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2007年1月 5日 (金)

「カレイドスター」スペシャルセレクション第1回を見た。

 こんばんは。だんちです。佐藤順一監督作品「カレイドスター」のセレクション放送が開始しましたね!早速第1回を視聴しました。MXテレビとTVKとで、二日連続で。

 あぁ…楽しかった♪
 そんなわけで、新年一発目のアニメ感想は「カレイドスター」で!!

 今回は第1回ということで第1話が放送されましたね。
 僕はこの作品は放送が終わった後に「すごラジ」経由で作品を知り、レンタルで全話視聴しました。なので、久しぶりの第1話だったのですが。
 すげぇ詰め込み具合でしたね!!
 次から次へと物語が軽快にノンストップで展開していき、その中で登場人物達がそれぞれの存在感を放っていて。この物語が持つ魅力を最初から存分に味わえる第1話でした。

 とにかく、「苗木野そら」という主人公を魅力的に見せるために、スピーディにかつ丁寧に場面が作られていて。その真正面から主人公を描き、物語を見せようとする気概と情熱は、やっぱりすげぇ。
 佐藤順一監督の実力を改めて思い知らされます。
 なんだか、この第1話を見ていて「富野監督作品の第1話みてぇだ!」と思ったんですよね。それくらい、「やるぞ!」というもの、作品に対する熱意を、持てる技術の全てでもって表現しているように感じます。

 力を、全て出してこその実力なのでしょうね。
 そして、全てを出せることも実力、ということなのでしょう。

 僕は漫画を描いていて、アニメの作り方は具体的にはよく分からないのですが。多少は似通ったところがあるように思っています。
 それは、「なんとなく」レベルの話ではあるのですが。
 でも、その「なんとなく」で感じる部分で思うのは、これだけ誤魔化しの無い真正面からのカットワークは、テレビアニメーションでは富野監督レベルだ、ということなんですね。
 漫画でコマを組む時に、「見栄えが良くって描くのは比較的楽」という画面を意識的に使っていくことは技術としてあります。
 当然、そうしていかないと仕事になっていかないからなわけですが。
 それはアニメーションでも同じことがあるのではないか、と思います。
 でも、この作品は「持てる力を全て使う」という覚悟を持ってコンテが組まれているように感じます。
 こりゃもう、刺激的ですよ。

 それは、主人公のそらと一緒で。
 自分の夢や希望に真正面から全力で取り組んでいく、ということ。
 そのことは、本当は誰だってやりたいことなんだろうな、と思います。

 その主人公を描いてその魅力を視聴者に届けていくのに、余力を残しながら、なんてできないわけですね。
 そらがとても魅力的に躍動して見えるのは、やはり力を尽くして作っているから、ということなのでしょう。
 改めて、非常に勉強になるし、大いに刺激を受けます。

 主人公の苗木野そらですが。
 本当に、いい主人公ですよね。
 真っ直ぐで。
 しかも、その真っ直ぐさからちゃんと人の話聞くんですよね。ただ自分のしたいことだけを押し付けるのではなく、人の言うことを聞いてショックを受けたり落ち込んだり。突然の事態には戸惑うし。
 彼女のリアクションは本当に等身大で。
 見ていると「ああ。これは、本来は誰もがそうありたい人物像なんだろうな」と思わされます。

 本当は、自分の意志を曲げたくない。
 本当は、全力で夢に挑みたい。
 本当は、どこまでも真っ直ぐでありたい。

 その「夢」とも言うべき生き方を、画面の中でそらがしてくれるんですね。
 それでこそ主人公。
 それでこそ、感情移入のし甲斐があるってもんですよ!!

 まぁちょっと、愚痴めいた話になっちまうんですが。
 商業漫画を描いていると、主人公像というのがある程度限定されるというか…「会議に通りやすい人物像」っていうのはやっぱりあるんですね。
 それは「うだつのあがらない不良」だったり「引っ込み思案のパシリ」だったり「さえない自分に悩んで変わりたいと思いつつも思い切れない普通の人」だったり。
 それはそれで、別にあってもいいんだけど。
 でも、それが「等身大」っていうこととは違うんじゃねぇかなってずっと思ってて。
 結局は漫画なら漫画の中の人物は、現実とは違うドラマを見せてくれるし、すごい活躍をしたりするわけじゃないですか。
 そうなっていった時に、「不良」とか「パシリ」とかはまったく意味をなさなくなっていくんだから。そんなもん、どうでもいいことなんだと思うんですね。

 主人公の魅力は、そんなところにあるんじゃない。

 そういうことを、そらを見ていて強く感じました。
 じゃあ、主人公の魅力はどこにあるのかというと。
 この第1話を見ていて思ったのは「リアクション」という部分です。

