友達と語らい、珈琲を飲む。その楽しみを与えてくれたのは、アニメーションだった。
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アニメ感想でお世話になっているたこーすけさんとは、「Kanon」の録画ビデオを貸していただく約束を1年半程前からしておりました。
お互い、夜の深い時間が割りと自由になるので、「サテデーナイトに車ぶっとばして俺んちに来いよ!」と言ってみたらば「OK!マッポなんざ怖くねーぜ!(違約)」とたこーすけさん応えてくれて。
で、「土曜の深夜から日曜朝にかけて、会いましょう」という話になったんですね。
だけど、お互いのスケジュールが合わず月日が経ち。やっと、昨年末にお会いすることができました。
いやもう。平日の昼間に寝ているような生活っぷりなので、深夜に車を走らせてわざわざ会いに来てくれる友達がいるっていうのは、本当に幸せなことだと感じました。
「昔通い慣れた道だから」
ということで、遠い距離を越えて来て下さって。僕は家でただ待っていればいい、という気楽な立場でお迎えさせていただいて。
悪いなぁ、と思いつつも甘えさせていただきました。
そんな僕に出来ることといえば、お茶菓子を用意してコーヒーを入れるくらいのことで。
実は、最初の一杯目のコーヒーはブルーマウンテンだったり。いや、出版社からお歳暮でもらったものなんだけれども。
ブルマンは、美味しいコーヒーとして言われるものなわけですが、基本薄味で、砂糖やミルクを入れて飲むスタイル(主にヨーロッパスタイル?)には馴染みません。
でも、そこは好みもあることなので、コーヒーの種類のことは何も言わず、砂糖とミルクも用意したのですが、たこーすけさん、何も入れずにブラックのまま飲まれたんですね。
それを見て、
(…む。やるな…)
とか思ったりして(実はただのカフェイン中毒だったり?)。
たこーすけさんとは、アニメーション、「涼宮ハルヒの憂鬱」の感想を書いている時にコメントを下さったことがきっかけとなって仲良くさせていただいて、初めてお会いすることができました。
今、たこーすけさんはご自分のブログを持って、主に京都アニメーション作品の感想記事で活躍されております。
そのたこーすけさんの人物像について、興味をお持ちの方もおいででしょう。
なので、実際にお会いした印象をご紹介させていただきますと…。
「好青年」!!!!
この一言に尽きます。
眼鏡男子で、柔らかい物腰、明るい人柄。
年齢的にはあまり変わらないのに、若々しくってしかもオシャレボーイ。
記憶を辿って、ちょっと描いてみた。
こんな感じだったと思う。
最初お会いした時、あまりの若々しさに「え?あれ?年齢あんま変わんないって聞いてた気がするけど、もしかして10っこくらい年下なのかな?」と思ったくらい魔性入ってます。
実際お話させていただいても、明るく若々しく。
だけど、やはり人生経験を積んでいらっしゃるだけあって、切り替えや空気の読み方、話題のツボの抑え方などが上手く、すごく聞き上手な方で。あれよあれよと乗せられて、深夜2時過ぎから朝7時過ぎまでベラベラとたっぷり喋らせていただきました。
本当は、こちらからもいろいろ伺いたかったのに、ちょっとあの聞き上手っぷりはヤバイっすよ!喋っていてこれだけ気分良くさせていただけるなんて。そこに、たこーすけさんの人間性と、蓄積された経験値とが感じられて、後になって、
(恐るべし…)
と、感銘を受けること大でありました。
僕が話すことをずっと聞いて下さったのは、それだけ僕や僕の話すことに興味を持ってくれたからだと思うんだけど、その興味に対してすごく真っ直ぐだから、話さないではいられないんですよね。全然構えたところがなくってオープンで。
同年代のたこーすけさんが持つ「興味に対する真っ直ぐさ」や「吸収力」。それは、大いに見習わなければならないところだ、とつくづく思わされました。
そして、すごくリアクションがいいんですよね。ちょっとしたことも聞き流さないし、自分の言葉でしっかり返してくる。やはり、そこにも人間性と経験値が感じられて。
ご両親を始め、先生や先輩など、多くの善き方々からの薫陶を受けてこられたんだろうなぁというところを感じます。そこはもう、人徳ですね。
彼は、絶対モテるね。
間違いない。
そして取り合いになり大変な思いをするんだぜ。
しかし、あえて言おう。
この眼鏡男子好青年を、女性達は放っておいては絶対にいかん!
