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2007年2月25日 (日)

ふろん子さんがコメント欄で書いてくれたハルヒさんイメージSS。

 おはようございます。だんちです。
 来る日も来る日もプロットやらネームやらを作成していて、少々疲れ気味。
 それはともかく。最近、ハルヒの記事にふろん子さんからコメントをいただきまして。
 「ハルヒは一人っ子ではないか」「だからファザコンというのは当たっているのでは」「その上で理想のタイプは『従兄弟のお兄ちゃん』ではないか」「その理想のタイプにキョンは当てはまっている」
 という、ご自身が一人っ子であるところからのハルヒの心情の解釈を書いて下さいまして。
 更にその「ハルヒが求めている関係性」をイメージショートストーリーという形で例示して書いて下さったのですが、これが面白い!これはコメント欄に埋もれてしまってはもったいない、と思いましたので、ピックアップしてみました。
 ちょいと挿絵もつけてみて。
 ふろん子さんのコメントと合わせて読んで楽しんで下さいですー。

--
「キョンくん、この子、ハルヒって言うの。一人っ子で他に兄弟がいないから、よろしくしてやってね?」
そう言って、ニコニコと俺に保父さん役を依頼した叔母は、俺の目の前に、体格にそぐわないぶ厚い本を抱えた少女を突き出した。
従姉妹と言っても初見だ。正確に言えば、赤ん坊の頃に会ったらしいが、向こうもこちらも記憶に無い。
叔母の一家はあまりこっちの親戚の集まりに顔を出すことがないからな。
「私としては夏はこっちに帰って来たいんだけど、やっぱりあちらの方に行かないといけないしねぇ。」と、俺に顔がよく似ていると評判の叔母は、やはり俺に似ていると評判のため息を一つついた。
嫁姑問題はいつの時代も変わらない。
そのため息も変わらないはずなのに、どうしてこのため息まで俺に似てるなんて言われなきゃならないんだ。俺はまだ嫁姑問題に直面する年じゃない。
思わず俺までため息を付きそうになると、その話題の従姉妹殿が俺の眼下のかなり下の方から、大きな眼で値踏みするように俺を見つめているのに気づいた。
年は俺より5つ下だという。身長は140cmくらいか。年の割には小さい方だろう。頭には黄色いリボンの付いたカチューシャ。
「……それ、かわいいな。」
と、カチューシャを指差してみると、値踏みするような視線が、一気にキッと鋭くなった。
「本を読むのに髪が邪魔だからよ。何か文句でもあるの!?」
おいおい、俺は一応褒めたんだぞ。ちゃんと聞いてたか?
そのカチューシャで目の周りだけじゃく、耳の回りの髪も上げておけー。

結局、俺と従姉妹殿との久方ぶりの対面はそれで終了し、従姉妹殿は居間で本を読み始めた。
しかし、他の従兄弟連中とは随分印象が違う。奴らはここに来たら一瞬たりとも大人しくなんかしてやしない。
鬼ごっこだのなんだのと遊び放題で、黙って本を読むなんて、考えられないね。
きっと父親の方に似たんだな。
そんな俺の感想は他の親戚連中も同じだったようで、めったに会わない姪っ子に対し、物珍しさも手伝ってか、やたらと話しかけていた。
「ハルヒちゃん、その本、なんて本なの?」
「SFです。伯母さま。」
「SF? なんか難しい本が好きなんだなぁ。」
「そんなことないです。伯父さま。」
目上の人間にはそれなりの言葉遣いができるらしい。
俺に対する態度とはエライ違いだ。……って、おい。
「それにしても、大人しくていい子ねぇ。うちの子たちに爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいくらい。そろそろ学校から帰ってくる頃だろうけど、そりゃあもう、大騒ぎなんだから。」
この地方の学校はまだ夏休みに入っていない。北国の短い夏をもう少し楽しませてやってもいいんじゃないかと思うのだが、冬場に学校に通うことを考えると、この方がいいのかもしれんがな。

……なんて思っていたのもつかの間、奴らは一陣の風のように帰宅し、その後は暴風雨と化して家の中を暴れまわっていた。
やっぱり、北国の夏休みは短くていい。俺の地域の教員委員会はともかくとして、この北国の教育委員会は俺の都合も少しは考慮に入れてくれているようだ。
「おい、お前ら、家の中だぞ。少しは大人しくできないのか!?」
「やだよーっ。キョンが鬼だからそんなこと言うんだろ。べーっ。」
おいおい、俺とお前たちはいくつ年が違ってると思うんだ。
『お兄さま』とまでは言わないがな。あだ名でしかも呼び捨てというのはいかがなものかと思う。
あと、いつ俺が鬼をやることに決定したんだ? じゃんけんもしてなければ、天の神様にも伺ってないぞ?
「やれやれ。」いつものパターンか、と肩をすくめて視線を落とすと、あれから微動だにしなかったのか、と思うほどに同じ姿勢で、年の割には風変わりな従姉妹殿が本を読んでいるのが目に入る。
「……お前、鬼ごっこに入らないのか?」
つい、そう聞いた俺が間違っていた。
「イヤよ! なんで私がそんな幼稚っぽいこと。」
と、本から目も離さずに全否定。
従姉妹殿は顔は美少女といってもいいほどだったが、性格の方ははえらく可愛げが無いようだ。
「……まあいい。遊びたくなったら、二階に来いよ。お前、まだ二階見てないだろ?」
すると従姉妹殿はやっと本から目線を少しだけ上げてこう言った。
「もう、見たわよ。……ところで、二階への階段が何段あるか知ってる?」
「知らん。」
そんなこと知ってどうする。有事の際に避難経路として使うからか? それにしたって段数は関係ないだろう。
「14段よ。そんなことも知らないで、よく『見たこと無いだろ?』なんて言うわね。」

