涼宮ハルヒ二次創作小説三題噺、山崎しんのすけさん作「デパートを出よう!」第3回
こんばんは、だんちです。
挿絵が完成しましたので、涼宮ハルヒ二次創作小説三題噺、山崎しんのすけさん作「デパートを出よう!」の第3回をアップいたします!
間が空いてしまってすいませんー…。
お題は「コンドーム」「首輪」「マイケル・ジャクソン」。前回までに「首輪」「コンドーム」のキーワードが使われて、残すところは「マイケル・ジャクソン」という最大の難問でございますね!どうなりますか!!
この難題に果敢に挑み、素晴らしい二次創作小説に見事仕立て上げた山崎しんのすけさんの小説は、ホームページに沢山アップされております。同人誌の通信販売もございます。サンプルも読めますよ!
また、山崎しんのすけさんは13日の涼宮ハルヒシリーズオンリーイベント「禁則事項ですキョン君(はあと)」にサークル参加されます。新刊が出るようですよ!お時間のある方は是非「人生Underconstruction」のスペースにGO!!
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ドアが開いた。
後ろのドアも開いた。
(後ろ?)
壁側に突然出来た扉が何故か開くと地平線の彼方までかと思えるくらい延々とエレベーターの室内が続いていた。
もちろん、すべて満員だった。
その満員の合わせ鏡みたいな空間に充満した目のくらむような数の群衆が、一斉に出口に向かって殺到した。
つまり、俺のいる方だ。
文字通り、何らの修辞も必要としない圧倒的な人の波によって俺は、状況に驚く暇もなくきわめて散文的に情け容赦なくエレベーターの外に叩き出されたのである。
ここで、人称代名詞に注目していただきたい。
俺たち、ではなく、俺、だ。
「キョン!」
ハルヒが不安そうに叫ぶ。
手を伸ばす。
届かない。
上へ向かう乗客がエレベーターに押し寄せた。
その人並みはずれた馬力をもってしても圧倒的な物量にあらがうことはできず、ハルヒはエレベーターの奥へと押し込まれた。
ハルヒがなにか叫んだ。
アナウンスがうるさくて聞き取れない。
俺は上に行ってろ、と言うつもりで天井を指さし、続いてカメラを構えるときの手の形をして見せたが、エレベーターの扉が遮るように閉められたため必要な情報がハルヒに過不足なく伝達されたかどうかは判別つかなかった。そもそもあのエレベーターの中の情景を見てハルヒは何とも思わなかったのか?とはいえ、便所にいた古泉――本物か偽物かもわからないが――の言うとおりあれがハルヒの作り出した新種の閉鎖空間とやらの作用だとすると、一般人の存在感を平面としか感じていないというのはハルヒの内面的な認識であり、とすればあれもエレベーターが込みすぎて迷惑、というハルヒの心理が現実に反映されているだけであって、ハルヒにとってはすべて普通の現実として目に映っているのかもしれない。ツケを払わされるのは俺だ。納得ずくとはいえ、やっかいな話だ。
登りはじめたエレベーターを横目に歩き出した俺は、しばらくするとなんとなくあたりの空気が変わるのを感じる。誰かが俺の墓の上を歩いてやがる、っていうのはこういう感じか?怖いもの見たさ。ちらり、と横を見る。
案の定、平面の母親が平面のベビーカーを押しそれに乗った平面の赤ん坊に平面の幼児がまとわりつき平面の父親が我関せずといった様子でテレビのカタログを眺めている。
もう少し精神的に余裕があれば前から見たらどうなるのだろうとか考えるところなのかもしれないが、俺はそんなことを考えるほど知的好奇心が発達していないらしい。そんな勿体ない、と言いそうな奴の顔がいくつか浮かぶが、これもそう悪いことじゃないさ。人間には知的好奇心よりも大事なものがある。平穏だ。この状況で平穏あるいはそれに近いものを手に入れる方法は、ずばり言って人のいないところに行くことだ。で、俺は6階の中古カメラ売り場に向かったハルヒと落ち合わなきゃならない。
だから、俺は階段へと向かった。
