「ネギま!?」第5話を見た。
こんばんは。だんちです。「ネギま!?」第5話を見ましたので感想を書きたいと思います。ちょっと今回は「感覚」優先で書いてみたいと思います。意味不明の文章になるかもしれませんが、ご容赦を。
原作は未読。前回のテレビシリーズは未見。
「新房昭之監督作品」として視聴しています。
尾石達也氏スペシャルでしたね!画面、演出を見ていて「こりゃ、尾石氏コンテだな」とすぐ分かりました。
切れ味とテンポが良く、なおかつドラマをきちんと盛り上げる、珠玉の一本でしたね!!とても楽しかった。見終わってすぐ二回くらいリピートして見ましたよ!
それにしても、尾石さんの今回のコンテ&演出、リラックスしていたような印象があります。相変わらずのハイセンスな画面作りなんだけど、柔らかくなった、というか。非常に見やすかったように思います。
充実した生活環境であったり、キャリアからくる余裕であったり、人間関係の充足であったり、いろんな要素があるんでしょうけど、精神的なゆとりが蓄積されたスキルを心地良く引き出しているような、そんな印象が見ていてありました。
作り手の精神環境は、作品にそのまま反映されるよな、なんてなことを思うのです。やはりそれは道理ですよね。
何かをクリエイトしていく時に、その製作環境を充実させるということは、精神的な環境をこそ整えていくということなのかもしれません。
ふぅむ。
そういうことは僕にも言えることで。
僕は…。
もっと部屋の掃除をした方がいいかな…。
まぁ、そんなことを言いつつ、当然尾石さんの生活環境や精神環境など僕には分かりようがないわけですが。でも、非常に良い精神環境をもって仕事に臨めているんじゃないかなぁと、放送されたフィルムを見て思わされます。
あと。
今回の尾石演出を見ていて、「画面が決まった広さを持っていて四角い」ということを忘れてしまうなぁと感じていました。
画面を作る上で、基本を押さえつつ広がりや奥行きの捉え方が自由で、見ていると場面場面で画面の大きさや形が違うかのように感じられます。
「決まった広さの四角い画面」を思う存分使う、というチャレンジを超えて、「画面の中は自由だ」という境地に達して作っているかのようで。不思議な感覚を持つ30分でもありました。
なんかね。
見ていて「あ。画面って、こうやって作っていいんだ」っていう風に思ったんですよね。
「画面の中の自由」っていうのは、つまり情報量のことなんですけど。
意識的に少ない情報量の画面なんかも入れてくるんですよね。背景が真っ白、とか。
そういう画面は単体ではただの「情報の少ない画面」になるんだけど、フィルムとして連続して見ていく時に、リズムを生んでいくんだな、と感じました。
そうそう。「画面情報のリズム感」がすっごく心地良かったんですよね。
全体を通して見た時の情報量のバランス。そこの出し引きの絶妙さが素晴らしく、痺れたわけですが。
なるほど。我ながらいい言葉に辿り着いた。
「画面情報のリズム感」。
これが、漫画にも必要なものなんでしょうね。白い画面と黒い画面のリズム感で心地良く何十ページという漫画を読んでもらうことができるようになる…。
情報を入れるところでは入れるけど、抜くところは大胆に抜く。
勉強になります。
で。
その素晴らしい画面情報のリズムが、木乃香と刹那のドラマを感動的に盛り上げてくれたように思います。
あのキスシーンの一連の演出は本当に素晴らしかった。台詞ワークもすっげぇ良かったし。演技もまた素晴らしかったし。BGMも良かった。
やー。改めて思い返すと演出以前に脚本も非常に良かったですよね。軸になっている木乃香と刹那のドラマを真正面から分かりやすく描いてくれて。
やはりこの作品は「学園青春ドラマ」なんだな、と思いますね。人数も多いから…「学園群像青春ドラマ」って感じでしょうか。
ギャグやお遊びの部分を除いた物語の軸そのものは非常にベタでシンプルで、実はテーマ性、メッセージ性の強いものだと思えるんですよね。
教え子やクラスメイトが敵として向き合う形になったりもするわけですが。
ネギ達がどう立ち向かっていくのか、注目ですね。
そして対立の構図もあるのでしょうね。
ネギ達はそれぞれいろいろな気持ちがありつつ、仮契約をして徐々にチームとなっていくわけですが、対するスタークリスタルを盗んだらしい妖精側は服従魔法で無理矢理戦力を形成していく。
どっちも力を持った存在になって向き合いながらも、その元にある心の部分が決定的に違っていて、おそらくは妖精側の心というものは、エヴァンジェリンがグレていた時のような「負の感情」、恨みや寂しさ、そういったものが行動の根源にあるのではないだろうか、と思えます。
そこが、この作品のテーマになっているように思うので。
もし、そういったものと向き合うのであれば、ネギはけっこう重いものを背負ったり引き受けたりしていくことになるのかな、とも思うんですよね。
まぁ、女の子とチュウチュウキスしまくるわけですから、それなりの苦悩は背負ってもらわないとね。
果たして、どうなっていきますか。
お遊びやネタが沢山仕込まれつつ、けっこう大きなはっきりしたドラマが用意されているような気がします。
麦人氏に言われる通り、刮目して見ますぜよ!
次回も、またそれ以降も非常に楽しみです。
ではでは、またです!
参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
:「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
:「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」
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