 そらがカレイドステージの一員になりたくって日本から単身渡米した少女であることしか、冒頭では語られないわけですが。
 その彼女の行動やリアクションで、どういう人物かが伝わってくるんですね。
 真面目で真剣で、ちょっと天然。
 彼女が日本でどういう人物だったかは一切語られず。もしかしたら不良だったのかもしれないし、うだつのあがらない自分にうんざりしていたのかもしれない。
 でも、そんなことはどうだっていいことなんですよね。
 「夢を叶えたくて、一人アメリカに乗り込んで一生懸命に頑張る」
 というその行動を起こすことで様々な出来事に出会い、そこで彼女はリアクションを見せます。
 そのリアクションにこそ、彼女のキャラクターが表れていて、魅力がどんどん伝わってくるんですね。

 諦めないで全力疾走。
 時間があれば準備運動。
 オーディションに遅刻してもなんとか演技を見てもらおうとする。
 危ない、と思ったら全力ダッシュ。
 突然の大舞台には戸惑い緊張。
 演技ができない時に客席からの声援で自分のすべきことを思い出す。
 そしてやれることに全力を尽くす。
 自分のエゴで人に迷惑を掛けた事に涙を流し立ち去る。
 入団が決まり「いいのかな?」とまず躊躇する。
 入寮し、心から喜ぶ。
 人形と思っていたステージの精が話しかけてきて、ひたすら驚愕する。

 こういった、彼女のリアクションを一つ一つ積み重ねていくことで、彼女がものすごく等身大であることが描かれているのだと思います。
 つまり、等身大であるかどうか、は設定ではなく、リアクションなんですよね。
 台詞の選び方もそうだし。表情の描き方もそうだし。
 そこにキャラクターが出る。

 「本当はなりたい自分」
 を見ることが、物語を見る一つの楽しみだとしたら、描くべきところはとってつけたようなマイナス要素ではなく、その人物が何を思い、どう反応するか、のところなのでしょう。

 そらのリアクションは、とても人間味があって、彼女の魅力を存分に見せてくれます。
 そこに、見る側が「こういう自分でありたい」と思う、物語の主人公というものがあるのかもしれない、と改めて感じます。

 この主人公の描き方は、やっぱりすごいですよね。
 やっていることはアニメだからすげぇんだけど、とにかく人間としての反応をしっかりしている。
 そして、そこをしっかり描けば、いちいち「うだつがあがらない」とかっていうことがなくっても、感情移入していける。
 一遍見ていた作品ではありますが、改めてこんなに勉強になるとは。侮りがたし「カレイドスター」!!
 やはり、電波に乗って流れてくるものを受け取ると、感じることってありますね。
 DVDとかと違って、リアルタイムで多くの人が見るものなわけじゃないですか。
 そうなってくると、そこに作品の持つ意味性が浮かび上がってきたり、物語が本当に生きてくる、ということがあるのかもしれませんね。
 セレクション放送という形ではあるけれども、改めて放送してくれて本当に嬉しいですよ!!

 やはりこの物語はいい!!!!!

 「そうだよ!!こうなりてぇんだよ!!」
 という、なりたい自分を発見していける。
 それは、物語が本来持つ魅力の一つであることは間違いないことでしょう。

 疑似体験としての物語の機能を、ますます信じる気になれます。

 物語を見る人間として、その疑似体験を心から楽しみ、そして物語りを作る人間として、とことん勉強させてもらう、そんな三ヶ月を過ごせることが、今最高に嬉しいです。

 次回は、第3話ですね。
 どういうセレクトになっていくのかな。ちくしょーまた全部通して見てぇなぁ。仕事頑張ってDVD買わなくっちゃ。

 相変わらず、まとまりのない感想になってしまい、すいません。
 長文癖は今年も変わらず…。こんな長い文章、読んでくれる人っているのかな、と改めて不安に思ってみたり…。まぁでも、思ったことはどこまでも語ってしまいたい性分なので、仕方ないっすね。
 今年もこんな感じでいきますよ!!

 今回、物語を作る人間の一人としての学習機会的視点をある程度前面に出しましたが。書いていてちょっと躊躇もありました。でも、ここまで書いて、いよいよ今年はそういう視点をさらにもっと発展させていくのもいいかもしれない、とも感じます。
 その視点は、僕の場合どうしたって外せないわけですから。

 ともかく、電波に乗って流れてくる「カレイドスター」を今後も心から楽しみたいと思います。
 沢山の学習をさせてもらえることに期待を膨らませながら、今回はこの辺で失礼いたします。

 ではでは、またです!!

 参照:「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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コメント

Hi , Im Korean

It so nice Blog :D

Very Simple [?]

bye , Sayonara [?]

投稿: Gogi | 2007年1月 7日 (日) 21:55

Gogisan.
Thank you for a visit and comment.
I am glad to have you enjoy my blog.
Please enjoy it from now on!

投稿: だんち | 2007年1月 9日 (火) 22:49

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» 「カレイドスター」スペシャルセレクション 第1回 [たこーすけの、ちょろっと感想]
こんばんは。たこーすけです。 「カレイドスター」スペシャルセレクション 第1回を視聴しましたので、その感想を書きたいと思います。 いや。観てから、もう1週間経っちゃいましたけどね。 以下、「カレイドスター」スペシャルセレクション 第1回の内容、ネタバレを含みます。未見の方は御注意下さい。... [続きを読む]

受信: 2007年1月11日 (木) 00:04

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