「……そうか。お前、シャーロックホームズが好きなのか。」
俺がそう言うと、従姉妹殿は……ハルヒは、年相応のきょとんとした顔になった。
「何でわかったの?」
口調も少しトゲが消えて、年相応の愛らしさが含まれているように感じる。……今までに比べれば、だ。
「まあ、俺も読んだからな。家に全冊置いてあるし。」
「……ふーん。」
トゲが消えた途端にハルヒの周囲には話しかける隙が生まれていた。
そうなると、人間、なんとなくその隙間が気になってしまうもので、そこを突こうという気になってしまった。
……わかってる。これも俺の間違いだったんだよな。
「で、あんた、やっぱり、ホームズ派なわけ?」
そんな生意気な口をきくハルヒに、年相応の威厳を見せてやろうとまで思っちまったんだ。
「んー、俺はワトスン博士の付き合いがいいところも好きだけどな。
つーか、ハルヒ。
お前も本ばっか齧ってないで、外で何か探してみりゃいいじゃねーか。
ホームズだって安楽椅子にボーっと座って事件を解決しているだけじゃなかったんだぜ。
すべからく、事件は現場で起きてるんだぞ。」
と、年長らしく人生について諭してやったんだが、この親切心というか単なるおせっかいというか気の迷いというか
何かそんな類の一言が、俺の今後の夏休み人生のほとんど……そのついでに夏休み以外の時間帯までのことを決められてしまうなんて状態になってしまうとは、思わなかったんだよ。ワトスン君。

そして、俺のその親切心(以下略)を聞いていたハルヒは、しばらく何事かを考えたような素振りをしてから、
いきなり立ち上がり、その大きな目をさらに百万ワットくらいに輝かせて、俺のTシャツの裾を乱暴に引っつかんで、こう高らかに宣言したのだった。
「そうよ! せっかくこんな田舎に来たんだもの!!
開拓者精神よ!! クラーク先生もホームズ先生もそう仰るに違いないわ!!
きっと、誰も発見していないような何かがあるに決まってるわ!!」
俺はといえば、そのいきなりの百万ワットにやられて声も出ない。
こんな場面に出くわしたら、かのジェームズ・ワットもオドロキだろうさ。
あと、ついでに突っ込んどくと、ホームズは「少年よ大志を抱け」とは決して言わないだろうよ。
そんな俺の心からの突っ込みは、声に出しても出さなくても、目の前の目を爛々と輝かせている少女に届くようには、到底思えないが。
「えーっと。キョン、だっけ。今から、このあたりの面白そうなところを案内しなさい!!
あんたも知らないんだったらそれでもいいわ。とりあえず、私に付いてきなさい!!
あ、少しお菓子と、ペットボトルに水と、虫刺され防止スプレーを持ってね。私、すぐ蚊に刺されるの。」
おいおーい。そんな急に人生の方向を変えなくてもいいだろう。
それと、人の都合は完全無視かー?
あと、『キョン』はやめろ。……もうそう言っても聞かないだろうがなー。
やれやれ。
「何よ。何か文句でもあるの? このまま鬼をやらされるよりはいいでしょ。」
一応、今までの周囲の会話は耳に入ってたんだな。
……それでも内容を無視していることには変わりないわけだがな。

「はいはい。どこまでもお付き合いしますよ。お帽子もお持ちしましょうか? お姫様。」
この場合、『女王様』の方が正しい用法だろうか、などと思いつつ、下を向くと、
先ほどの百万ワットが全部頬っぺたに集まったかのように、真っ赤になっているハルヒがいた。
「…………………………バカ!!」
Harhime
 
 
 
 
 
 
 
 
--

 あー。ハルヒ可愛い。
 ではでは、またです!

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コメント

おっしゃー!! 妄想スイッチ入ったぁぁーっっ!!
ってことで、僭越ながら、ふろん子さんのSSのつづきなんぞを勝手に以下に書いてみました。


 面白そうなところったってなあ……。
 この大きな瞳と大きな態度のお姫様が、どんな「面白そうなところ」をご所望なのか知らないが、この変人っぷりからいって、おそらく高確率で尋常なところじゃ気がすまないんだろう。
「いっとくけどね、キョン、あたしが求めるのはそんじょそこらの面白さじゃないんだからね。これまで見たこともないような、前人未到驚天動地の魅惑の新天地へ案内しなさいよ!? でないと承知しないんだから」
「日本の田舎になにを求めてるんだ、おまえは」
 俺の隣を少し遅れて歩くハルヒは、案の定、無茶なことをいってきた。態度と口調はでかいものの、大きすぎる麦藁帽子を目に被らないよう片手で押さえ、俺に追いつくため小さな歩幅でせかせか歩く彼女を見ていると、ごく普通に年相応の女の子って感じなんだが……。
「ちょっとキョン! そんな早足で歩かないでよ! あたしを置いてく気!?」
 ま、所詮は子供だ。俺がわざと知らんふりしてそのまま歩きつづけていたら、文句をいう声も、だんだん遠ざかっていった。ははは、ざまーみろ。年上を甘く見るからこうなるんだ。
 そろそろ振り返ってやるかな。いやいやまだだ。ここで甘い顔見せたら年長者の威厳台無しだしな。なにごとも最初が肝心。
 ……って、やけに静かだな? さっきまでギャーギャーいってたのに、急になんにもいわなくなったぞ? まさか転んで動けなくなったってんじゃ……?
「……おい、ハルヒ……」
 心配になって振り返った俺の視界に映ったのは、ハルヒが助走をつけてジャンプする姿だった。
(……!)
 彼女が水平に伸ばした右腕は、俺が声を上げたり後ろに退いたりかわしたりするより早く眼前に迫ってきて、見事に俺の喉にヒットする。たちまち視界と脳内に無数の星々が弾けて消えた。確かラリアットは後ろ受身できないとマジで危険な技じゃなかったっけ? なんて、割りと悠長なことを考えながら、俺は年下のいとこのプロレス技をまともにくらって道端にぶっ倒れてしまったのだった……ああ、我ながら情けない。
「情けないわね」
 俺が思ってることをそのままいうな。
「しっかりしなさいよ。ほら」
 と、ハルヒは手を差し出す。あらためて見るとずいぶんとまた小さな手だ……子供なんだから当たり前か。この小っこい手にKOされてしまった俺も俺だな。
(こんなんでも、子供なんだよな……生意気なやつだが)
 俺はその手をとろうとして、ふと、地面に麦藁帽子が転がっているのに気づいた。そうか。さっき勢いよくジャンプしたときに脱げちまったんだな。それを拾って立ち、泥を手で払ってから、俺はハルヒが差し出した手の上に乗せた。
「悪かったよ。ほら」
「…………」
「もう置いてったりしないから、勘弁してくれ」
「…………」
 ハルヒはしばらく黙っていたが、帽子をひったくると、まるで顔を隠すみたいに目深に被る。ちょっとばかり顔色が赤くなってるみたいに見えたが、気のせいか?
「あたしを置いて先にいこうなんて生意気よ、バカキョン」
 ……バカキョン? 年上の威厳を見せようと思った結果がこれかよ?
「わかったわかった。ほれ」
 今度は俺が手を差し出した。ハルヒは戸惑ったみたいにそれを見つめていた。意味がわからないって顔してたから、仕方なく俺は説明してやった。
「置いてかれないようにしっかり握ってろ」
 なぜかハルヒは急に目をまん丸にして、不機嫌そうに黙り込んでしまった。まずかったか? 怒鳴られるか、それともまたさっきみたいにラリアットでもお見舞いされるんじゃないだろうな? しかし彼女はどちらもせず、ただ、乱暴に俺の手を握ってきただけだった。
「さっきみたいなことしたら許さないんだからね? わかってる?」
 二人いっしょに歩き出してから、ハルヒは何度も何度も、俺にそういってくる。
 頭上じゃ太陽が、勘弁してくれといいたいほど熱心に自己主張し、セミたちの混声大合唱が、絵の具で描いたみたいな青い空に響いてる。たまに吹く風が草の匂いを運んでいた。……今日も暑くなりそうだな、こりゃ。
 ハルヒの言葉に、俺はいいかげんに頷いていた。んな大声でしつこくいわなくたってわかってるよ。置いてきゃしないって。ちゃんとこうやって、おまえの歩幅に合わせて歩いてるだろ?
 だからさ、もうちょっとだけ手の力、緩めてくれないか? しっかり握ってろとはいったが、加減ってもんがあるだろ。
 さっきからきつく握り締められて、痛いくらいなんだ。