是非取り合って大変な思いをさせて下さい。
たこーすけさん、冬コミ準備中の僕の陣中見舞いも兼ねて来て下さったのですが、「作業中に食べて下さい」とチョコのお土産をくれたんですね。それが、美味しい上に小さいバータイプのものですごく食べやすくって、作業中の糖分補給にはうってつけでした。ブラックチョコとホワイトチョコの詰め合わせだったから、ちょっと気分で変化もつけられて、配偶者と一緒にありがたくモリモリといただきました。
「Mary's」のチョコをいただいたのですが、
だんち「お!『Mary's』って何か見たことある」
たこーすけ「よく見ますよね」
だんち「有名なのかな?」
たこーすけ「有名なんすかね?よく知らないんですけど…」
だんち「俺もよく知らないけど…」
という、非常に男子らしい会話をしてみたり。
今回は日中寝こけててご用意できなかったけど、近所に「キャトル」っていう美味しいお菓子屋さんがあるから、今度いらっしゃる時はそこの卵の殻に入っているプリンを是非お出ししたい。
そんな好青年たこーすけさんが僕に貸してくれたのは、「AIR」DVD&BGM。「Kanon」DVD&BGM。「時をかける少女」DVD。「涼宮ハルヒの憂鬱 ドラマCD サウンドアラウンド」。「冒険でしょでしょ?」。「涼宮ハルヒの詰合」。「ハレ晴レユカイ」。「もってけ!セーラーふく 」。「涼宮ハルヒの憂鬱BGM各CD」。
ダンボール箱に詰めて丸ごと貸して下さいました!
僕の方は「蟲師」DVD。「芽生えドライブ」。をお貸しして、あと自分の同人誌と、小野不由美さんのエッセイ「ゲームマシンはデイジーデイジーの歌をうたうか」の「少女達の憂鬱」のページをコピーして進呈。
そうそう。当日話題にもなったんだけど、この「少女達の憂鬱」と「涼宮ハルヒの憂鬱」のテーマ的な関連性に言及している方って、いらっしゃるんでしょうかね?
この小野さんのエッセイ読んだことある人、いらっしゃいます?
それはさておき。
お互いの持っているものをこうやって貸しあったりしたわけですが。
そこにあるのは、それぞれがお互いに対して何かを与えたい、という欲求だったのだと思います。
「見て、何かを感じて欲しい」「これを好きになって欲しい」「喜んで欲しい」
それは、子供の頃から今も変わらず持っている欲求で。
友人に対して持つもの。
だと、感じます。
僕は、たこーすけさんとは初めてお会いしたばっかりですし、お会いしたのもまだ一回だけなわけですが。
それでも、お互い、そういうことは「それはそれ」として、既に、友人同士なのだと思います。
アニメ感想を書いて、コメントのやりとりをして。
メールのやりとりをして。
会って、話をして。
そして、気がつくと友達になっていた。
……
アニメの感想を書く時。
自分の立ち位置をはっきりさせた。
何のために書くのか。何を書くのか。
そこで書くことは独り言ではなく、誰かに届いて欲しいものだった。
それは、作品を受け止めて感じる自分の感受性。つまりは自分のパーソナリティ。
それを受け止めてもらって、コメントをいただくことは、掛け値なしに嬉しい。
いただいたコメントに、その人のパーソナリティを感じる時。「届いた!」と感じることができる。
だから、お返事をする時は、その人のパーソナリティに対して、出来る限りそこに向いて応えたいと思った。
僕は、元来、どうしようもないほど短気な人間だから。
傍からコメントのやり取りを見ていてはらはらする人もいると思う。もっと気持ち良くコメントしていただくには、どうしたらいいだろうか、ということは常に考えているけど、上手くいくはずもなく。なんとも難しい。
でも、気がついたら、僕の人格を基にした世界が、少しはできていたのだろう。
アニメを見て。
感想を書いて。
友達ができた。
それは、僕のブログが意味を持った瞬間の一つだったのだと思う。
アニメの感想を書くということは、自分の感受性を表現することの一つの方法でもあることでしょう。
アニメーション視聴は、個人の心理的充足のためにもなり、同時にコミュニケーションのきっかけにもなる。
