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2008年12月11日 (木)

「とらドラ!」第11話を見た。

 こんばんは、だんちです。「とらドラ!」第11話を見たので、感想を。
 *原作未読。コミックス単行本一巻のみ読了。

 やはり、ラストのシーンがとても良くって。とても印象的で。たまんないものがありました。

 感情的なシーンなんだけど。印象的だったのは、竜児の口の描写がとても丁寧で目立っていたように感じたことでした。

 メイクの世界で言われていることらしいのですが、額は知性を表し、目から鼻は感情を表し、口は意思を表すのだそうです。

 竜児は口の描写が目立っていて、大河は目の描写がはっきりしていた。
 そんな印象を持ったのですが、そこに感情と意思のことを当てはめてみると、大河は竜児の傍にいたいという感情を持ち、それは、大河パパが大河のことを「愛しているんだ」と言うことに近いもの(かなり家族的なもの)があるのだと感じます。
 それに対して竜児は、「子供は父親と一緒にいるべきだ」という「意思」を大河にぶつけた。そんな風に思えます。
 意思は伝わり、大河は父親の元に行くわけですが、竜児の感情はそのことで納得するわけもない。

 竜児が自分に父親がいないことから、父親と一緒にいるべきだという理想を大河に押し付けてしまい、そのことに気付いた時から、大河の顔は映されることがなくて、その時の大河の顔は、竜児しか見ていないんですよね。
 父親に抱きしめられた時の、横顔が少しだけ見えて、目を閉じる。それは、感情を塞いだ、ということなのでしょう。

 大河の大河らしいところ。捨てられた大河を拾ってくれたのが竜児なら、その竜児の言うことを聞く。竜児の理想を、自分が実現できるなら、する。
 なんというか。画面に映らなかった時の大河の顔は、愛するものを見つめる女の表情であったのかもしれない。

 そして、感情と意思の逆転ということになるのでしょう。大河達親子を見つめる竜児の目は弱々しく、目を伏せた大河の口元はただ固く結ばれていて。

 思えば、大河がろくにできもしないのに食器洗いをしていたのは、「この家の子でいたい。ここから追い出さないで」というアピールだったように思えます。竜児がいつもしていることを、自分もする。
 でもそれは、やはり逃避でしょう。
 竜児との未来が彼女の先にあるのならば、過去から現在の自分、自分自身の環境と決着をつけなければならない。
 そこで彼女は、自身の感情に対して、意思を持って行動して、未来に向かうことになるのでしょう。

 竜児も、父親がいない自分の心の穴に目を向けなければならない。生活時間がズレている母親が家にいない時、誰かが傍にいてくれていたことは、彼にとってどういうことだったのか。彼女の面倒を見ながら、実は自分の方こそ救われていたんじゃないのか。
 それまで無自覚だった感情と向き合わなければならないのでしょう。

 二人は、傍にいたいという思いをそれぞれ抱いているのでしょう。
 これまでは成り行きで一緒にいた感じだったけど、でも、これからは意思と感情を貫かなければならない。

 竜児の父親は、どんなに望んでも帰ってくることはない。
 でも、大河は彼の元に帰ってくることができる。

 ただそれでも、そこに意思と感情が入ってくる以上、今まで通りというわけには、いかないことでしょう。

 少女が、愛する者のために感情を殺して女としての意思を持ち行動したのならば。
 今度は、少年が男にならなければならない。

 少年と少女の物語から、男と女の物語へ…!!!!(興奮)

 
 あぁ!!興奮するっ!!たまんねぇ!!
 ターニングポイントを迎え、ドラマが動き出してきたわけですが、人が人を愛することの姿を描き出してくれそうですね。

 ラストのところ何度も見ちゃいましたよ。見てなくても、思い出すだけで興奮する!!
 いいシーンだったなぁ。
 階段を転げ落ちたブリがね…一緒に食うはずだったのにさ。
 見ているこちらは冬だから、まさに旬ですよ。ぜってぇ旨いのにさー。ブリ食いてぇ。

 それにしても。実乃梨、すげかった。痛々しくも懸命で。
 自分がしたいことを主張することが、彼女にとってはあれだけ難しいことなのでしょうか。彼女の中で何かが変わりつつあるのであれば、それは竜児の存在あってこそなのでしょう。
 彼女の持っている感情は、普通の恋心とイコールとは思えなくて、それはどんなものなんだろう、とも思うわけですが。でも、恋をしたり人を愛したりすることは、古今東西人の生業なわけですが、考えてみればそのありようは人それぞれなんですよね。彼女には彼女の感情、そして意思がやはりあるんだろうし、それは、ああいう彼女の様子を視野の広さゆえに見つけてしまえる北村にも言えることでしょう。

 とても丁寧で、キャラクターに奥行きがあるなぁと感じます。
 そうそう。思えば、大河が現れるまでは家で一人になることが多かった竜児のペットがインコというのもまた、実際とても切ない話ですよね。
 今回、ラストの目と口の描写が印象的だったことで、感情と意思のことをこじつけたんだけど、人それぞれの感情や意思がある、ということを物語で生み出していくことは、シンプルだけどとてもすごいことだと感じます。
 そういった部分を感じるから、可愛いキャラクター達なんだけど、どこかセクシーというか、セックスの匂いがするのかもなぁ。「男女」な感じがすごくする、といいますか。
 そういう作品、大好きです。

 丁寧に描写される彼ら一人一人が、どのような過去から現在を持ち、そしてどのようにして未来に向かっていくのか。
 様々なドラマとメッセージを見せてくれそうで、わくわくしてなりません。
 あと、春田は少しはいいとこ見せてくれるのか、とかもね。

 来週も楽しみです!

 ではでは、またですー。

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