お粗末さまでした。
インスピレーション(ないしは妄想)を与えてくださったふろん子さんに賞賛と感謝を。

投稿: memento | 2007年2月25日 (日) 06:54

mementoさん、こんばんは^^
って、いきなりっ!!??
このやろう。スイッチ入れやがって。面白いじゃねぇか!!!!

いや、びっくりしました。
「感想書いてくれたのかな?」と思ったら、mementoさんまで妄想スイッチを入れてマーシャルアンプに直突っ込むみたいな勢いで書いて下さって。
そんなサプライズに感激しつつ、読ませていただいたらば、これがまた、あなた。
こんな可愛らしいもの書きやがって!!
いやもうたまんねぇ。
最後の方とか詩的な美しさがあって、泣けというのか!と^^
うおー。ちょー可愛いー。

やはり、さすが沢山本読まれていらっしゃる方だなぁと思います。
文章のリズム感がすごく心地良くって。
あと、映画を沢山観られているから、ということもあるんでしょうね、情景がものすごく具体的に浮かびます。映像で。
それこそ、カメラワークやカットの秒数まで含めて。
だけど、匂いの描写があったりするところで、心情を含めて疑似体験的に思い浮かべられるところが、詩的に感じられるところなのかもしれませんね。

少年と少女のひと夏の恋!!うっひょーっ

それにしても、ラリアット。すげぇ可愛い。
これって、本当は背中に飛びつこうとしたんですよね?
おんぶされようとしていた?
なんかもう、本当にここの挙動がたまりません。

これはでも、面白いですね。
ふろん子さんが「一人っ子長女」の立場からハルヒに対する感情移入を元にして書いたイメージを、男性のmementoさんが引き継いで書く。
同じキョン視点で書きながらも、描き出すものが違っているんですよね。
男からしたら、女の子ってまず歩幅が合わないんですよね。普通に歩いていても、どうしても先に行ってしまう。
だから、一緒に歩こうとしたら、絶対にその子のことを意識しないといけない。
最初は意識に入れることを軽く拒むんだけど、少年は飛び掛ってくるほどに求めてくる女の子のことを、しっかり受け入れるわけですね。
だからこそ、握り合った手のことを意識してしまう。
男の子の心情、戸惑い、そして、おそらくはときめき。
そういったものが見事に表現されておりますな!!!!

というか。mementoさん。
僕がふろん子さんのコメントを記事にピックアップするのを予測して用意していたでしょ?
行動を読まれた!!とか思って意表を突かれてしまった。
おかげさまでたっぷり楽しませていただきました^^

じゃあ、俺も続きを!!
えっとね…
この後、10年後。
キョンはヤクザの鉄砲玉になって、敵対する組織のボスを殺しに行くんだけど、そこにはその敵のボスの情婦になっていたハルヒが!!
一瞬の躊躇。引鉄を引くのが遅れたキョンは撃たれてしまう。
しかし、死に掛けたところを助けてくれたのはハルヒ。
彼女のマンションの一室に傷だらけでかくまわれたキョンは、10年の間にあった衝撃の事実を知るのだった。
キョンは傷が開き血が流れ出ることも構わず荒々しくハルヒを抱く。
「一緒に逃げよう」
キョンは、秘かに武器弾薬を調達。
しかし、組織の勢力図も大きく変わり、かつてのキョンの舎弟だった谷口が組織の実権を握り、キョンの抹殺を目論むのだった。

…すいませんすいません

ではでは、またです!

投稿: だんち | 2007年2月25日 (日) 23:44

きゃーーーーっ!!
私の妄想にイラストが入ってしまった!!
しかも、続きを書いて下さる方まで!!
超感動です!! マジで!!
なんて言うか、夢見ることすらありえない夢が叶った感じ?