心を傾け、注意を払い、その時の真剣さでもって、作品を見て。一生懸命感想を書いて。
だからこそ、その行為が意味を持ったのだろう。
と。
たこーすけさんとの楽しい語らいのひと時を得て、ちょっと誇らしい気持ちになりました。
そう思える友人と出会えたことは、僕にとって、とても大きな財産です。
それにしても、本当に会いに来てくれて、良かったです。
冬コミの準備もあったんだけど、仕事のこともあって、頭の中は物語とキャラクターでパンパンになってて。
時間的にどこか行くとか日中に起きて誰かに会いに行くとかも難しくって。
あのまんまだと、頭の中がパンクしてたと思う。
そんなタイミングで僕が一番絶好調の深夜に会いに来てくれて。楽しく話し相手になってくれて。
すっごくリフレッシュすることができました。
物語作りに没頭していると、ついつい人と会うことや外に出ることを後回しにしてしまいがちなんだけど。それはダメだし、その没頭の仕方だと、どこかで限界が来る、ということも改めて感じました。
やっぱり、物語を作る人間は、基本ダメ人間で。いつも周りの人に支えてもらわないと、どうにもならない生き物ですね。
誇張でもなんでもなく、たこーすけさんのおかげで、冬コミで新刊を出すことができたと思っています。
そしてまた、自分が今も漫画を描いて物語を作っているのは、多くの人の様々な助けや支えがあってこそなんだ、ということも、改めて感じます。
結局。物語を作り続ける以上、甘え続けるしかないってことですね。
それはそれで、覚悟を持たなくっちゃいけないんだろうなぁ。「甘え続ける覚悟」…かっちょわりぃ。
かっちょわるく、これからも頑張ります。
深夜営業の「カフェだんち」。
コーヒーと茶菓子くらいしか出ないけど。
またのご来店をお待ちしておりますぜ!>たこーすけさん
夜遅く、お忙しい中、遠いところを会いに来て下さって、本当にありがとうございました!
是非今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
そして。
深夜にコーヒー飲みながら語らう、まだ見ぬ友人も、どこかにいるのかもしれない、なんてなことも思います。
そんなことにも思いを馳せながら。
ではでは、またです!
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コメント
うわー!!だんちさんに描いてもらえて、感激ですっ!
ありがとうございます!
こんばんは、たこーすけです。
ちょっとカッコ良すぎ??
でもパッと見た瞬間「あ。ぼくだ」と思った。
閲覧者の皆様におかれましては、これは「きれいなたこーすけ」ということで、何卒よろしくお願いいたします(笑)
そんな、おしゃれじゃないっすー。でも、魔性の若々しさは、たしかにあるようです(笑)
いやー、しかし。やっぱし、すげーな…
お会いしてから、結構、時間経ってるのに。
写真とか撮ったわけでもないし。
驚きです。プロって、やっぱり、すごいな…(いい感じに美化して下さっているところも含めw)
是非、取り合いになって欲しいところです(笑)
>実は、最初の一杯目のコーヒーはブルーマウンテンだったり。
ぼくは普段コーヒーをたくさん飲む方でもなく、知識も全くないのですが(ブルーマウンテンも、おぼろげに名前しかわからない状態)。
で、さっき調べてみた。
!!!
すみません!ありがとうございました!
どうりで…
やー。ほんと美味しかったのです!
ひとまず一口目はブラックでと思って、いただいて、「お!美味しいー」と感じたので、そのままいただきました。
すごく丁寧に淹れて下さっているなーと思っていたのですが、全然そうとは知らなかったので、「おかわり!」とか言いそうでした(笑)
危なかった(笑)
結構なおもてなしを、本当にありがとうございました。
「7days fuzz」、track7前編までの感想を、自分のところで書かせてもらおうと思っています。
あ。エフェクターについて調べてから。
あと「蟲師」やばいす!