エレベーターにエスカレーターと上下に移動するための安楽な手段に事欠かないこのデパートという場所に於いて、階段を使う必然性といえば、お客様優先を義務づけられている手ぶらの店員が移動するかあるいは体育系部活の罰ゲームくらいしかないだろう。つまり、確実に人混みを避けることが出来る。明快だな。
どうにか階段にたどり着いた俺は、万一他人とすれ違ってもパニックに陥らないようにと階段の端に寄って壁に手をつきなるべく下を向いて歩き始めた。つーかここは何階だ。1階かよ。まるまる6フロア登るのか。休日にまでこんな運動はしたくねえな。しかも下を見ながらだ。気が滅入るし足も疲れる。踏んだり蹴ったりだ。ぶつくさ言いながらも俺は階段を登る。
「…………さあ~い」
俺の耳に、スウィートな朝比奈ヴォイスが届いたような気がした。幻聴か。かなり疲れているらしい。まあ仕方もないさ。これだけ痛めつけられればな。ああラブリーチャーミーな部室専用メイド様の温かいお茶が恋しいぜ。
「すいませ~ん。道を空けてくださ~い。急いでるんです~」
いや。
幻聴じゃなかった。
俺は禁を破って顔を上げた。
眼下から、ウサギの着ぐるみを着た女性が階段を駆け上がってきた。
顔の部分が開いて中の顔が見える。朝比奈さんだった。
彼女の着ている着ぐるみは白くてフワフワして本当に柔らかそうでまさに朝比奈さんのイメージにぴったりだったが、俺が注目したのは彼女が首からぶら下げている、掛時計としか思えない巨大な懐中時計だった。
「何やってるんですか朝比奈さん」
すかさず呼び止める俺を、朝比奈さんは悲しそうな目で見て首を振り、
「違うんです~。わたしはただのウサギです。それだけなんです」
どこかで聞いたような聞かなかったようなセリフを言った。
「駄目です。急がないと、間に合わなくなっちゃいますぅ~」
再び駆け上がる朝比奈さんを俺は呼び止めようとしたが、朝比奈さんはムチャクチャ女走りなのに驚異的な速度で階段を駆け上り、見る見るうちに俺との距離を引き離していく。
南無三。
俺は朝比奈さんの後を追って走り出した。階段の一段飛ばしなんて野球部がやってるのを見たときにはご苦労さんとしか思わなかったが、今度見かけたら少しは同情してやることにしよう。なんてことを言っている場合じゃないか。
「朝比奈さん!待ってください!」
「駄目なんですぅ~。時間が無いんでぇ~す」
「なんで時間が無いんですか。ここでは時間が動いていない。俺はハルヒと店内を散々冷やかし倒してきたはずなのにさっきペット売り場を離れてから5分くらいしか経過してません。朝比奈さんはひょっとして何か知ってるんじゃないんですか。時間の異常を計測した未来に指示されて修正しに来たんじゃないんですか。どうすれば時間は動きだし俺たちは閉鎖空間から解放されるんですか。その時計は」
突然、足元ががくん、と揺れた。
俺はバランスを崩し、階段の上に倒れ込んだ。
動いていた。
階段が動いていた。いや。動く階段は普通階段とは言わない。
そう、非常階段であるべきそれはもはやエスカレーターと化していたのである。
朝比奈さんの姿を確かめるべく顔を起こした俺の視界を、突然広がった白くてフワフワしたものが遮った。
それは明らかに、先程まで朝比奈さんが身につけていたウサギの着ぐるみであった。一瞬、顔を埋めて香りを吸い込んだり吸い込んだり吸い込んだり吸い込んだりしたらどうだろうという悪魔の囁きにそそのかされかけたが、俺はサタンの誘惑を退けるイエスのように雄々しく着ぐるみを振り払った。
客用としてあり得ないスピードで上昇を続けるエスカレーターの、俺から見て10段ほど上に立ったその人が俺を振り向いた。
それはあの伝説となったハルヒのバニー姿さえも霞ませようかというくらいの完全無欠のバニーガールさんであった。完璧なプロポーションに黒を基調にしたシックなデザイン、タキシードを着用したその姿が強調するのは大人の魅力である。
「時間平面が異なる振動数を与えられています」
バニー姿の朝比奈さん(大)が右手にあの巨大な懐中時計を持ったまま厳かに宣言した。
「回転軸が異なっているため同期できないの。是正しないと蓄積されたエネルギーは他の時間平面に波及していくわ。ドミノ倒しを想像してみて」