私はblogも持ってないし、文学的文章を書きなれているとはとても言えない人ですが、
そんな私の妄想にお付き合いして頂けるのは、きっと、この作品のパワーなんだと思います。
……といいつつも、やっぱり、まだ原作読んでないんですけど。(^^;)
多分、アニメが原作をとてもよく再現しているのか、別の良さを引き出しているのか、
とにかくいい作品なんでしょうね。そう思います。
私がこの作品を見たきっかけは、オリコンのランキングとかでポコポコ出てくるから、
気になって、というものだったんですが、思わぬ拾いものをした感じです。


そんな感動も含めて、あと一つだけ湧いてきた妄想にお付き合いください。<(_ _)>

・mementoさんの話はあまり混ぜられなかった…すんません。。
・ハルヒの独白はキョンの2倍はウザい。(笑)
・だんちさんの10年後は軽くスルー(^^;)

--
「キョンくん、この子、ハルヒっていうの。一人っ子で他に兄弟がいないから、よろしくしてやってね?」

そんな余計な一言をつけて、ママは私を年上の従兄弟に紹介した。
年は5つくらい上だって聞いたわ。
私とは初めて会うみたいなもんだけど、実は東京の私の家の結構近くに住んでて、男の子の割には面倒見がいいのよって注釈つきで。
でも、だからって、「よろしく」なんて余計なお世話よ。
私は一人でなんでも出来るんだから。

「私としては夏はこっちに帰って来たいんだけど、やっぱりあちらの方に行かないといけないしねぇ。
あちらは孫がハルヒしかいないから、お義父さんもお義母さんもハルヒに会いたがっちゃって。」

そうよ。私はこの夏だって、あっちに行くつもりだったのよ。
大きな図書館が近いし、デパートの本屋でたくさん本も買ってもらえる。
なのに、どうして今年はこのド田舎で過ごさなきゃならないわけ?
それだけでも十分不満なのに、ここにはこいつを始めとして従兄弟連中がたくさん来るっていうじゃない。
男なんてみんなバカばっか。
クラスの男子の幼稚っぽさにも、ドラマの中の男共のバカっぽさにも、私は飽き飽きしてるんだから。
この世にいい男なんて居ないのかも。宇宙人とか未来人とか超能力者っていうなら別かもしれないけど。
……それと、一応、パパはいい男に入れておいてあげてもいいわ。だって私のパパなんだもの。
そういう意味ではこいつも私と血が繋がってるけど……でも、パパ方の人間じゃないんだし、ちょっとでも比べたら、パパが可愛そう。

なんて思ってたら、ずっと私を見下ろしてたそいつが私のカチューシャを指差して、こう言ったのよ。

「……それ、かわいいな。」

やっぱり、男なんてみんなバカばっか!!

それからしばらくして、私と同い年くらいらしい従兄弟たちが学校から帰ってきた。
クラスの男子と一緒で、ドタバタうるさいったらないわ。本が集中して読めないじゃないの!
しかも、私に挨拶もしないのよ。世の常識をなんだと思ってるのかしら。

「おい、お前ら、家の中だぞ。少しは大人しくできないのか!?」
さっきのキョンとかいう従兄弟が言う。
それの返答が、
「やだよーっ。キョンが鬼だからそんなこと言うんだろ。べーっ。」
ほんと、バカ。

「……お前、鬼ごっこに入らないのか?」
年上だからって余計なお世話。
「イヤよ! なんで私がそんな幼稚っぽいこと。」
ありえないわ。鬼ごっこなんて。

「……まあいい。遊びたくなったら、二階に来いよ。お前、まだ二階見てないだろ?」
だから、余計なお・世・話。
従兄弟だからって、なんだっていうのよ。
「もう、見たわよ。……ところで、二階への階段が何段あるか知ってる?」
「知らん。」
ほらね。
物事を肩書きとか性別とかいう表面でしか見てないから、そういうことを知ろうとしないのよ。
小学校の先生だって、段数はおろか、階段の段差が何センチあるかとかなんて、誰も知りやしなかった。
体格の違う児童が6学年もいる校舎の設計が、そんな適当な教師たちの所属する教育委員会で決められてるなんて、冗談じゃないけど、この世にはやっぱりホームズは居ないのよね。
ホント、飽き飽き。
だから、言ってやった。
「14段よ。そんなことも知らないで、よく『見たこと無いだろ?』なんて言うわね。」

でも、それに対して返ってきた答えは、ちょっと……だいぶ意外な答えだった。

「……そうか。お前、シャーロックホームズが好きなのか。」
その従兄弟……キョンは、私の話をちゃんとホームズの話とリンクさせて理解した。
今まで、どの先生にもそんなこと言われたことないのに。……パパにも言われたことないのに。
「つーか、ハルヒ。
お前も本ばっか齧ってないで、外で何か探してみりゃいいじゃねーか。
ホームズだって安楽椅子にボーっと座って事件を解決しているだけじゃなかったんだぜ。
すべからく、事件は現場で起きてるんだぞ。」

……どこかで聞いたようなセリフ。
でも……でも…………そうね。

「そうよ! せっかくこんな田舎に来たんだもの!!
開拓者精神よ!! クラーク先生もホームズ先生もそう仰るに違いないわ!!
きっと、誰も発見していないような何かがあるに決まってるわよ!!」

そうよ。こんな田舎で鬱々と数日を過ごすわけにはいかないわ。
待ってたって何も始まらないのよ!!
自分で見つけに行かなきゃ!!

「えーっと。キョン、だっけ。今から、このあたりの面白そうなところを案内しなさい!!」

余計なお世話が好きなら、それくらいしてくれてもいいでしょ?
この世には……なんだっけ……『せんだつ?』『せんだち?』……と、とにかく、そんなものが必要らしいから。
あんただって、ちょっとは役に立ちそうな気がする。ちょっとよ、ちょっと。

……でも、このキョンって奴は、余計なお世話だけじゃなくて、ヘンな発言まで得意技、ってことを知るのにものの数秒もかからなかった。

「はいはい。どこまでもお付き合いしますよ。お帽子もお持ちしましょうか? お姫様。」

…………………………やっぱ、バカ!!

