず考えられます。

 でも、「ゼロの使い魔」だと、それが逆になっているんですね。
 あの世界の方を「現実」として描いている。だから、現実の悩み苦しみを抱えているのはルイズなんですね。
 「ゼロのルイズ」とバカにされ、家柄は良くても劣等生としての屈辱に一人耐えていて。使い魔を召還すれば平民がころっと出てきちゃって恥の上塗りするし。その使い魔は全然言うこと聞かないし。
 思ったようにならない現実を生きて苦しんでいるのは、僕らから見たら虚構の世界のルイズの方。
 で、そこに現れる才人の方こそ、ルイズから見たら虚構の世界の人物。

 この描写の仕方は、とても面白いものだと感じます。
 普通であれば、僕らは才人の方に自分を重ねて見る、そういう物語なのだと思います。
 でも、描き方はまったく逆で、僕らは魔法の使える王国で暮らす魔法貴族少女ルイズの方にこそ自分達の境遇を重ねて見る、そういう物語になっているように感じます。
 でも、視点はやっぱり才人視点になるし。
 面白いですね。
 王道なんだけど、ちょっと違う。
 それは、時代の変化も象徴していたりするのかもしれませんね。
 現実の苦しみが前提になるのではなく、そもそも現実逃避をして現実の苦しみから目を逸らしている、ということが前提になっている物語なのかもしれませんね。
 だから、虚構の場面から入ってくるし、虚構の方を現実として描く。その手法には明確な意図や意味があるように思えてきます。

 今回は、「虚構の方を現実として描く」という手法に気づきましたが、その意図するところなどについてはまだ思考が進んでいません。そういったところは、この先も見ていく中でいろいろ感じていくのかもしれません。
 物語そのものや、吉岡たかをさんの脚本を楽しみにしたりしつつ、物語の見せ方の手法とその意図についても、何を感じていくのか、楽しみにしたいと思います。

 それにしても。
 やはり文章は書いてみるものですね。最初は「絵を描かない小説家や脚本家だからこそ面白い話が作れるのでは」というようなことを書こうかと漠然と思っていたのですが、書き始めたら、思ってもみなかった「手法の逆転」についての発見を指が叩き出していました。
 キーを叩くという行為は、思考を円滑にしたり刺激したりする、そういうものなのかもしれませんね。
 あ。あと、脳味噌代わりの葉巻も吹かしていますけど。最近また「SwisherSweet」シリーズから「BlackStone」に戻っています。「NANA」効果で吹かす人増えてるかなぁ。やっぱり、スタンダードだし美味しいんですよね。
 何はともあれ、これからも何も考えていなくっても、とりあえず葉巻を咥えてキーを叩いてみようと思います。
 何か、書き始めたりするでしょうから。

 ではでは、またです!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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コメント

だんちさん、こんにちは。
吉岡たかをさんの脚本を論じるなら「エルフェンリート」は外せないでしょう。
エログロ度がかなりキツいので、最初は引きますが、あの原作を越えた神構成は必見だと思います。
機会があったらご覧になって下さい。
あ、もう観てたらすみませんw

投稿: panic | 2006年8月22日 (火) 23:02

panicさん、こんばんは。初めまして。
コメントありがとうございます^^

吉岡たかをさんがされた仕事に関して教えて下さってありがとうございます!
「エルフェンリート」はまだ見ていませんですし、吉岡さんがシリーズ構成をされていたことは知りませんでした。
調べてみたら神戸守さんが監督された作品なんですね。

>エログロ度がかなりキツいので、最初は引きますが、あの原作を越えた神構成は必見だと思います。

エログロはどちらかというと、願ったり叶ったりでございます^^
「神構成」というのは、これは見なければなりませんね!機会を作って是非見てみたいと思います!!
「ゼロの使い魔」においても共々に「吉岡脚本」を楽しみましょうね^^

投稿: だんち | 2006年8月24日 (木) 02:51

偶然コメントを見たもので。
エルフェンリート、今ならここで全話見られますよ。
今年のアメリカのアニメ大賞の部門賞ににノミネノートされたそうです。日本ではどマイナーなのに・・・
http://animemo.blog54.fc2.com/blog-entry-213.html

投稿: 通りすがりですが | 2007年2月10日 (土) 05:45

通りすがりですがさん、こんばんは^^
エルフェンリートの情報ありがとうございます。

>今年のアメリカのアニメ大賞の部門賞ににノミネノートされたそうです。

おー。すごいことですね!具体的にどういう評価がされているのか、気になりますね。
これからも日本のアニメーション作品が広く評価されていくといいですね^^

とはいえ、僕はまだちょっとまだ見れておりません。物理的な時間と心理的余裕の問題もあって。いずれレンタルしてきてゆっくり見ようと思っております。
どんな作品なのか、見れる時が楽しみです^^

良かったらまた通りすがって下さいね!

投稿: だんち | 2007年2月15日 (木) 02:55

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ツンデレキターーーーーーーーッ!!www ツン状態:キュルケに餌付けされる才人→踏みつけ(はぁと) ツン状態:キュルケにオパイコを押し付けられデレデレする才人→鬼の貌(かお) 相変わらず、ステキなツンっぷりですねッ!!(大喜び) まあ、しかし、今話でルイズ様の気の強さを堪能するならば…… 「魔法が使える者を貴族と呼ぶんじゃない!!」 「敵に後ろを見せない者を貴族と呼ぶのよ!!」 ――――ッッ!!(震えながら) 何ですかッ!! この雄(オス)度の高い叫びはッ... [続きを読む]

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