この人がここにいるってことは、前後の時間との繋がりは絶たれてないはずだ。古泉でなくても出入りができてるんだから。どうすりゃいいんですか。どうすれば出られるんです。朝比奈さん。
「わたしは朝比奈みくるではありません。今のわたしはお茶会へと急ぐウサギです。ここではそのように規定されているわ」
「そんなはずはない」
仮に今のここがハルヒの作り出したインチキ時空だとしても、ハルヒはあなたを見たことはないはずだ。だからあなたは外からやってきたはずだ。いや、そもそも古泉のことだってハルヒは超能力者だなんて知らないんだから――
「涼宮さんが閉鎖空間を創造するときに、道ばたの石ころの大きさや形をいちいち意識すると思う?彼女が世界を夢想して、余分なものを消したいと思っていなければそこにはあらかじめ彼女の知っている世界に属するものはすべて含まれているわ。だから涼宮さんの知らない事実がここにあったとしてもそれはなんの確証にもならないの」
いくら何でも心許なさすぎる話だ。それならあなたや古泉はなんのためにここにいるんですか。
「涼宮さんの中で私たちがいないのは不自然だという気持ちといて欲しくないという気持ち、二つの矛盾した感情がせめぎ合っているんでしょうね。だから無意識がどこかでつじつまを合わせようと頑張っちゃったのね」
朝比奈さんは時計を見ると形のいい眉を曇らせ、
「ごめんねキョン君。もう行かなきゃ。時間がないの」
だったらあなたの時計はちゃんと動いてるんですか。せめて今何時かくらい教えてください。
「禁則事項です」
言うなりバニー朝比奈さん(大)は再びエスカレーターを駆け登り始めた。
後を追うべく一歩踏み出した俺は猛烈な見当識喪失に襲われた。
無限に広がる大宇宙。
エスカレーターはもはやエスカレーターとしての体裁をなしておらずまるでガキの頃に見たアニメ映画に出てくる銀河鉄道のレールのようにうねりながらどこまでもどこまでも延びている。
その上を駆けてゆく朝比奈さんの姿はこの空間の物理法則的矛盾を隠そうともしないように遙か遠くにあり、あまつさえ俺のいる地点と約90度ずれた水平軸の上で何事もなく直立している。
俺はそれでも必死で前に進もうとした。
足を踏み出す。
エスカレーターという言葉が全くナンセンスになってしまった動く歩道だか無限軌道だかが唐突に速度を変える。
錯覚だ。わかってる。頭はな。
感覚は理解しない。ただ感じるだけだ。
朝比奈さんが振り向く。
「冷静に。宇宙には上も下もないわ」
どこの宇宙海賊ですか。
それ以前に何故宇宙なのですか。
朝比奈さんがなおも遠くなる。
足が滑った。
緩やかなカーブを描いている箇所だ。
よせばいいのにそこに限って外側に向かって傾いている。いわゆる逆バンクという奴だ。
こんなでたらめなシチュエーションでそこだけ律儀に働いた物理法則によって、俺の肉体は宇宙空間に投げ出された。ここはどうやらインチキ宇宙であり息もできれば体が破裂することもないが小癪なことに慣性の法則だけは生きており要するに俺の体は与えられた運動量を遵守したまま(旧)エスカレーターからぐんぐん離れている最中である。
それを認識した瞬間、パニックが起きた。俺の頭の中でだ。
俺が四方八方にでたらめに手を伸ばし暴れた結果、無秩序なモーメントが与えられた肉体はちょっと前に見たサーカスもののアニメに出てきた必殺技みたいにでたらめに回転し、結果として俺の頭の中で起こっているパニックの火に油を注いだ。
なんか掴まるもん。
なんか掴まるもん。
なんか掴まるもん。
掴んだ。
引っ張れ。
引っ張れ。
引っ張れ。
引っ張れ。
引っ張れ。
引っ
「何やってるのよキョン」
質問とは名ばかりで俺を非難する響きに満ちたその声に我に返った俺は、自分がスポーツ用品コーナーのぶら下がり健康器に片手で掴まり必死としか思えない勢いで懸垂を繰り返していることに気づいた。
バーを掴んだまま声のした方を振り向くと、ベランダの隙間に片足を挟んで身動きとれずにヒイヒイ言っている下着泥棒を発見したような目でハルヒが俺を睨んでいた。
「……」
「説明しなさい」
「……つまり」
「なに」