--

そんなバカキョンは、それから正味3日間くらい、私の探検に付き合ってくれた。
その間、ずっと子供みたいに手を引かれてたのは、ちょっと……気になったけど、まあ……いいわ。
特に発見できたものなんて何もなかったけど、ここでは当たり前みたいな青い空とか、草の臭いとか、そういうのがちょっと新鮮で、田舎っていうのも、いいものかな、って思えてきてみたり。

……だから、他の従兄弟たちが川に行くっていうのに、付き合ってみようかな、って気になっちゃったのよ。

「ほら、ハルヒ。こっち来いよ。川、冷たくて気持ちいいぞ。」
わかりやすいド田舎のわかりやすい清流に、ふくらはぎくらいまでをつけたキョンが、私の方に手を差し伸べながら言った。

……私もショートパンツの格好で来たけど、そこでそれだけ深いなら、危ないじゃない。

一応、断っておくと、私の運動神経はすごいのよ。
どんな体育の種目だって、男子にも絶対に負けない。多分、このアホ従兄弟どもにだって負けないわ。……流石に、キョンは別だろうけど。
私がここから動かないのは、この川岸からだって、十分に川の冷たさは堪能できるからよ。
無駄に危険を冒す必要なんてないわ。私はあんなところではしゃいでるバカどもとは違うんだもの。

そうして、私が川岸で足を浸けながら、たまに水を蹴り上げたりしてたら、キョンが「やれやれ」と、肩をすくめてから、ザブザブと川から上がってきて……
「ほーら。よいしょっ、と」

心臓が、止まったかと、思った。

……だ、だ、抱っこなんて、パパだって最近はしないのに!!!!!!!!
ち、ちょっと、高いのよ、位置が!!
ついでにいうと、あんたの顔も近すぎるのよ!!!!


あ、あまりに予想外のキョンの対応に呆れて……呆れて、よ!
あ、呆れて、口も利けずにいたら、キョンはそれを合意だと解釈したようだった。
「やっぱりまだ子供だなぁ、ハルヒは。」
あんたの大きな勘違い!!

バカ!!
……と、怒鳴りつけてやろうとしたら、私よりも先に抗議の声をあげた奴がいた。
「……ずりぃよなぁ。ハルヒばっか!!」
名前も覚える気がしない従兄弟Aの声。
なんですって? わたしが何をズルしたっていうの?
「そーだよ。今年のキョン、ずーーっとハルヒばっかり。昼間だけじゃなくて、メシの時も、テレビのときも、昨日の花火でだって、ずーーっと、ハルヒハルヒ!」
と、従兄弟B。
「なんだ、お前ら、まだこんなことされたいのか?」
その『こんなこと』を実行してるあんたがそれを言うんじゃないわよ! バカキョン!!
って、抗議をしたくても、なぜか声が出てこない。なんで? どうして?
それに、キョン。なんかちょっと息苦しいわよ。力入れすぎなんじゃないの!?

「ハルヒは特別だ。めったにここには来ないんだし、それに、女の子だろ?」


……特別?
……めったに来ないから? 女の子だから?

……子供だから?


「…………バカ!!」

どうやって私を抱えてたキョンの腕を解いたか、わからない。
でも、やっと出た声とほぼ同時に走り出してた。そんな感じ。

でも、私は、地理に不案内なところで行方不明になって、捜索願を出されるような、子供みたいな真似はしないわ。
しかも、バカキョンのせいでなんて、ありえないわよ。
……キョンのせい?
…………そうよ、キョンが悪いのよ。あんなことするから。
とにかく、みんなキョンが悪いのよ!!

そして、私はそのまま、あのだだっ広い家に帰った。
私一人で帰ってきたことに、この家の誰もが気づかなかったようだった。
……ママは広間で猫と一緒に寝てたし。
まあ、ちょうど良かったわ。いろいろ聞かれても説明が面倒だもの。
夕飯はみんなで食べなきゃいけなかったけど、ママ以外の誰とも口を利かなかった。
必要ない。どうせこいつらとの会話なんて、くだらないから。
もう、明日は東京に帰るんだし。
これで、この田舎暮らしも終わりよ。せいせいするわ。

惜しいものなんて、この星空くらい。東京じゃ、星なんてほとんど見えないものね。
そう思って、夕食後、やっと星が見える程度に暗くなってきた空を眺めた。庭の芝生に寝転がって。
風が吹いているせいか、少し、寒い気がする。夏なのに。

「どれが織姫と彦星なのかな……。」
ちょっと前までイベントの主役だった二人がどこにいるのか、この降るような星空の中ではまったくわからない。
まあ、ちょっと光量多めに輝いてくれていたとしても、この時間、どの辺にあるのかなんて、私にはわからないんだけどね。


「……ハルヒ。」
そういえば、私はこいつに名前を呼ぶことを許可した覚えはないわ。しかも呼び捨てで。
従兄弟でも苗字は違うんだから、許可が無い限りは「涼宮さん」とでも呼ぶべきよ。
こいつが名前で呼ぶから、従兄弟AやBや他の親戚も私を名前で呼ぶのよ。……全部、キョンが悪いのよ。

なのに、こいつはさらに無遠慮を追加して、私の隣に寝転がりやがった。
許可してないわよ、と言おうと思ったけど、無視することにした。

「なぁ、ハルヒ。」
無視。
「……その……悪かった。」
……無視。
「お前、ああいうの、イヤだったんだな?」
……。
「……ここの連中、みんな男ばっかだろ? 俺も、妹とかいないし、つい……その……」
「……なによ。」
「その……お前はイヤなのかもしれないが、やっぱり……お前は、ちょっと……特別だ。」
「……私はあんたの妹じゃないわよ。あんた、妹萌えだったの?」
「断じて、違う。それと『萌え』とか言うんじゃありません。」
「じゃあ、なによ。」
「その……アレだ。うまくは言えないが……ハルヒは……」