止まらなくなりそうだったので、強制的に第一話のみで止めてます。あれ危ない。もう少し時間に余裕があるときまで封印中(笑)
小野不由美さんの「少女達の憂鬱」と「涼宮ハルヒの憂鬱」の関連については、ググってみても、やはりだんちさんのとこしかヒットしませんね。
あれは、ほんとに驚きました。
まじで鳥肌立ちました。
なかなか手に入らなさそうなところが、ほんと難点ですね…
それにしても。いい息抜きにして下さったようで、本当に何よりです!
やー。ぼくも結構しゃべりまくりましたよ。
それでも、お互い、まだまだしゃべり足りなかった事柄が、後から後からポロポロ出ていますし。
また行きますよ!深夜営業の「カフェだんち」!
そして。
>そう思える友人と出会えたことは、僕にとって、とても大きな財産です。
ありがとうございます。
ぼくも同じ気持です。
久々に、だんちさんのコメント欄に長く書いた!
なんか満足感。
それでは、またですー!
投稿: たこーすけ | 2008年1月18日 (金) 04:32
たこーすけさん、こんにちは^^
コメント&TBありがとうございます!
ふふふ。描きましたよー^^
配偶者には「もっとアゴのラインは細かったよ」と言われたのですが、少し漫画タッチということで、そのままアップさせていただきました。
それでも、
>でもパッと見た瞬間「あ。ぼくだ」と思った。
と言っていただけてホっとしました。少しは絵を描く人間っぽさをアピールできましたな!^^
たこーすけさんのサイトをご覧の皆様に、「こういう方ですよ」とお伝えしたかったので、ご本人のお墨付きをもらえて良かった!
ブルーマウンテン、美味しく飲んでいただけて良かったです^^
一応、珈琲好きを自認しているので、美味しく淹れるぜ!とちょぴっとプライドを掛けて淹れてみました。
珈琲の淹れ方は母仕込みなので、美味しいと言っていただけることは、とても嬉しいです^^
おかわりは、次の機会に是非お出しさせていただきますね!
>「7days fuzz」、track7前編までの感想を、自分のところで書かせてもらおうと思っています。
おお!!!!ちょー楽しみです!!!!
感想を書くモチベーションを持っていただけるものになっているのでしたら、すごく嬉しいです!
エフェクターをサブタイトルに使っているのは、ギター好きの自己主張なのですが、そういったこだわりにも注目していただけて、ありがたいです。
どんな風に関連付けて感想を書いていただけるのか、ドキドキしながら楽しみにさせていただきますね!!^^
「蟲師」、気に入っていただけて良かった!!
うおー、早く全部見れー!!そして語ろうぜー!!!!
mementoさんが「蟲師」放映中に、放送時間に合わせて生活を組み立てていた、というのも分かろうというものでしょ?
返却時期のことは気になさらず、どうぞじっくり封印して、時が来たらば、是非入り込んでご視聴あれ!!
僕もお借りしたDVD、時間やコンディションを整えてじっくり拝見させていただきますね!
>小野不由美さんの「少女達の憂鬱」
今はもう絶版の本みたいですし、あのエッセイとハルヒとを繋げる人はなかなかいないかもしれませんね。ものを書く人で僕くらいの年代の人なら、あのエッセイに対する引っかかりはかなり大きいものがあるはずだ、というのは、確信めいたものがあるんですけども。
アマゾンでは中古の出品はあるようですね。
音楽でもそうだと思うのですが、物語を作る者も、過去の様々な影響や系譜を受けて、新しいものを作るところがあって。そういう観点で、作品を生み出した作者が受けたであろう影響を掘り下げていくというのは、なかなか面白いことだと思うんですね。
そういう意味でも、80年代トークはやはり是非したいですね。もちろん、別の意味でも^^
>ぼくも同じ気持です。
ありがとうございます^^
そう言っていただけて、すごく嬉しいです!!またコーヒー飲みながらいっぱい語りましょう!!
ご自分のブログの運営もあってお忙しいとは思いますが、気軽にまた長文コメント下さいね^^
ではでは、またです!!
投稿: だんち | 2008年1月21日 (月) 11:50