「宇宙だ」
「ハァ?」
「エスカレーターを登っていったらそこは無限に広がる大宇宙でな。銀河に果てしなく伸びるそのエスカレーターだか動く歩道だかを踏み外した俺は夢中で手を伸ばし何かに掴まった。それがこれだ」
「……あんたが今朝見た夢の話なんか聞いちゃいないわよ。散々人に探し回らせておいてオチがそれ?芸人なら弁当箱投げつけられるところだわ。あんたの団員貢献ポイントから5点減点するから覚悟しておくことね」
俺は飛び降りて湯気を立てそうな勢いで歩いていくハルヒの後を追った。
時計を見る。さっきよりは多少進んだか?もう記憶があやふやだ。今何時。そんな歌があったな。そうねだいたいね。午後。以上。
ファンタジー小説の中には御都合主義を逆手にとって、世界設定と絡めてしまっている奴がある。同じことが何度も繰り返されるのは、神がそれを望んでいたり、同じ運命を持った存在が別の世界にその都度呼び出されたりしているからだ。と。
なんでそんなことを今更思い出してるかというと、今の俺はパターンということを考えざるを得ない立場にあって、それはどういうことかと問うならばつまり、古泉、朝比奈さんと来たらもう一人大事な奴がいるだろう、とそういうことなんだ。
長門有希。
もしハルヒの無意識とやらが、そこにいないのは不自然、という理由で古泉と朝比奈さんを捏造したのだとしたら、SOS団の誇る無口キャラ(ハルヒ談)、長門有希も必ずどこかで出現するはずだ。
それは、いつだ。
そして、現れたら何が起こるのか。
通常時にはおおむね一般人である古泉や朝比奈さんと違い、長門は能力だけとってみれば、あいつこそ新世界の神だと勘違いする奴がいてもおかしくないくらいの存在だ。同僚には死神みたいな奴もいたしな。
で、このデタラメ空間だ。本物の長門には俺は全幅の信頼を置いているが、ハルヒの無意識とやらがでっち上げたまがい物なら話は別だ。古泉や朝比奈さんであれだけムチャクチャなことが起こったんだから、長門だったらデパート全体を変形合体させて巨大ロボにするくらいのことは普通にやりそうだ。ひょっとしたら包帯まみれの長門の代わりに俺がロボットに乗り込まされるのかもしれないな。悪いが俺は逃げるぞ。失望するなら好きにしてくれ。そんなうすら寒い小ネタに命を張ってたまるもんか。
と、案の定カメラ売り場では呪いのカメラ(そもそもそんな因縁物を普通のデパートに置くはずもないんだが)を発見できずにアヒルみたいな口をしていたハルヒが、気分転換と称して服飾フロアに移動しそこら中の店にケチを付けたおした後、しばし春休みの計画に思いを馳せていて(らしい)静かにしている間、俺が考えていたのはそういうことだったのだが、
「んー、意外と時間経ってないわねえ」
ついに自分の時計を見たハルヒがそう言った。
意外と、じゃなくて全然、の間違いだろう。
「まあいいか。それじゃあキョン。またペット売り場を覗きに行くわよ。あたしのカンではそろそろ入荷する頃合いだわ」
あきらめてなかったのかよ。
「あたしの辞書には戦略的撤退という項目はあってもあきらめるとかギブアップとか、そんな景気の悪い単語は存在しないわ。今度こそ阪中が目を回すようなスッゴいのを見つけるわよ」
見つからなかったらどうなるんだ、とは俺は聞かないことにした。
俺たちは前回の教訓を活かしエスカレーターに乗った。
もちろん、ハルヒはここでも文句を言った。
「何でもっと早く動かないのかしら。誰か足で踏んで止めてるんじゃないの?」
そんなことができる奴がいるとしたらおまえくらいだろう。
「せめて目的地まで一直線に伸びてればいいのに。そうだわ。軌道エレベーターっていうのがあるくらいだから軌道エスカレーターがあってもいいと思わない?星の海に延びるエスカレーター。女子供がころっとだまされそうな感じよね」
おまえだって女子供には違いないだろう。あと、個人的にはそのイメージには非常に嫌な思い出というかさっきまでの体験を思い出させられてちょっと背筋が寒くなってしまったりもするわけなのだが、もちろんそんなことを言うわけにはいかない。
