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2007年4月12日 (木)

「ロケットガール」第7話を見た。

 こんにちは、だんちです。WOWOWノンスクランブル放送にて「ロケットガール」第7話を見ましたので、感想を書きたいと思います。
 今回も一週間経ってしまいました。ということで、要点を手短にという感じで。
 原作は未読。アニメーション作品として楽しみつつ、中瀬理香さんのシリーズ構成作品として、物語構成の技術について学んでいく視点で視聴しています。

 ちょっと先週大忙しで、見るタイミングもだいぶ遅れてしまいました。
 もうちょっと余裕を持って視聴したいなぁ…。

 それはともかく。
 茜ちゃんの登場と、ゆかりの心理変化の回でしたね。
 シリーズが新しい展開へと進んでいく切り替えのお話で、この回もまたこなすべき情報量とディテールが多く、非常にまとめるのが大変なものだったと感じます。
 だけど、説明的にはしないように、キャラクターの言動で展開していこうとする姿勢はとても丁寧で、いつも勉強になります。

 個人的に強く持っている視点、ゆかりが親や大人を求めていく物語、という見方は、第6話を受けて「家族の絆を求めていく」という視点に発展していっているわけですが。
 その観点から言うと、今回、ゆかりは明確に「家族」という空間を得ていましたね。

 ゆかりが母親とマツリと一緒に食事をしているシーンは、印象的でした。

 第1話では、海外に旅立つ娘の見送りをすることもなく仕事をしていた母親だったわけですが。
 「死ぬかもしれなかった」娘の帰還を受けて、食事の用意をして一緒に過ごす。
 話していることだけ聞くと、割り切っているかのようなんだけど、1日だけでなく、他の日も一緒にいて、ゆかりがテレビを見ている時に食器洗いなんかをしていて。
 その行動が明らかに第1話と違うんですね。

 「宇宙飛行士になるんだから、死ぬことだってある」
 ということを、実際に覚悟したであろう母親だからこそ、少しでも一緒にいようという行動になっているように見えました。
 マツリの存在も大きいのかもしれませんね。
 ゆかりにとって命の恩人でもあり義妹でもあり、そしてまた寛に似たところを持つマツリ。
 ゆかりとマツリが帰還したことは、母親にとっても絆として感じるものがあったのかもしれません。

 ともかく、ゆかりは命を掛けたことで、母親、父親、そしてマツリとの家族の絆を得ることができました。

 家族の団欒も、父親はいないけど味わうことができた。

 では、その先は?

 ということになるわけですね。
 今度は、彼女は外に出て行かないといけない。
 社会に対して、どういう自分であるか、を見つけなければならない。

 いい大学に行って、いい企業に入って、というためにいい高校に入って、女子高生をやっている。
 というような、自分が何者であるかを見失った状態の生き方は、宇宙に行き、家族を得てしまってからは、魅力の無い、意味の無いものになってしまうわけですね。

 口では「あたしは普通の女子高生なんだ!」と言うし、「父親を連れて帰る」と言うんだけど、もう彼女はそんなものではないし、得るべきものは得ている。
 彼女の心にあるのは、垣間見た宇宙がもたらす興奮。

 目的は、父親を連れ帰ることだったかもしれない。
 でも、そのために訓練努力を重ねていき、宇宙を見る。
 それは、努力が報われ、一つの結果を得た瞬間だと言えるでしょう。

 名誉でもお金でも無い。

 自分が汗を流して、共に苦労する仲間と共に進んできた結果得た領域。

 それは、物語中では具体的に「宇宙」として描かれるわけだけど、その「宇宙」は実は誰もが経験する普遍的な領域なのかもしれませんね。

 家族を得て、孤独ではなくなったゆかりは、ある種の精神的な欠陥を負った子ではなくなりました。
 そうなると、今度は自分の目の前には「社会」というこれまた別の「宇宙」が広がることになります。
 自分は家族に問題を抱えた孤独な少女である、というインナースペースに苦しむ必然がなくなるわけですから、今度は目の前に広がる世界に踏み出さなければならなくなるわけですね。

 後輩から憧れられ、宇宙飛行士の先輩からはテレビを通じて励まされる。だけど同時に、自分が望んでいると思っているし、自分がそうだと思い込もうとしている「普通の女子高生」として生きる道も選択できる。
 目の前に突然広がる「社会」という宇宙では、自分の存在が非常に曖昧なものになってしまっている。
 その変化、その状況に戸惑うゆかりなわけですが。

 自分が踏み込んだ領域に対する興奮は、確実に彼女の心にある。
 その気持ちを認めようとしないのは、年相応の臆病というところなのでしょうね。

 でも、茜がSSAの基地にやってきてしまう。
 状況の変化、心理面の変化。
 得るべきものを得てしまったゆかりはそういった問題に直面して宙ぶらりんなわけですが。
 果たして、今後どうするのか。

 これまでの「家族を得る」というテーマから、「社会に出る」というテーマに変化発展していくのかな、と今はなんとなく思っておりますが。
 どうなっていきますか。
 家族との今後の絡み、大人達との絡み、同年代との絡み。
 そういったところにも着目しつつも、今後のゆかりの変化がどう描かれていくのか、とても楽しみです。

 そして、ゆかりが宇宙に出ることで垣間見た領域。
 それは、誰もが経験する領域であろうという物語としての疑似体験性というものにも、注目していきたいと思います。
 次回も楽しみです!

 ではでは、またです!

 参照:「ロケットガール」第1話を見た。 「ロケットガール」第2話を見た。 「ロケットガール」第3話を見た。 「ロケットガール」第4話を見た。  「ロケットガール」第5話を見た。 「ロケットガール」第6話を見た。
    :「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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