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2009年8月29日 (土)

「涼宮ハルヒの憂鬱・改」第21話を見た。

 こんにちは、だんちです。一週間遅れですが、「ハルヒ・改」21話の感想を書きたいと思います。

 「溜息」のテーマ的なものが、ちょこちょこと散りばめられていて、なかなかこう、拾いどころの多い感じで、じわじわと楽しい回でした。

 今回、割と谷口がキーワードを吐くというか。狂言回し的な位置にいて、重要なことを言ったりしていて、面白いですよね。そういう構図。

 谷口は、ハルヒと同じ中学で三年間一緒のクラスで。まぁ、おそらくは五分で振られたとはいえ、一応は付き合った(付き合おうとした)仲のようで。
 で。
 同じ高校に入り、また同じクラスになり。
 入学当初は、キョン、ハルヒ、谷口、という順番の席で。この三人はどうにも因縁浅からぬ感じなわけでございます。

 キョンは、ハルヒと部活というか、新たな組織を立ち上げ一緒に活動していて。
 谷口は、キョンと一緒に昼食を食ったりする友人になる。

 キョンを挟んで、ハルヒと谷口はとても対照的なんですよね。
 クラスの文化祭での出し物に対して非協力的なのは一緒だけど、そこから先が違う。
 ハルヒは、自分達で映画を作ろうとする。
 谷口は何もせず、周りを羨み「つまんねぇな」とつぶやく。
 この、「つまんねぇ」が、すごく重要なんだと思うんです。

 言ってみれば、谷口もとても常識的で、その部分ではハルヒと通じるところがあるのかもしれない。
 つまらないことを「つまらない」と感じるところまでは、一緒なのかもしれない。
 それもあって、ハルヒは無意識の能力で、谷口をずっと自分の近くに置いていたのかもしれない。
 (電話で告白してくるヤツが多かった、というハルヒの証言と合わせると、「五分で振られた」ヤツは、ハルヒに面と向かって告ったんだろうし。それが谷口であるならば、一瞬とはいえ、ハルヒに期待感を与えた人物でもあったのかもしれないしね)

 でも、「つまんねぇ」の先が違う。

 谷口は、登校時にキョンと会い、キョン達が進む先を「崖」と表現する。
 ハルヒはその「崖」に突き進む。

 キョンを挟んで、二人は間逆の思考、行動を見せる。

 ハルヒの言動と同時に、谷口という脇役の振る舞い、発言が、この物語の鍵として実は大きな役割を担っていることを感じます。

 で。
 そういう観点も持ちつつ、ハルヒの様子を見ていくと、何度も「心配しなくていい」「何も考えなくていい」とキョンを諭すわけですが、それが、「あ。ハルヒはハルヒで、不安なんだな」と感じさせられるんですね。
 「つまらない」ことに抗い、何かをする。
 その先は「崖」かもしれないし、何があるかは実際分からない。
 だけど、そこに進まなければ、少なくとも「面白い」ことは何も起きないことは分かる。
 でも、不安だから。
 何度も何度も、笑うのかな。と感じます。

 谷口もハルヒも、どっちも、「つまらない」ことをキョンが分かっている、と感じているんだと思います。
 感じていることは一緒だ、というシンパシーがある。
 だから、一緒に飯を食ったり、一緒に活動したりできるのでしょう。
 そのシンパシーがある上で、ハルヒは一緒に映画を作るという「崖」にキョンを引っ張っていき、何度も笑顔を見せる。
 それは、「どう?あたしの選んだ道の方が面白いでしょ?」と確認をしているようにも見えます。

 つまり、その「崖」が面白いのかどうか、そもそもハルヒにも自信が無い。
 だからこそ、「大監督」「超監督」の腕章をつけるのかもしれない。

 「確実につまらないこと」は存在するのかもしれない。
 文化祭の出し物を「アンケート」とかでお茶を濁すことなんか、それかもしれない。
 でも、「確実に面白いこと」は、なかなかあるものではないでしょう。
 だからこそ谷口はハルヒ達のすることを「崖」と言えるんだろうし。
 「心配するな」とハルヒが言うことはつまり、自分がそもそも心配していて、確実性の低さに対する疑いをどうしたって持っているからなんだろうな、とやはり思えるわけです。

 それは「崖」に進むからこその不安。
 不安を抱えながら進んで、でも「面白さ」を確実に得られるかどうかは分からない。
 笑いかけた先のキョンは、にこやかに微笑み返してはくれない。
 谷口のように、何もせずただ「つまらねぇ」とつぶやいている方が、リスクは無い。

 でも…。

 
 あの時。

 
 あの高校生は。

 
 自分のすることに手を貸してくれた。

 
 今度は…

 
 キョンが…。

 
 なんていう少女の心の声を。
 「笹の葉」を時系列で見てきて(さらにDVDで見て)、勝手に思ったりするのであります。

 
 ハルヒと谷口に挟まれ、キョンは何をどう感じ、そしてどうしていくのか。

 谷口という脇役を鍵にして、キョンとハルヒの二人を見ていくと、見えてくるものがいろいろとあるんだろうな、と感じます。
 見ているこちらに問いかけてくるものも含めて。

 このエピソードを最後まで見ていって何を感じるのか。谷口という存在の使われ方含めて、改めてとても楽しみです!!

 ではでは、またです!

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