オセロで三隅まで押さえられたような気分だ。手詰まり以前の問題だ。ハルヒが求めるようなユニークでオリジナリティとウィットに富んだ首輪なんて存在するはずもなく、そうすると俺はハルヒと一緒にまたこの動かない時間の中を右往左往しなければならないわけだ。捏造古泉が言っていた必殺技っていうのはたぶん5月のアレのことだろうが俺は二度とあんな見境のない行動をとる気はないし、よしんば何かの間違いでその気になったとしてもこんな公衆の面前にもほどがある場所であの種の行為に及ぶなんぞ論外だ。ああいうのはハリウッド映画だからサマになるんだ。
俺の麻痺した頭に、店内アナウンスの内容がだらだらと流れ込んでくるのを感じる。【~階多目的ホールで行われるダンスコンテストにご参加いただけるお客様に申し上げます。まもなく参加受付を開始いたしますので~】ああそうかい。俺にとっては意味のない情報だ。雑音と言ってもいい。こういうのをジャンク情報というのか。
突然。
昔見たアニメみたいに、頭のてっぺんの方で火花が散ったような錯覚にとらわれた。
顔を上げると、エスカレーターのベルト横を覆う金属カバーの上を、純白の帽子とスーツを身につけた小柄な人影が片足で立ったまま滑り降りてきた。
白スーツ氏はエスカレーターの最下部まで滑ってからひらりと宙に舞うと、軽やかにフロアーに降りるなり80年代のマイケル・ジャクソンよろしく鮮やかに何回転もスピンを切って最後に帽子を押さえて膝を深く曲げ両足で爪先立ちを決めるお馴染みのポーズで決め、ざわめく群衆をすり抜けるように走り去った。
「キョン!」
ハルヒが鋭角的な叫び声を上げた。
「今の見た?何アイツ?メチャメチャ面白いじゃない」
目がキラキラ光っている。
スイッチが入ったらしい。
「行くわよキョン」
どうする気だ。
「決まってるじゃない!追うのよ!」
(続く)
*******************************
今回はここまでです。
ついに!「マイケル・ジャクソン」も出てきましたね!!
しかも、その正体は!!??
事態は更なる混沌へ向かうのか!?
さり気にけっこうな世界の危機なんじゃないのか!?
マイケル・ジャクソンは何がしたいのか!?
キョンはコンドームを使うことになってしまうのか!?
そして。
「首輪」「コンドーム」「マイケル・ジャクソン」のお題で何故こんな立派なSF二次創作小説が生まれるのか!?
あらゆる謎を残したまま、待て次回最終回!!
なんだかんだで、ハルヒとキョンがラブラブな感じが好きでございます、このお話。
いいよなぁ、デパートデート。
しかし、こういうお話を読ませていただいていると、この二人はいざ付き合ったりしても、デート一つで大騒動になりそうですよね。
まぁ、若い頃はそりゃそうかもなぁ。
かーったまんねぇなっ!!
さて、今回の口絵と挿絵ですが。
お話が健全ハルヒ二次創作なので、エロ視点で描くことはできませんでした。
エロが無ければ俺の存在意義なんて…。
そんなわけで、存在意義を失っただんちです。いやー、いっそ楽かもしれない。
でも、ハルヒの格好が胸元空いている服装であることを前回山崎さんに指摘をされましたので、そこはなんとかクローズアップ。
…結局、なんとか自分の存在意義を見出そうと必死なようです。青春です(きっと違う)。
挿絵の方は、みくる(大)の黒バニーなわけですが。
面白い画が思い浮かばず、その点ではちょっと苦労しました。
全身を描くと大人しくなるし、アップにするとバニーであることが分からなくなるし。
なので、できるだけ「美しさと不安定さ」をテーマに、直球勝負してみました。投げるよ阿部君(さっき「おおきく振りかぶって」を見て、涙していたところです)。
山崎さんの書かれているお話が、ネタを沢山織り交ぜつつ、実は直球勝負なので、絵を描く側としても直球しかないわけですね。
…じゃあ、あの首輪に尻尾に骨を咥えた犬耳ハルヒは何なんだというと。
あれは僕の存在意義なんです。
まぁでも、挿絵は脇役ですから。
何よりもお話を楽しく読んでいただけたら、ありがたく思います。
その上で、口絵や挿絵もちょこっと楽しく見てもらえたら、嬉しいですね。
次回は最終回!!