--

それから、2週間後。
私は日本中で一番有名な待ち合わせスポットで、キョンを待ってる。
あの時、中断された天体観測を、仕方がないからプラネタリウムで間に合わせるためによ。
もちろん、キョンの奢りで。
でも、こんなごちゃごちゃした人ごみの中に、いたいけな小学生を一人で待たせるなんて、喫茶店奢りの刑も追加してやらなきゃいけないわね。

それにしても、こんなありきたりの場所しか指定できないなんて、キョンの学生生活がいかに女っ気がないのか、目に見えるようだわ。
私の従兄弟なのに。情けない。
次は……次は、私がもうちょっと気の利いた場所を指定してやろう。
キョンにも、人生経験が必要よ。
それと、少しは語彙を増やすために、本を貸してやるのもいいかもしれないわね。
あの時のキョンの発言は、何に怒ってたか忘れちゃうくらいに意味不明だったもの。
……あんなことしか言えないなんて。

「ハルヒは……その……ハルヒだから、特別なんだ。」


……ほんと、バカ。

投稿: ふろん子 | 2007年2月27日 (火) 02:09

ふろん子さん、こんばんは^^
Jリーグ開幕しましたね。ふろん子さんは等々力に行きました?ACLも楽しみですね^^

妄想ストーリー第二弾まであるとは!!
しかも、今度はハルヒのモノローグで!!
とても面白かったですよ。楽しく読ませていただきました。
可愛く甘酸っぱい物語を書いて下さってありがとうございます^^

これだけのものをさくっと簡単に書いたわけはなく、時間を見つけながら読む僕らを楽しませてくれるために、一生懸命書いて下さったのだと思います。
おかげさまで、とても楽しく読ませていただきました。
それに、こうやって頭に浮かんだことを書き込むことを楽しんでいただけたのでしたら、僕としてもとても嬉しいです。
これを機に、妄想をどんどん書いていっていただきたいと思ってしまいます^^

>・ハルヒの独白はキョンの2倍はウザい。(笑)

とのことですが、すげぇ可愛いですよ^^
子供と女の間で揺れている「少女」な感じがすごくよく出ていて。さすがは女性!
お姫様抱っこからの一連の流れなんてもう、最高ですね!!

文学的文章を書きなれていない、とのことですが、そもそも文章を書きなれていらっしゃるのか、よく整理されて書かれていて、とても読みやすいですよ。
その上、情の流れ、盛り上がりが感じられて。
その辺り、ハルヒに対する感情移入のなせる業なのかもしれませんね^^

可愛らしい少女の恋心が感じられるショートストーリーで。なんともいえない甘酸っぱい気持ちにさせていただきました。
しかし、5歳下の小学生とデートかぁ。ひょー。たまんねぇ!!
さり気に「キョンはシスコンのロリコン」という主張を取り混ぜていただけたようで、ありがとうございます(笑)
読んでいてすごくガソリンを補充された感じで。ヤバイ妄想が頭の中で煌きまくっております^^

オリコンのランキングで気になって作品を見て気に入ったとのことですが、柔軟に興味を広げていく姿勢は素晴らしいですね。
僕もいろいろ興味を広げてみようという気にさせられます。
今後もハルヒの世界は原作も春、夏に新刊が出るようですし、まだまだ広がりを見せてくれそうです。
これからも一緒に楽しんでいけたらいいなぁと思っております^^

また、いろいろ気軽に書き込んで下さいね!!
ではでは~

投稿: だんち | 2007年3月 5日 (月) 01:02

こんにちは。mementoです。
とりあえず妄想が暴走するままに書き上げた続編SSだったんですけど、楽しんでいただけたようでなによりです。

>行動を読まれた!!とか思って意表を突かれてしまった。

や、実はそんなに読んでたわけでもないんですけどね。
ふろん子さんがコメント欄に書かれていたSSが非常によかったんで、それに感想書こうかと最初は考えてたんですが、そこはそれ、なにしろ天邪鬼野郎なんで。
普通に書いても面白くないかな…と、続編を用意していたら、いつのまにかだんちさんが記事にされてて。じゃあこっちに送るか、と、まあ、そんな程度でした。おかげ様で当初予想していた以上のサプライズになったみたいで、僕としては嬉しい限りなんですが。

>情景がものすごく具体的に浮かびます。映像で。

文章が映像的ってのは、ときたま僕の書いたものを読んでくれた人からもいわれることですけど、うーん…でも自分じゃそれ、よくわかんないんですよね。てか、こういうふうにしか書けないので。
もっとも、ふろん子さんのSSを読み終えた直後に僕の頭に浮かんだのが、麦藁帽子被ったハルヒと、彼女と手をつないでるTシャツ姿のキョン、っていう映像で、そこから頭にあった一連の絵を文章化していった感じなので、映像的になるのは当然なのかもしれません。
ちなみに僕、一応“年上のいとこ”なんですけど、小さい頃、結構仲良くていっしょに遊んでた女の子のいとこ(一人っ子じゃありませんが)とは、別に恋人とかにはなってません(当たり前だ)。それどころかいまだに独身の僕より先に、さっさと彼女、結婚しちまってます。まあ、現実なんてこんなもんですな。

>かつてのキョンの舎弟だった谷口が組織の実権を握り、キョンの抹殺を目論むのだった。

なんか、死亡フラグ臭プンプンな役どころですね…。映画とかだとこういう役は、ラストで小者キャラに殺されるのが定石ですが…谷口より小者ったら…コンピ研部長?
そしてキョンとハルヒの最後は、「俺たちに明日はない」のボニーとクライドの最期しか思い浮かばなかったり。
…えっと、誰かマジでだんちさん原案の続編SS書いてくれないかな?(僕には無理です)

投稿: memento | 2007年3月11日 (日) 16:39

mementoさん、こんばんは^^
やー、非常にナイスなタイミングで続編を投稿していただけたので「やるな、ブライト」などと唸ったのでございますよ。
mementoさんに続編を投稿していただいたことで、コメントをピックアップしただけにとどまらない厚みが出て。こうやって取り上げた甲斐があったというものです。

