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2007年1月12日 (金)

「ひだまりスケッチ」第1話を見た。

 おはようございます。だんちです。新房昭之さんが総監督を務める新作アニメーション「ひだまりスケッチ」をTBSにて視聴しましたので、その感想を書きたいと思います。
 原作は未読。「新房作品」ということで見ております。

 いや、素晴らしい!!!!
 とても可愛らしく、画面も音楽もポップかつ綺麗で、トータルの雰囲気も非常にハッピーな感じで、今この時期に放送される意義を感じるコンセプト作品だなぁと感じました。
 そのコンセプトのところは、主人公達が高校の美術科に通っていることからアーティスティックなものがあり、「ドラマ性」などではなく、「音と色と画によるハッピー感」を伝えてくるものに感じます。
 それは、とても好きで楽しく視聴していた「ARIA」シリーズのコンセプトと非常に似ているように思えます。
 勿論、見せ方はまったく違うわけですが。
 でも、なんとなく。見ていて「これは新房さん版『ARIA』だなぁ」なんて思ったんですよね。

 今後の展開とかは全く分からないのですが、この第1話が作品の方向性を示すものであるのなら、「朝、起きるところから始まって、夜寝るところまで」の一日を描いて、そこにポップな幸福感を感じさせる作りであることから、嗜好品としての作品の意義を持ちつつ、メッセージを伴ったものであるように感じます。

 柔らかい世界観と、優しい雰囲気。
 見る者に与える印象は、やはり「癒し」というようなものになってくるのでしょうね。
 新房さんの作品では、「ぱにぽにだっしゅ!」なんかはお笑いを積極的に志向しながら、あれもやっぱり「癒し」だったと思うんですね。
 実際。エンターテインメントっていう現実逃避の「装置」というものは、そもそもが「癒し」という機能を持ったものなのかもしれませんね。
 じゃあ、何故「癒す」のかといえば。
 それは、傷があるから。ということですね。
 そこに、作品が持つメッセージを感じる、というわけです。

 朝起きて、夜寝るまで、友人や先輩に囲まれて、ハッピーな一日を送る。
 失敗もあるけど、頑張りでカバーして。
 小さなことだけど、おにぎりを一個もらって、そのお礼を言いに行く。そこで他愛のない会話をする。
 部屋に戻って片付けて、お風呂に入って、寝る。

 独り暮らしをしている学生である少女のその様子が描かれることで、じわりと伝わってくることがあるんですね。
 そのことを作品全体を通して見た時に、特にエンディングを見て、聴いていて感じたんですね。
 エンディング、というよりはオープニングのような曲調と色合いで。
 それは、見る側に「次はあなたの一日だよ」という明るい印象を与えてくるように感じます。

 作品の印象を決めていくものとして、オープニングというものは非常に重要ですが、同時にエンディングというものもとても意味を持つものだと思うんですね。
 富野監督作品の「オーバーマンキングゲイナー」も、エンディング曲がオープニング曲のようなテンションを持っていて、あれも物語の中身と相まって非常にメッセージ性があったように思います。

 というように書いていると大袈裟なようですが、そんなことはなくって。
 けっこう単純な話で、作っている人が「こっちを向いている」ということなんですよね。
 「今、視聴者はけっこう疲れていたり、未来に希望を持てなかったりしているだろうから、癒して明日への活力にしてもらおう」と思ったり、「パンチの効いたお笑いをやってすっきりしてもらおう」とか、「ポジティブなドラマを見てもらってちょっと元気になってもらおう」と思ったり。
 それは、エンターテインメントをやる人間が持つ、最も基本的な才能で、そして最も重要な才能なんだろう、と感じます。

 「ひだまりスケッチ」を見て、「ああ。やっぱり新房さんはさすがだ。分かっているよなぁ」と思わされました。
 単純に自分の好みと合致する、ということでもあるんですが。下宿もので学園もので、そして丁寧。こういうのを、今とても見たかったんですよね。
 やっぱりね。
 テレビをつけると、アンハッピーなニュースやら世知辛いなんやかんやがどかどかと流れ込んで来るわけじゃないですか。
 その同じテレビ画面を通じて、アニメーションでまでわざわざアンハッピーなものを見たいとは思わないんですよ。少なくとも、僕は。
 そこはつまりバランスで。

 普段はアンハッピーなニュースを流してくるテレビで、ハッピーな可愛らしいアニメーションを流す。
 それは、テレビマンとしての必然から来ることなんじゃないかなぁって、受け取り手として、思うんですね。

 エンディングで、抜けるような青空、流れる雲の中、顔を上げ目を開くゆのちゃんの姿に、非常に力強いメッセージを感じて。
 しかも、横を向いているんですよね。
 それは、どこかへ向かおうとしている描写に思えます。
 目を開けた後、鳥が羽ばたいていく画になりますしね。
 ハッピーな雰囲気で描かれている本編ですが、そのハッピーを手に入れるには、顔を上げて目を開かなければならないのでしょう。

 一話を見ただけで作品の性質の全てを分かるわけではないわけですが。
 そういう、「顔を上げて目を開けていく」ようなエピソードを、ちょっとずつ、見せてくれるのかもしれませんね。

 この作品の持つコンセプトで、最終的にどういう完成を見るのか。「アーティスト新房昭之」の真骨頂が、もしかして見れるかもしれないですね。
 楽しく、可愛く、そしてハッピーな30分を、来週も楽しみにしたいと思います。

 あと、何点か。
 亀山俊樹さんの音響バランス、とても好きです。テレビ放送時のバランスとDVDとかのバランスだと違うんでしょうけど。台詞の音強めな感じ、ゲイン高めというか。台詞がはっきり聞こえていいなぁって。細かい「ん」音とかもちゃんと拾っていて。そういうのって、当たり前なのかもしれませんけど、「ん?今の台詞何?」と聞き取れないことがほとんど無い、というのはやはり素晴らしいことだと感じます(早口の台詞が少ない、という作品の性質もあるのかもしれませんが)。声が近く聞こえるのも、こういう日常ものでは特にいいなぁと思います。生身感が出ますよね。
 音楽も素晴らしい。生楽器多用?作品の性質に合わせてあるんでしょうね。とても心地良いです。
 美術もとても素晴らしい。色合いも、画面に合わせた的確な描き方も、とても気持ち良く感じます。最初のゆのの洗面シーンでの化粧品の種類なんかも、とても可愛らしくかつリアリティを持って描かれていて、丁寧でしたよね。

 とにかく、丁寧にそしてポップに作られているこの作品。
 今後も楽しく視聴していきたいと思います。

 それでは、またです!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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