口絵、挿絵合わせて三枚描きたいなぁと思っています。
誰を描くことになるかは、ここまで読まれた方ならばお分かりでございましょう!
自分の存在意義も賭けつつ(つまり、エロポイントを探しつつ)、楽しく描きたいと思っております。
そうそう。
山崎しんのすけさんの現時点での最新刊、「ドレミファソラシドナガトユキ」を読ませていただいたのですが。素晴らしいですよ!!!!
泣けます!!!!
13日に「禁則事項ですキョン君(はあと)」に行かれる方は入手すべし!!
あと、僕の方ですが。
「COMIC1」のハルヒ本を、かなり精根尽きるまで描いた後遺症でぐったりしていたのですが、「SweetHome」の次の更新分のネームができました。4ページ分。「驚愕」の発売までには完結させたいと思っているのですが、どうなりますか。少しずつ終わりは見えてきてはいると思うのですが…。
とにかく、まず次の更新分を時間を見つけて描いていこうと思っておりますので、良かったらそちらも見てやって下さいね。
ではでは、この辺で失礼いたします。
またです!
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コメント
おはようございます。山崎しんのすけです。
お忙しいところお疲れ様です。
来ましたね。みくるさんですね。
ちょうど、新刊でみくるさん漬けになっているところなのでなんというかいろいろと感慨があります。おかげさまでどうにか間に合いそうな感じになってきました。
みくるちゃんは永遠に手の届かない女性として位置づけられているのですがみくるさん化することでそれはなおさら明確になるようです。
そして大宇宙、手の届かない永遠の女性、と来るとやはりメーテルですからバニースーツが黒になるのはやはり必然だったんですね!(いや偶然だろ>俺
そんなわけで、思わず野沢雅子さんの声で叫んでしまいそうなみくるさんを描いて頂きましてありがとうございます。銀河鉄道も出しておけば良かった。で、キョンが跳ね飛ばされて慣性飛行に繋がると。綺麗だね。どこがだ。
あとはハルヒの胸元ですか!(>▽<)b これはもう普通古泉なんか見ないでこっち見るよな!その気やる気気合い十分!青春ですよぉぉオオオオオ!(ターザン山本風に)
長門本。喜んでいただけたようで何よりでございます。
で、「悪夢」で朝倉、「ドレミファ」が長門、「デパート」がハルヒ、新刊がみくる、と来ると、次は古泉なんでしょうか。でも驚愕がちゃんと出れば佐々木とか九曜とか描きたいからそっちが優先でしょうね。ぶっちゃけ男なんかどうでもい(以下略 (っつかひどいなこの人
さて、ぼちぼち編集作業に戻ろうかと思います。
それではまた。
投稿: 山崎しんのすけ | 2007年5月11日 (金) 11:51
引きつづき、第2回から間を置かずに読めて得した気分のmementoです…って、忙しくってこのブログ覗くのひさびさってだけなんですが。ハハハ…。
「マイケル・ジャクソン」がお題で、話の途中でエスカレーターが動く歩道になったりしたから、
「なるほど、ムーンウォークか!」
と一人納得してたら、さすがにそんな強引かつアホな結びつけ方ではなかったようで。白スーツの男、誰なんでしょうね? アル・ヤンコビックか?
んで、キョンはなんか嫌がってるみたいですけど、この特殊閉鎖空間から脱出したいんなら、必殺技とっとと繰り出すか、あるいはそれ以上の新技でハルヒKOするしかないと思うんですよ。それこそゴムでも使って。
青少年向けライトノベルの原作では期待できない展開を、二次小説で期待するのも、読者の特権ってもんですよね、山崎さん?
直球勝負の口絵と挿絵もおいしくいただきました。
阿部「投手(エロ)としてじゃなくても俺はおまえが好きだよ。だっておまえ…頑張ってんだもん!」
投稿: memento | 2007年5月14日 (月) 14:29
こんにちは、尾鈴明臣です。
ついに「マイケル・ジャクソン」登場! 誰なんだろうな~?
そして古泉、みくると続いて次は長門の登場ですかね?
一体これからどういう展開で締めるのか、楽しみです!!
今回の口絵もいですね! 特にハルヒ!! の胸元!!! つーか谷間!!!!