>ふろん子さんがコメント欄に書かれていたSSが非常によかったんで、

いやぁ。本当に素晴らしくってびっくりしましたよね。そりゃ続編も書こうってなもんだし、絵も描きたくなっちまいますってなもんですよね^^

>もっとも、ふろん子さんのSSを読み終えた直後に僕の頭に浮かんだのが、麦藁帽子被ったハルヒと、彼女と手をつないでるTシャツ姿のキョン、っていう映像で、

そうそう!!読んでいてその情景がものすっごく映像として浮かびます。その情景を表現しようと文章化されたことがよく分かります。
しかも、感想でも書きましたが、秒単位でカットが浮かぶんですよね。
それは、多分改行のタイミングや各行の文字数なんかの影響もあるんだと思います。

そういうことでいうと、こうやってふろん子さんのSSとmementoさんのSSとが並んでいると、それぞれのパーソナリティが表れていて非常に面白いな、と思います。

ふろん子さんのSSは、ハルヒの女の子の心情を描こうとしているところから、非常にエモーショナルで。
なんていうか、電話口でことの顛末をじっくり聴いている感じというか。そうそう、話しかけてくる感じなんですよね。
だから、物語として書かれながらも、生々しさがあるんですよね。

mementoさんのSSは、映像が持つ青春の瞬間を伝えてこようとするもので。やはり非常に詩的なものを感じます。
その瞬間の青春を感じるのが、最後の三行で、特にラストの

「さっきからきつく握り締められて、痛いくらいなんだ。」

は、とにかくたまりません。

「麦藁帽子被ったハルヒと、彼女と手をつないでるTシャツ姿のキョン、っていう映像」

が、「痛い」という感覚の言葉に帰結するところが、なんだかもう、泣けるんですよ。
青春は甘酸っぱいという言葉でよく表現されますが、むしろ「痛い」という感覚の方が的確な気もします。痛いくらいの幸せだったり、痛いくらいの友情だったり、恋だったり。
草の匂いの描写もそうなんですが、非常に体験的、感覚的なSSで。

性質や個性の違う傑作SSがこうやって並んで楽しめるということは、非常に贅沢なことで。
楽しませて下さって、本当にありがとうございました^^

>僕より先に、さっさと彼女、結婚しちまってます。まあ、現実なんてこんなもんですな。

いやー。意外と初恋の相手はmementoさんだったりするのかもしれませんぜ。女の子からすると、そういうことはやっぱりあるみたいですね。

>…えっと、誰かマジでだんちさん原案の続編SS書いてくれないかな?(僕には無理です)

あははは(笑)僕にも無理です!!
谷口、すっげぇしょぼく死にそうですよね。自分が飼っている大量のピラニアの水槽に落ちて、しばらく激しく暴れているんだけど、血と肉片が浮かんできて…みたいな。
僕の中でキョンとハルヒの最後は陣内孝則主演の「ちょうちん」みたいに、幸せな家庭を築いた後に…なんていうのがいいかなぁ、なんて思ったりします。
…どんなストーリーだか(笑)
ちなみに、最初ハルヒを情婦にしているヤクザは担任の岡部で。ファザコンハルヒがうっかり担任とデキちゃうっていうのはなんだかリアルでやーねーって感じでさぁね^^

そんなディテールばっかり増やしつつ。またmementoさんの妄想が走る時を楽しみにしております。
ではでは、またです!

投稿: だんち | 2007年3月14日 (水) 21:35

「是非SS書いてみて下さい。」とか言われて引っ込みがつかなくなり、参考にと思ってこのSSを見てみたのですがふろん子さん、本当に原作を読まずに書いたんですかこれ?
ハルヒがキョンの従妹になっている時点で原作でのキョンの初恋の相手が従姉妹のお姉さんだったという設定を思い出すんですけど。
一人っ子の娘といえばたまたま僕が最近レンタルビデオで借りてきた「ひぐらしのなく頃に」の罪滅し編(原作では「解」の方に収録)も前半部分に関していえば見方によっては父親と一人っ子の娘という関係が主軸になっていると言えるかも。具体的な内容については様々な事情によりここでは割愛させていただきますが。
「キョンはシスコンのロリコン」という主張も分裂とかでのミヨキチに関する発言とかを考えるとある意味当っているかも。
僕には従兄弟は結構いるけどだいぶ年上の人が多かったりして年の近い人、それも異性となるとあまりいないのでこういうのはある意味未知の世界に近い部分があるのですがだんちさんの考えた十年後以外は読んでいて頬がゆるみっぱなしでした。
まだSSは完成していませんが実際に書いてみると普段色々なサイトで読んでいるSSとか漫画とかのストーリーがいかに苦労して考え出されたのかがよく分かってきました。
「こういう設定でこういうオチにしたら面白いんじゃない?」というのが思いついても実際に書くと「あれ?この人はこの状況だったらどういう行動を取るんだ?」と思ってしまったり逆に書いていく内に登場人物が勝手な行動を取っていつの間にかストーリーが完全に脱線してしまっていたり。
特に性転換物のように設定が原作と一部変更された物は細かい喋り方とかにぼんやりとしたイメージはあってもはっきりとした答えがないので余計にややこしかったりして執筆は順調に遅れています。

投稿: Y | 2008年4月14日 (月) 01:55

Yさん、こんにちは。
ふろん子さんが書かれたSSを読んで下さって、またコメント欄も全て読んで下さってコメントをありがとうございます^^

原作を読まれていなくても、アニメーションから伝わってくる作品、キャラクターの魅力がこうして普段SSを書かないふろん子さんを突き動かしたようです。その行動力、瞬発力、興味を持ったものに対してオープンに接する姿勢など、本当に素晴らしいですよね!

YさんもSS頑張って下さい^^
萌える気持ちや「このキャラはこうだよね!」というようなご自身が感じた感覚を文章に書き表したりということは、やはりとても楽しいことだと思います。
是非楽しく書き上げて下さいね!

