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2007年4月14日 (土)

「ロケットガール」第8話を見た。

 こんにちは、だんちです。WOWOWノンスクランブル放送にて「ロケットガール」第8話を見ましたので、感想を書きたいと思います。
 要点を絞って、手短に、ということを心がけつつ。
 原作は未読。アニメーション作品として楽しみつつ、中瀬理香さんのシリーズ構成作品として、物語構成の技術について学んでいく視点で視聴しています。

 前回から本格的に登場してきた茜ちゃんが、宇宙飛行士を目指し頑張り、その姿を見たゆかりもまた宇宙に飛ぶ決意を改めてする、そういうエピソードでしたね。

 「家族」という問題をクリアしたゆかりにしてみたら、もう一度宇宙に上がる理由は無かったわけですが。
 茜に火をつけてしまった責任だったり、垣間見た「領域」に対する未練だったり、そういったものが彼女を引き止めた、というところなのでしょう。

 でも、茜という存在はここからより大きくなっていくのかな、とも感じます。

 というのも、SSAにとって茜は、初めて現れた自分から「宇宙に飛びたい!」という強烈なモチベーションを持った飛行士候補だからです。
 その辺り、一番感じているのはさつきのようですが。
 茜は体力が無く、身体も弱い。
 だけど、誰よりも一番意思が強いし目的意識が前向きで明確。
 「自分を変えたい」という欲求は、非常にプリミティブで、でもだからこそ目的に対して純粋に向かっていける。
 それは、安川、ゆかり、マツリには無かったもの。

 宇宙に上がって掴む「領域」を誰よりも渇望している人材である茜。
 さつきは茜のインテリジェンスの高さを評価していることを口にしますが、それよりも意思の強さを一番評価しているように見えました。

 ゆかりは、体力の無い夢見がちな後輩を「宇宙に連れて行ってあげる」などと言っているわけですが、こりゃ抜かれるだろう、と見ていて思います。
 ゆかりが今の、半端な気持ちのままだと。

 努力して必死になって、仲間と協力しあって、仲間を信じて、そして掴む「宇宙」という領域(それは、心と身体と命とで感じる、「報われた瞬間」という、普遍的な領域とも捉えられる)。

 その領域は本気で望んで、本気で取り組まないと、掴むことはできないでしょう。

 一回目の打ち上げでゆかりが掴んだ領域のことを思うと、ゆかりにとって、父親と言う存在、家族という存在を得ることは、それだけの本気度によってもたらされたものだ、と見ることができるのでしょうね。

 今まで、変則的な打ち上げ計画を余儀なくされていたSSA。
 予算が打ち切られる。1回だけの約束だという女子高生アルバイト宇宙飛行士。ほぼぶっつけの新燃料。
 だけど、ゆかりが宇宙に上がったことで、予算が確保され、経験が蓄積され、そして何よりも「宇宙に上がりたい」という熱意を持った宇宙飛行士候補がやってきた。

 これまでの、まさにゆかりの家庭環境そのもののように「正常ではなかった」SSAが、実にまっとうな、正常な状況へと変化をしてきているように感じます。

 と、なると。
 ここからが「直球」ということになるのでしょうね。

 ゆかりが、これまで明確な問題に直面していただけに、ここからどれだけ真っ直ぐに目的に向き合えるのか。
 そこをどう見せてくるのか。
 とても興味があります。

 それにしても、ここまでSSAの面々だったり、ゆかりだったりマツリだったりが、「有人ロケット打ち上げ」という題材に対して、非常に変則的な描かれ方をしていたもんだから、ここに来て現れてきた茜があまりにも真っ直ぐで、ものすごく印象的なのが面白いですね。
 SSAの面々にしても、あまりにもロケット打ち上げという目的に対して純粋すぎるもんだから、ああなわけですが。その意味では、茜はまさにSSAの彼らと「同じ人種」ですよね。
 「報われるという領域」に対して、ものすごく純粋。

 一回目の打ち上げは、スタッフもパイロットもそれぞれの意味で純粋だったけど、純粋さの結束は無かったわけですね。
 では、次は…。
 というところですね。

 これはもう。
 熱い展開が待っている!?

 こうやって展開を追っていると、王道スポコン的なストーリーラインも感じます。
 シンプルなストーリーラインに、丁寧なキャラクターの出し入れ。ディテールの積み重ね。
 実はけれん味はあまり無く、実直に進められていく物語。
 そして、それを地味になりすぎないように、キャラクターの親しみやすさを丁寧に演出していく。
 僕はこういうのはとても大好きです。

 ぐいぐいじわじわ、熱くなっていって欲しいなぁ。
 茜なんて、実はかなりヤバイキャラだろうし、何やってくれるのか、すごく楽しみです。
 中瀬さんは次いつ脚本やるんだろう。

 何はともあれ、今後の展開がとても楽しみです。

 以上で「ロケットガール」第8話の感想を終わります。
 またです!

 参照:「ロケットガール」第1話を見た。 「ロケットガール」第2話を見た。 「ロケットガール」第3話を見た。 「ロケットガール」第4話を見た。  「ロケットガール」第5話を見た。 「ロケットガール」第6話を見た。 「ロケットガール第7話」を見た。
    :「なぜアニメの感想を書くのか。どういったスタンスで書くのか。」
    :「物語り人(ものがたりびと)」であること。…学習機会レポート2
    :「物語作りの基礎。普遍的土台と誇張表現の調和により生まれる適度な感情移入…学習機会レポート」

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