胸の間がぴったりとくっついているのではなく、ちょっと透き間が空いてるのがイイんですよねぇ。服と胸の谷間の隙間とか、股間とふとももの▽の隙間とかに浪漫を感じてしまう僕にはもう 堪 り ま せ ん !^^;
ああ、でも絶対領域も捨てがたい!
ハルヒのスイッチの入った楽しそうな表情と相俟って凄く健康的なエロシチズムを感じてしまいました^^
挿絵のみくる(大)の黒バニーもいいなぁ。コレは文句なく美しい。口絵の着ぐるみうさぎみくるはモザイクOFFも見てみたいです^^
さて次はいよいよラストですね。う~ん、終わってしまうのが残念だけど、やっぱり続きが楽しみで早く読みたい!
そして「SweetHome」もネームは出来上がっているとの事。
どちらも楽しみにしていますね^^
Mなハルヒも期待しています!
投稿: 尾鈴明臣 | 2007年5月14日 (月) 15:20
山崎しんのすけさん、こんにちは^^
公開が遅くなってしまってすいませんでした。でも、なんとかイベント前には間に合って。しかも、ちょうどみくる登場のエピソードでしたしね。イベントに足を運ばれた方にとって参考になっていたら嬉しいなぁと思います。
そして新刊作成とイベント、お疲れ様でした!!あー、俺も早く新刊欲しいなぁ。
>みくるちゃんは永遠に手の届かない女性として位置づけられているのですがみくるさん化することでそれはなおさら明確になるようです。
なるほど!!
確かに、同じ時間平面上では並んで存在するはずの無い人物なわけですから、手が届くはずがないんですよね。
そこをメーテルとリンクさせていくと、妹的な立ち位置でありながら、実は「母ポジション」!!??複雑だ…こんなにもすげー複雑なに男心理が象徴化されたキャラクターだったとは!!
僕は、キョンのシスコンはマザコンの行き着いた先、母親の代わりに妹に性的な存在を求めるようになったことによるものだ、と認識しているのですが、それは、そういうことだったんですね!!!!
みくるはメーテルだった!!そうだったのか!!
ずいぶん。露出度の高いメーテルで。そういったところも、やはり男の夢が詰まって詰まって、あのおっぱいなのでしょうね^^
バニーは、確かにメーテル的な存在感、手が届かないという部分が、どこか「喪」に通じるという観点からすると、やっぱり「黒」は必然かもしれないですね。
「偶然」ということですが、その辺りキャラクターが勝手に着たのかも^^
ここの挿絵。
とにかく絵面が思い浮かばず、ずっと考えていたのですが、バニー云々にこだわらず、みくる(大)が立ち去ろうとするところを絵的に表現することで、一枚絵としてはドラマチックさが出るかな、と思ってこういった「向こうを向く途中」の絵にしてみたんですね。
そうしたらば、偶然にも「手の届かない去っていくみくる」という絵になったように思います。これが僕が提案したような赤バニーだったら、普通のセクシー絵にしちゃっていたかもしれません。黒バニーだったからこその必然だったと思うと、作品というもの、キャラクターというものは、なんとも面白いものですね^^
ハルヒの胸元、無防備な感じで晒してみました^^
もともと僕はおっぱい星人ではないので、胸はぜんぜん意識しないで描く人間だったのですが、女の子を描くんなら気にしなくちゃいかんですね。そういった意味でも勉強させていただいております!
長門本、良かったっすよ!!今度「血まみれで倒れている有希」なんか描いてみようかな、とか思ったりしました。血の色を探さなければ…。いい色見つけられるかな(真剣)
山崎さんが、キャラクターに非常に入り込んで、それこそ成り切るくらいの深度で書いているんだということが、今回読ませていただいて改めて分かったような気がします。
尾鈴さんも、ハルヒにものすごく入り込んで描かれていますけど、僕はそういう方の作品がとても好きなようです。
そういった意味では、山崎さんが佐々木に思い切り入り込んだ作品なんかも読んでみたいですし、古泉にちょー入り込んだものなんかも、かなり興味が沸きます。
入り込んで書くのはいろいろ大変だとは思いますが、これからも楽しみにしていますね!!
最終回のアップ、もうちょっと先になっちゃうかもしれませんが、頑張って挿絵描いて公開させていただきますね!!