>父親と一人っ子の娘という関係が主軸になっていると言えるかも。

なるほど。「ひぐらし」は僕は相変わらず全然見ていないのですが、物語やキャラクターを作っていく上で家族との関係や育ち方は重要なものになりますから、そういう観点でいろんな物語を見ていくことも、とても有意義な視聴体験になりますよね。

>「キョンはシスコンのロリコン」という主張も分裂とかでのミヨキチに関する発言とかを考えるとある意味当っているかも。

やった!同意を得た^^
ある種、カウンターなところもあると思うんですよ。同年代との恋愛に向き合うことから、まだ逃げている部分というか。

>だんちさんの考えた十年後以外は読んでいて頬がゆるみっぱなしでした。

あははは(笑)そんなところまで読んでくれてありがとうございます^^

>まだSSは完成していませんが実際に書いてみると普段色々なサイトで読んでいるSSとか漫画とかのストーリーがいかに苦労して考え出されたのかがよく分かってきました。

あぁ、それはとても素晴らしいことですね。自分でもやってみる、ということはとても尊い行動だと思いますし、その上でそういったことに気付いていける、ということはとても意味のある経験だと思います。ご自分でも物語を作ることで、様々な物語がいろんな想いが込められていることがより分かっていって、更に多くの作品を楽しんでいくことに繋がると思います。
物語作りの世界に、ようこそ^^

共々に、物語を作っていくことを楽しんでいきましょう。
完成してどこかにアップしたりしたら、是非教えて下さいね。

ではでは、またです^^

投稿: だんち | 2008年4月22日 (火) 03:26

「やらなくて後悔するよりもやって後悔した方が良い」ということで一応SSを書き上がっている部分までホームページにUPしました。
というかしばらくホームページをいじくっていなかったのでエディターの操作の仕方から思い出していく方が大変だったり、これを機に他にもSSを書けるようになっていったらいいなあと思っていたりします。
http://www.k2.dion.ne.jp/~kb1192/enter.htm

>物語やキャラクターを作っていく上で家族との関係や育ち方は重要なものになりますから、そういう観点でいろんな物語を見ていくことも、とても有意義な視聴体験になりますよね。
そういえばまさしく父親と一人っ子の娘という関係が主軸になっていると言える映画を思い出しました。ポケモンの映画の三作目「結晶塔の帝王 ENTEI」です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%87%E5%A0%B4%E7%89%88%E3%83%9D%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC_%E7%B5%90%E6%99%B6%E5%A1%94%E3%81%AE%E5%B8%9D%E7%8E%8B_ENTEI
(以下、「結晶塔の帝王 ENTEI」に関する説明及び考察を長々と書いているのでネタバレして欲しくない方や読むのが面倒くさい方はスルーして頂いてもかまいません。)
この映画は冒頭でシングルファーザーである父親が失踪し、一人取り残された少女ミーが「寂しい」とつぶやきながら父親が失踪した遺跡で発見されたというアンノーンのパズルをクロスワードパズルの要領で「papa」「mama」「me(ミー)」と並べるシーンが印象的でした。
作中で彼女はアンノーンの力により伝説のポケモン、エンテイの姿をした父親の幻を作り出し主人公であるサトシの母親を催眠術のような力で操らせて母親役をさせ、家を謎の結晶に覆われた巨大な塔に変えてまやかしの両親と共にそこに閉じこもるのですが、「涼宮ハルヒの憂鬱」を読んだ後でこの映画を見返したときにはこの映画の結晶塔という物が、外部にある現実を排除し中には一人の少女が望んだ仮初めの現実が広がっているという点では「涼宮ハルヒの憂鬱」における閉鎖空間、あるいは「消失」において長門が作り出した非日常のない世界ととても近い物のように思えました。
そう言えばこの二つ(「消失」を含めれば三つ)の作品ではどれも観客、あるいは読者にとっての非日常の世界の始まりに本というアイテムが大きく関わっているという点も共通点として挙げられると思います。
映画「結晶塔の帝王」でミーの元に現れた父親シュリー博士の幻は彼女が読んでいた絵本に出てくるエンテイの姿をしていましたし、「憂鬱」で長門が最初にキョンに自分の正体を教えたときには彼に貸した本に挟まっていたしおりに書いたメッセージで呼び出していましたし、「消失」でキョンが宇宙人、未来人、超能力者の存在する世界へ戻るためには文芸部室に置かれている本に挟まっていたしおりに書かれた条件をクリアしなければなりませんでした。

他にも僕が知っている現実逃避(引きこもり)からの脱出をテーマにしたアニメとしてはジブリの「猫の恩返し」があります。こちらは物語自体が原作者の前作であり同じくジブリで映画化された「耳をすませば」の主人公が書いた物語だという裏設定があり、そう言う意味ではこれも本というアイテムが重要な位置にあると言えなくもないです。どっちかというと本は「耳をすませば」のほうの重要な鍵なのですが。

投稿: Y | 2008年5月 5日 (月) 00:52

それなりに面白い!
 チョット次元の違う「閉鎖空間」(妄想空間かな?)
が、複数存在しかつ連続しているような、尿なモトイ、
妙な感覚に堕ち逝ってます。
 こういう、カオスな楽しみ方ができるのも「ハルヒ」
だからですかね?

投稿: H原人 | 2010年11月21日 (日) 15:10

>H原人さん、初めまして。こんにちは。
これまでも、アンケートフォームからコメントを下さったり、ダウンロード販売作品のレビューを書いて下さったり、いつも本当にありがとうございます!!
作品を楽しんでいただけて、本当に嬉しく思っております!!

ふろん子さんのSS、面白いですよね!!
なるほど、確かに「妄想」はある種の閉鎖空間ですね^^
そこで作り変えられた世界がいくつもあってもおかしくないですもんね。
尿な感覚のものも含めて(⌒▽⌒)

世界観が本編中で語りつくされていなくて、様々な可能性を感じさせてくれることで、「カオスな楽しみ方」ができるのでしょうね。
だからこそ、二次創作もいつまでもしてしまいます^^

過去の記事もこうして楽しんでいただけて、嬉しいです!

これからも、どうぞよろしくお願いいたします!!

投稿: だんち | 2010年12月 3日 (金) 04:47

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