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2006年12月15日 (金)

Gyaoで高橋良輔監督作品「FLAG」を第1話から第3話まで見た。

 おはようございます。だんちです。
 無料パソコンテレビ「Gyao」にて高橋良輔氏が総監督を務めるアニメ作品「FLAG」を第1話から第3話まで視聴しました。
 ちょっと久々にアニメ感想を書こうかと思います。

 いやぁ…すげぇ。
 すっげぇ濃厚。
 かっちょいい!!!!
 もう、たまりません。

 アニメーションという世界がいよいよ、次の段階に来たんだな、と実感させられます。

 というのも、これは、どう見たって大人の視聴者に向けられた作品だと思うからです。
 この場合の「大人」とは、単純に「高い年齢層」という意味ですね。

 アニメーション作品は、その成り立ちから基本的に「子供向けの媒体」という要素が強く認識されているものだと感じます。
 子供の頃からアニメが好きで視聴しているファンが大人になり、大人になってもそのままアニメ視聴を続け、それによりアニメファンの年齢が自動的に引き上がってきている、というところから、「大人でもアニメーションを見る」という状況が定着してきたように思います。
 僕もその一人ですね。

 でも、多くのアニメーションの基本的な想定視聴者年齢は、表面的にはあまり高くないように感じます。
 なので、見ていると「ああ。これは本来なら中高生くらいに向けられた作品なんだろうな」と思いつつ、大人になった今でも楽しんで見ていたり、ということが多かったりもします。

 それはアニメーションに限った話ではなく、ドラマやバラエティーだってそうですよね。
 小学生くらいの子が笑えたりするバラエティーや楽しめるドラマなんかを、大人が一緒に楽しむためには、その番組そのものに根本的なクオリティが求められたりするんだろうな、と思います。
 ただ、バラエティーやドラマには、バリエーションがあって「大人が楽しめる番組」という選択肢は確実にあるように思うんですね。
 それは、視聴者として大人がある程度の数見込めるという認識と事実があってのことなのでしょう。

 「FLAG」を見て思ったのは、アニメーションにもいよいよそのバリエーションが増えてくるのかもしれない、ということだったんです。
 それで、「ああ。そういう段階に来たんだなぁ」って。
 「大人も見れる」アニメーション、ということではなく「大人が楽しむための」アニメーション、というものが、「商売」として考えられ、作られ、視聴者の目に届く。
 これは、子供の頃からアニメーションを見続けてきた者として、なかなかに感動的なことだなぁ、と感じるわけでございます。

 このことは、状況の変化ということなわけですが、もう一つ別の変化があるよな、とも思います。

 それは、製作者サイドの年齢も引き上がり、大人の視聴者に向けた作品を作れるスタッフが出てきている、ということです。
 これは、技術的な熟練の問題とか、そういうことではなく、もっと単純に「人生経験を積んだ人間が増えてきた」ということですね。
 例えば、同じプロット同じキャラクターで物語を作ったとして、20代の脚本家と50代の脚本家とだと、リアクションのつけ方などが大きく違ってくると思います。
 人物描写の厚みにかなりの差が出てくる、ということですね。

 このことは、漫画やゲームの世界も一緒だよなぁと感じたりします。
 漫画を読んでいて、非常に楽しく読んでいても人物描写や演出で「ああ。ここは作者の若さが出てしまっているよな」と思ったり、ゲームをプレイしていても、「ふーむ。このテーマを使って、ここまでしか描けなかったか。まぁ、若いんだから仕方ないか」と思ったり。そういうことはよくあります。
 でも、それは全然技術の問題じゃないんですよね。
 若い人でも技術的に優れた人はすっごく多いわけで。
 だけど、絶対に技術ではカヴァーできないところってあるんだと思うんですね。

 具体例を挙げてしまうけど。
 PS2用RPGゲーム「ペルソナ3」を楽しくプレイして、ちょっと前にクリアしたんですね。
 このゲーム、非常にメッセージ性もあるし操作性もいいし、キャラクターもいいし、音楽もいいし、とてもいいゲームですよ。
 それはもう、間違いない。

 だけど、プレイし始めてしばらくして、「ああ。シナリオ書いた人は、これは若い人だな」と感じました。
 それは、キャラクターのリアクションだったり、物語のテーマに対するアプローチだったりに、どうしたって見えてきてしまうものです。
 それが、作品のクオリティを下げているっていうことではなく。
 単純に、「あ。若いんだな」ってことなんです。
 そういう部分は、大人のプレイヤーとしては、通常最初から分かっておいて飲み込むところだったりする、ということなわけです。
 楽しみつつも、「まぁ、こんなもんだろう」という。

 それは、業界自体がまだまだ若かったりすると、どうしたって仕方ないことだと思うんですね。

 その部分に関して、アニメーションの世界では、充分に人生経験を積んだスタッフが増えてきているんだな、ということも、「FLAG」を見ていて思いました。
 最近「リーンの翼」を見たことも影響しているでしょうね。
 自分よりもはるかに年上で、現場でものを作り続けている人の作品というものが持つ濃度、深度というものを感じて、「ああ。アニメーションはこういう段階に来てるんだな」って実感させられました。

 漫画も、だいぶ年齢高い漫画家も増えてきているわけですから、探せば「おお。これは!」という作品はあったりするのでしょうね。ただいかんせん、漫画多すぎで…。

 じゃあ、具体的にどういうところに若さを感じたり、人生経験を感じたりするか、というと。
 「死」
 ということについて、なんですね。

 それはきっと、人の死もそうだし、自分自身の死ということについても、人生経験と年齢を重ねていって、様々なことを感じ取っていくところなのでしょうね。
 富野監督なんかも、最近よく「そろそろ自分は死ぬから」みたいなことを発言されているようですが。
 先日、CharのDVDを見て思いましたが、Charも「死」について思うところがあるんだろうな、と感じました。

 「死」について思うということはつまり、「生」について思うこととも同義になってくるのだと思います。

 それは、若い人には若い人にしか描けない描き方が絶対にあります。
 同時に、年を取った人間にしか描けない描き方もまた、絶対にあるのでしょう。

 その部分を感じるから、「FLAG」を見ていて、毎回エンディングで猛烈に泣けてくるんだな、と思うんですね。
 その部分を感じるから、「ああ。これは大人が見るアニメーションだ」と感じるんですね。

 そういう作品が出てくる環境と、そういう作品を生み出せる人材。
 それがある。
 それは、本当に素晴らしいことだと思います。

 「FLAG」という作品が、最後に何を見せてくれるのか。
 本当に。本当にとても楽しみです。

 以上で、「FLAG」第1話から第3話を視聴しての感想を終わります。

 またです!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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