ではでは、またです^^
投稿: だんち | 2007年5月17日 (木) 17:24
>mementoさん、こんにちは^^
連続読みお疲れ様でございます。
けっこうなテキスト量だったかと思いますが、やはりそこは山崎しんのすけさんの小説、楽しく読んでいただけたようで嬉しいです^^
≫「なるほど、ムーンウォークか!」
おぉ!!僕はそれは全然思いつきませんでした!!
次回、マイケルの活躍があるのか!!??楽しみにしていて下さいね^^
ハルヒの内面が随所で現れている特殊閉鎖空間ですが、キョンの嫌がっているリアクションも、ハルヒを意識しているからこそ、に見えますよね。それこそ「必殺技を出すべきか!?」という選択肢に悶々とするなんざ、デート中「いつ二人っきりになろうか…」と考えているようなもんですもんね。まだ通じ合う前の男の子と女の子の微妙な距離感がたまりませんね^^
≫阿部「投手(エロ)としてじゃなくても俺はおまえが好きだよ。だっておまえ…頑張ってんだもん!」
「本当?…僕、頑張ってるって…思う?…僕も、阿部君が好き!…エロい意味で」
結局エロかよ!!いや、阿部ってなんだかエロいですよね。変な色気があって困る。あと田島がえらく可愛くって。
なんてことはともかく、励ましをありがとうございます!
そう、頑張ってる…俺は、そこそこ頑張ってる…。いやぁ、そこを見ていただく方に認めてもらうっていうのは、やっぱり、かなり嬉しいものですね^^
それと、僕の直球勝負は癖球なんだな、ということも改めて思ってみたりしてね(笑)
こうやって励ましをいただいたことを糧に、三橋君がマウンドに立ち続けるが如く、僕も存在意義たるエロを追い求め続けていきますね!
最終回の更新も頑張りますので、また見てやって下さいね!
ではでは、またです^^
>尾鈴明臣さん、こんにちは^^
第三回も読んで下さって、ありがとうございます!
ここまでの混沌、スラップスティックな展開をどうまとめていくのか、山崎さんの腕の見せ所ですよね。楽しみにしていて下さいね!
口絵と挿絵も楽しんでいただけて嬉しいです^^
≫胸の間がぴったりとくっついているのではなく、ちょっと透き間が空いてるのがイイんですよねぇ。服と胸の谷間の隙間とか、股間とふとももの▽の隙間とかに浪漫を感じてしまう僕にはもう 堪 り ま せ ん !^^;
なるほど!!そこに萌えポイントがあるというのは非常に良く分かります!僕も股間の▽とか、かなり好きですねぇ。元々が下半身好きなんですが、おっぱいのそういう萌えポイントも今後はより研究していってみて、描いていけたらなぁとも思います。山崎さんに反応していただいて「よし、おっぱいを強調しよう」と思わなかったら、尾鈴さんの今回の反応も無かったわけですから、やはり絵は描いて見ていただくことでいろいろ勉強になりますね。コメントいただいて本当にありがたいです!
おっぱい。これからもいろいろ描いてみますね^^
≫ハルヒのスイッチの入った楽しそうな表情と相俟って凄く健康的なエロシチズムを感じてしまいました^^
ありがとうございます!これも肉体と精神のアンバランスのエロさかもしれませんね。冬の服ではあるんだけど、なんとか肌の露出部分を絵的に増やすことを頑張ってみて良かったです!
≫挿絵のみくる(大)の黒バニーもいいなぁ。コレは文句なく美しい。
おおぅ…そう言っていただけて、報われます。ここまでの挿絵、口絵の中で一番苦戦したものだったかもしれません。あぁ、でも頑張って描いて良かった^^
口絵のモザイクは、オフすると、本当にただの着ぐるみになっちまうんですよ。
危機感とか不条理感とかが出せればいいなぁと思ってモザイクかけてみました。「みくるにモザイク」っていうので、変な期待を抱かせたいなぁというのもありましたが(笑)
その意味ではもっと官能的な表情にしても良かったかなぁ。
次回はいよいよ最終回ですね。口絵も挿絵も、お話の楽しさ、面白さを少しでもサポートできるように、頑張って描きますので、また見てやって下さいね!
「SweetHome」もエロいハルヒも小学生コスハルヒも、いろいろ描いていきますぜー。
尾鈴さんのハルヒもいっぱい見せて下さいね!!
お互い頑張りましょう^^
ではでは、またです!
投稿: だんち | 2007年5月18日 (金) 18:25